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2006年10月 1日 (日)

[映] ラストマップ

 ビューティ・ショップが女たちの物語なら、こちらは親子4代の男たちの物語だ。出番は少ないが、ちょっと変わったおじいちゃん役マイケル・ケイン、風来坊のクリストファー・ウォーケンが、いい味を出している。

 幼い頃にあった事故で、母は死亡、自身は足に障害を持つ男ジェイソン。その後父は行方しれず。現在は妻と別居中で、息子のザック、祖父のヘンリーとその看護師カトリーナと共に暮らしていた。そんなある日、突然父ターナーが戻ってきた。喜ぶヘンリーだったが、直後に不思議な遺言を残して死亡。その遺言とは、孫息子ジェイソンと息子ターナーに、自分や息子の思い出の地を巡り、それぞれの場所で自分の遺灰をまいてほしいというものだった…

 ゆったりとした雰囲気で始まったこの映画。何が始まるのか、どんな展開になるのか、はじめはとんと見当がつかなかない。だが見ているうちに、祖父ヘンリーの意図したことが見え始める。ヘンリーは、自分の死期を悟っていた。自分の遺言を実行させることにより、離ればなれになっていた息子と孫、そのまた息子たちの絆を深めさせようとという狙いなのだ。そして、最後に家族で集まって食事をした思い出の場所となるケンタッキーフライドチキンの店舗をポイントにして、不思議な遺言書が作られる。KFCの店舗で、KFCの紙袋を使って。

 前半はこんな感じで、マイケル・ケインのちょっとイタズラっぽい笑顔と共に、不思議な感じに流れる。そして後半は、かつてワルだった親父ターナーと、彼を許せない息子ジェイソン、そしてその息子ザックの男3人旅だ。今まで蒸発していて、自己中だったターナーなのに、この遺言執行には、突然意欲を見せる。それはなぜなのか、後でわかる。

 男3人の不器用な旅だ。コミュニケーションが足りないというのか、なんとなく決まり悪い感じで始まるが、最後はヘンリーの思惑通りといった感じだ。旅の終わりに、自分の足の障害について真相を知る。そしてターナーが戻ってきた真相も知る。ゆったりと時は流れる。親子3人のふれあいがいい。見終わった後、不思議な余韻が残る。時間のあるときに、のんびりと見てほしい映画だ。

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