カテゴリー「1.映画の感想(グチ)」の1685件の記事

2017年4月 8日 (土)

[映] LION/ライオン ~25年目のただいま~

 インドの少年が迷子になって家族と生き別れになり、その後オーストラリアに養子に出されて育つ。25年後、グーグル・アースで自分の生まれ育った場所を見つけるというストーリー。実話らしい。

Lion
 インドのスラム街に母親や兄妹とともに暮らす5歳の少年サルー。夜、仕事に出かける兄に頼み込んで連れて行ってもらったものの、疲れて眠ってしまったサルーは、駅のベンチに寝かされ、そこで待っているよう言われる。だが、目が覚めて兄がいないことに気づいた彼は、回送電車に乗り込み、眠ってしまう… 遠く離れたカルカッタに連れて行かれてしまったサルーは、家に帰ることができずに街をさまようこと数ヶ月。その後、施設に保護され、オーストラリアに住む夫婦に引き取られることに。

 少年サルー役にサニー・パワール。大人になったサルー役にデヴ・パテル(ニュースルームのニールなど)。タスマニアに住む夫婦役にニコール・キッドマン、デヴィッド・ウェンハム。サルーの恋人ルーシー役にルーニー・マーラ。

 アカデミー賞に多数ノミネートされていてすごく気になっていた作品。7日から公開ってことで、張り切って新宿に見に行こうと思ったら、なんと、どこも上映していない… 数少ない上映館ユナイテッドシネマとしまえんに初めて行ってみた。

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 少年サルーのなんと愛らしいことか。彼の大きな瞳がたまらない。兄と一緒にいたくて、一緒に仕事に行くと張り切ったものの疲れて眠ってしまったサルー。そこで兄とはぐれ、迷子になった上に回送電車に乗り込んで遠い地へ行ってしまう。誰も彼を気にしてくれない。ストリートチルドレンがたくさんいるのだ。施設に保護されたものの、劣悪な場所。だが運良くタスマニアの夫婦に引き取られることに。そこで、幸せに過ごしたサルーは、故郷のことをしばし忘れていた。

 だが、ひょんなことで過去を思い出す。生き別れになった家族が恋しくなる。そしてグーグルアースで探し始めるのだが、あるのは5歳の時の記憶のみ… 養子に出される前に、どうしてもっとちゃんと探してあげなかったんだろうと思うが、それでもわずかな記憶を手がかりに探し当てたサルーの執念はすごいし、なにより見つかってよかった… ストーリーは見えてるんだけど、えらく感動。

 タイトルの「LION」ってどう関係あるんだろう? と見ながらずっと思っていたが、なるほど、最後にわかる。

 すごいなぁ、グーグル。初めて見たときは、世界中の地図が見られるなんて、なんて画期的なんだろうと思った。こんなことがあったのかと思うと、なおさらすごい発明だと思う。やるね、グーグル。

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2017年3月29日 (水)

[映] スポットライト 世紀のスクープ

 去年のアカデミー賞で作品賞を受賞した作品、やっと視聴。実話に基づいた作品だ。

Spotlight
 2001年、ボストン・グローブ紙の新しい編集局長バロンは、特集記事欄スポットライトのスタッフたちに、カトリック教会の神父らに性的虐待された子供たちの事件を追うよう指示。彼らはあちこちからの圧力を受けながら取材をする。

 スポットライトのスタッフ、マイク役にマーク・ラファロ、ロビー役にマイケル・キートン、サーシャ役にレイチェル・マクアダムス。バロン役にリーヴ・シュライバー(レイ・ドノヴァンのレイ)。弁護士役にスタンリー・トゥッチ。ベン役にジョン・スラッテリー(MAD MENのロジャー)。

 アメリカの映画やドラマを見ていると、神父による性的虐待ってよく出てくるのだが、本当に多いのだろう。ボストンだけで推定90人って… 神父たちは教会によって守られているため、彼らを告発するのはものすごく難しい。それをわかった上で、示談金だけをせしめる戦法に出た、ずる賢い弁護士もいる。その一方、ギャラベディアン弁護士は、ちょっと変わり者だが、被害者のためを思って全力で闘っている。

 スポットライトのスタッフたちが、さまざまな圧力を受けながらも、真実を暴いて記事にしたというストーリー。特別派手な演出もなく、淡々と描かれているが、作品賞を受賞しただけのことはある。

 宗教ってなんだろうと思う。人々の心の支えとなるはずの宗教が、こんなことでは本末転倒。こんな奴ら、聖職者とは呼べない。今後、こういうことが起こらないことを願う。

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2017年3月19日 (日)

[映] マネーモンスター

 ジョディ・フォスターが監督した話題作。やっと鑑賞。

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 財テク情報番組「マネーモンスター」の人気司会者リー・ゲイツ。その日も軽いノリで番組を始めたが、そこへ男が銃を持った乱入。彼はゲイツに爆弾ジャケットを着させて、この番組のせいで破産したと訴え始めるが…

 ゲイツ役にジョージ・クルーニー。彼の右腕スタッフ、パティ役にジュリア・ロバーツ。乱入者カイル役にジャック・オコンネル。大暴落した問題の会社の社長ウォルト役にドミニク・ウェスト(アフェアのノア)。その会社の広報担当ダイアン・レスター役にカトリーナ・バルフ(アウトランダーのクレア)。警察署長?役にジャンカルロ・エスポジート(ブレイキング・バッドのガス、ホミサイドのマイク・ジャデーロなど)。

 株が暴落して損したから番組のせいだって怒鳴り込んできた迷惑な男かと思いきや、実はこの会社の裏工作があり… と言うストーリー。最初は逃げ腰だった腰抜けゲイツが、次第に状況をコントロールするようになる。真の悪者は誰なのか。

 普通に面白かった。でも、ああいう軽いノリの情報番組って、真に受けちゃいかんよね。

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2017年3月16日 (木)

[映] ズートピア

 今年のアカデミー賞で、長編アニメ映画賞を受賞した作品。何がそんなにいいんだろうと、なんとなく視聴したのだが… これは確かに面白い!!

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 肉食動物も草食動物も共存する社会。地方で生まれ育ったウサギの少女ジュディは、成長して警察学校を首席で卒業。初のウサギ警官として大都市ズートピアに赴任することに。意気揚々とやってきたジュディだったが、与えられた任務は交通違反の取り締まり。ある日、詐欺師のキツネ、ニックと知り合う。そんな折り、カワウソ失踪事件を担当することになり、ニックが何か知っていると踏んだジュディは、彼に捜査協力を求めるが…

 ジュディの声役でジニファー・グッドウィン(ワンス・アポン・ア・タイムの白雪)、ニックの声役でジェイソン・ベイトマン(ブルース一家は大暴走のマイケル・ブルース)。警察署長の声役にイドリス・アルバ。市長の声役にJ.K.シモンズ(OZのシリンガーなど)。カワウソ夫人役にオクタヴィア・スペンサー。歌手ガゼル役にシャキーラ。ナマケモノのプリシラ役にクリステン・ベル(ヴェロニカ・マーズ)。

 最初、肉食動物も草食動物も共存すると言うところに若干違和感を持った(じゃ、肉食動物は何を食べてるの???)のだが、すぐに気がついた。これはそういう物語じゃない。動物の姿になってはいるが、人間社会の縮図なのだ。いろんな人種の人たちが共存する社会、現代のアメリカだろう。

 共存してはいるが、種族によって職業がある程度決まってしまったり、差別があったりする。ウサギのジュディは警官を目指すが、両親は人参農家だ。夢を叶えて警官となるが、いざ仕事に行ってみると、周りは体格のいい種族ばかり。当然っちゃ当然なのだが、体格的に明らかなジュディは、持ち前の頭脳と、俊敏さをいかして違反切符切りでも張り切る。どんな状況に置かれても、自分のできることを精一杯頑張ると言う姿勢はものすごく好感持てる。

 一方、キツネのニックは、キツネ=ずる賢いと言うレッテルを貼られ、子供の頃から差別されて育った。それならそうなってやろうとばかりに、詐欺師として生活をしている。そんなニックとジュディが出会い、ひょんなことから一緒に捜査することに。最初は喧嘩ばかりだった彼らが次第に抜群のチームワークを見せると言う、王道の展開だが、これが実にいい。

 いろいろな映画のパロディシーンも楽しい。ゴッドファーザーのパロ、ファンとしてはすごくうれしい。それにナマケモノが笑える。息子と大笑いだった。

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2017年2月26日 (日)

[映] DAMON デーモン

 アンソニー・ホプキンスで期待して見たのにー、なんだよこれー!!
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 母が亡くなり家を相続したリリアンは、故郷の田舎町に戻って暮らすことに。だが、ある男に嫌がらせをされる。その男の名はブラックウェイ。保安官に相談するが、役に立たず、製材所の男に頼めと言われてしまう。やむなく製材所へ行ったリリアンは、そこで働く老人レスターの助けを借りてブラックウェイを探し始めるが…
 リリアン役にジュリア・スタイルズ。レスター役にアンソニー・ホプキンス。ブラックウェイ役にレイ・リオッタ。製材所のボス役にハル・ホルブルック。レスターたちに手を貸す青年ネイト役にアレクサンダー・ルドウィグ。

 小さな田舎町。住人はみんな知り合い。ここでみなから恐れられている男ブラックウェイ。保安官すら彼には手を出せない。そんな男に目を付けられてしまったリリアンは、もう町を出るしか道はない。みながそういう。だが彼女は出ようとしない。ブラックウェイとの対決を選ぶ。なぜ彼女がそこまでこの町にこだわるのかがまずわからない。

 ブラックウェイはかつて保安官だったらしい。だが悪徳保安官だったのだろう、レスターにとっては因縁の相手。それでリリアンに手を貸すことにしたレスター。でも、そんな男を相手にできることと言ったら…

 うーん、それでいいのか? そもそもなぜブラックウェイにそんな力があるのか。なんでそのままでいいのか。そんな方法しかないのか。田舎ってそういうもんなのか。謎だけが残る… あまりに残念な作品。

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2017年2月24日 (金)

[映] ルーム

 なんだか久しぶりの映画鑑賞。時間はたっぷりあるはずなのに、1人ビートルズシリーズにはまっていて(「Sally G ウクレレ」で検索してね~(^o^))、HDDに映画がたまりにたまりパンパン。慌てて視聴。去年のアカデミー賞で話題となった作品。

Room
 ベッド、バス・トイレ、小さなキッチンなど、一通りのものは揃っている小さな部屋で暮らす母と幼い息子ジャック。ジャックは5才の誕生日を迎え、ママはケーキを焼くことに。だがロウソクはない。食料や必要なものは日曜にやってくるオールド・ニックが持ってくるのみなのだ。彼らはこの部屋から出ることができない…

 ママ役にブリー・ラーソン。ジャック役にジェイコブ・トレンブレイ。オールド・ニック役にショーン・ブリジャース。バァバ役にジョアン・アレン。ジィジ役にウィリアム・H・メイシー(シェイムレスのフランク)。

 変質者オールド・ニックによって誘拐され、監禁された女性がそこで息子を産み育てている。彼女が、息子のために脱出を決意すると言う物語だ。私はてっきり2人で窓を破ったりして逃走する話なんだと思い込んでいたが、ちょっと違った。ネタバレになってしまうので詳細は書かないが、これは本当にすごい。

 この作品でブリー・ラーソンが主演女優賞を受賞しているが、ジャック役のジェイコブくんにも主演男優賞か助演男優賞かなにかあげたい。5年間、外の世界を知らぬまま育った少年を見事に演じている。監禁生活から脱出するだけで話は終わらない。その後の様子も描かれている。

 保護された後、テレビの取材で、レポーターから心ない質問をされるシーンがある。ここすごく印象的。そういう考え方もあるのかと思う。そしてママは悩む。

 息子のために決死の覚悟で賭けに出たママは、実は息子に何度も救われる。彼女にとってのジャックはまさに生き甲斐。彼がいたから乗り切れた。純真な彼の笑顔があるから。

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2017年1月27日 (金)

[映] パディントン

 有名な児童小説の映画化。パディントンの存在自体は知っていたけれど、こういうお話だったとは… スチュワート・リトルを思わせる楽しいコメディ。

Paddington
 南米ペルーを探検していた探検家が、クマと遭遇。そこで彼らと異文化交流。探検家からマーマレードのおいしさや、言葉を教わったクマたち。それから40年。地震で叔父を失った子グマは、叔父から聞いていた探検家を訪ねてロンドンへ。だがそこは想像とは違った… 偶然知り合ったブラウン一家に助けられ、出会った駅名にちなんでパディントンと名付けられた彼は、探検家を探すが…

 パディントンの叔父の声役にマイケル・ガンボン(ハリー・ポッターの二代目ダンブルドア)。叔母の声役にイメルダ・スタウントン(ハリー・ポッターのアンブリッジ)。ブラウン一家の父ちゃんヘンリー役にヒュー・ボネヴィル(ダウントン・アビーの父ちゃん)。母ちゃんメアリー役にサリー・ホーキンス。タクシー運転手の役でマット・ルーカス(リトル・ブリテン!)。ミセス・バード役にジュリー・ウォルターズ。パディントンを狙うミリセント役にニコール・キッドマン。

 クマが英語を話すとか、書くとか読むとか、普通に立って歩くとか、なによりペルーでマーマレードジャム作ってる(瓶とか砂糖はどうしたんだよ!)とか、なんで叔母さん置き去りで一人でロンドン行くんだ(老クマホームがあるんなら、孤クマ院だってあっていいはず)とか、ツッコミどころはたくさんあるが、その辺は置いておく。これ、映像上はクマだけど、本当は違う土地から来た人のメタファーなんだよね、きっと。

 すっかり世知辛い世の中になってしまった現代のロンドンへ、純粋そのもののクマがやってくる。ロンドンはよそ者に優しいと聞いていたのに、全然違う。みんな忙しそうで、自分の事で精一杯だ。誰かがきっと助けてくれると甘い考えでやってきたクマは、周りを巻き込んで騒動を起こすが、実に愛すべき存在だ。彼には悪い心が全く無い。

 異文化交流。暮らしてきた文化が違えば摩擦も起こる。でもそれはお互いを知らないから。お互いを知ればきっと仲良くなれる。そんなメッセージが伝わってくる。なによりこれはコメディなので、ブラウン一家とパディントンのドタバタが可愛らしく楽しい。

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2017年1月26日 (木)

[映] ハッピーエンドの選び方

 老人ホームを舞台に、安楽死を描くイスラエルの作品。切なく、ちょっとコミカル。

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 老人ホームに愛妻レバーナと共に暮らすヨヘスケル。彼の特技はユニークな発明品を作ること。ある日、ホームの仲間ヤナから、延命治療で苦しむ夫を死なせて欲しいと相談を受ける。元獣医の仲間に相談し、自分で安楽死することができる装置を制作。だがそれが評判となり…

 ヨヘスケル役にゼーブ・リバシュ。レバーナ役にレバーナ・フィンケルシュタイン。ヤナ役にアリサ・ローゼン。獣医のダニエル役にイラン・ダール。

 彼らの入っている老人ホームは、自立型というヤツなのか、自分で自分の事ができる人たちに限られている。部屋も広く、食事は食堂でとるようだが、自炊もできるようになっていて、外出も自由、なかなか素敵な場所だ。

 ヤナの夫は病院で延命治療を受けていて苦しんでいる。早く死なせてあげたいと願うヤナ。それはできないと言っていたヨヘスケルたちも、見かねて手を貸すことに。こっそりやったつもりだが、実はバレバレで、ホーム中にウワサが広まる。そして次々と依頼を受けるようになってしまい… と言う展開。

 ここではさらに、レバーナが認知症ということがわかり、安楽死に反対していたレバーナ自身が、安楽死を考え始める。みんなそんな安易に安楽死を選んでしまっていいのか。

 老後の問題はどこの国にもあるね、考えさせられる。キボーキアン博士の装置が参考にされているが、日本ではそういう自殺の仕方を望む人はあまり多くない気がする。国民性なのかなぁ。自分で自分の最期を決めると言うのは難しい。果たしてこれが本当にハッピーエンドなのか。難しい。

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2017年1月25日 (水)

[映] SPY/スパイ

 メリッサ・マカーシーがCIAのスパイと言うコメディ。これはもう笑うっきゃないっしょ。

Spy
 CIAで、エリートスパイの誘導係として働くスーザン。だが、彼女のパートナーのスパイ、ファインが任務中に殺されてしまう。敵を討つため、自ら現場へ志願したスーザンだったが…

 スーザン役にメリッサ・マッカーシー。ファイン役にジュード・ロウ。彼らの上司役にアリソン・ジャニー(ホワイト・ハウスのCJ)。スーザンの親友ナンシー役にミランダ・ハート(Yes?No?ワケあり男女のルームシェアのバーバラ)。スーザンの同僚エージェント役にジェイソン・ステイサム。エリート・エージェント役にモリーナ・バッカリン(Vのアナ、HOMELANDのジェシカ・ブロディ、ゴッサムのレスリーなど)。スーザンが追う敵レイナ役にローズ・バーン(ダメージのエレン)。レイナの取引相手役にボビー・カナヴェイル(サードウォッチのボビー、ボードウォーク・エンパイアのロセッティ、ナース・ジャッキーのDr.クルス、VINYLのリッチーなど)。50セントが本人役で。

 どう見てもスパイらしからぬメリッサ・マッカーシーが、意外と有能なスパイってところが楽しい。試験ではかなり優秀だったらしいが、見た目の格好良さからファインと立場を交替し、彼のサポート役に回っていたスーザン。ファインが殺され、敵討ちとばかりに現場へ出ることを決意。頭はいいし、意外と戦闘能力も高い。親友のナンシーとのチームワークも、危なっかしいが意外とイケてる。

 とにかく楽しい。ストーリーラインはだいたい読めるが、これはコメディ。メリッサのちょっとドジなスパイぶりが最高に楽しい。本当は美しいメリッサの、おばさんメイクも楽しい。もう一つ、マッチョでおバカなエージェント役のジェイソン・ステイサムとの絡みも楽しい!

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2017年1月23日 (月)

[映] 愛しき人生のつくりかた

 フランスの作品。一人暮らしとなり老人ホームに入れられてしまった女性が、ホームでの生活に嫌気がさして逃避行、彼女を探す旅に出る孫。定年退職したものの、妻とどう向き合っていいかわからない長男。人生について考えさせられる作品。

Les_souvenirs
 夫を亡くしたマドレーヌは、一人暮らしに。体調を崩して入院したことをきっかけに、心配した長男ミシェルは彼女を老人ホームへ入れる。だがそこでの暮らしになじめなかった彼女は、逃避行。彼女が生まれ故郷に向かったと考えた孫ロマンは、祖母を探す旅に出る。一方、マドレーヌの長男ミシェルは定年退職して自由を得たものの、妻とどう向き合っていいのかわからず…

 マドレーヌ役にアニー・コルディ。ロマン役にマチュー・スピノジ。ミシェル役にミシェル・ブラン。

 老人ホームに入れられてしまったマドレーヌは、そこでの生活になじめない。やり残したことをするために故郷へ。彼女の気持ちはよくわかる。彼女の場合、それは小学校へ行くこと。戦争で、満足に通えなかった学校へ、もう一度行きたいと言う切なる願いだ。

 ミシェルは郵便局を定年退職。自由にはなったが、コレと言った趣味があるわけでもなく、ぼんやり過ごす毎日。そんな夫にうんざりの妻。日本ではよくある光景だ。フランスでもあるってのにちょっと驚き。毎日ヒマなんだから、母親を老人ホームに入れずに、自分が時々様子を見に行ってあげればいいのにと思う。彼の気持ちはよくわからない。

 孫のロマンはとても気がきく優しい青年だ。まだ恋人はいないが、祖母のことをとても気遣っていて、老人ホームにもたびたび訪ね、気晴らしに外に連れ出したりと、本当にいい青年だ。祖母探しの旅は、結局彼自身にも出会いをもたらす。ミシェルも一緒に行けばよかったのに。あんたの親じゃん!!

 まぁそんな人たちの物語が、ほのぼのと進行する。ミシェルの気持ちだけはどうしても理解できないが、不器用な人なのだろう。そんな彼も、ロマンの計らいで少しずつ変わる。特別な出来事があるわけではないが、人生についてちょっと考えさせられた作品。

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