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2008年1月24日 (木)

[映] 硫黄島からの手紙

 硫黄島2部作の1つだ。日本側の視点から見た、硫黄島決戦だ。

 戦況厳しい1944年6月。栗林中将は、本土防衛の要とも言える硫黄島の指揮官に命じられる。アメリカ留学経験のある彼は、これまでのやり方を一新。そんな新指揮官に希望を持つ兵士たち。だが、頭の固い将校たちは反発し始め…

 勝ち目のない戦いにも関わらず、闘わねばならない兵士たち。それはひとえに、故郷で待つ家族のためだ。「お国のため」の「国」って、日本と言う国や天皇のためと言うよりは、実際は「故郷(くに)」なのだ。

 日本の役者はよくわからないのだが、日本の映画を見ていると、日本語しゃべってるのに、セリフが聞き取れなくて困ることがある。やたら早口だったり(早くセリフを言ってしまってスッキリしたいのか?)、妙に感情を込めすぎていたり(舞台ならいいかもしれないが、映画だとリアルさに欠けて不自然)するせいか。もうちょっと自然にしゃべれないのか。それがいい演技ではないのか。
 で、この映画、渡辺謙氏はさすがである。とても自然体だし、英語もバッチリだし、役にピッタリとはまっていた。さらに、二宮和也氏(だと思う… パン屋をしていたのに、招集された主人公)の演技がすばらしかった。みんながみんな、お国のために!とやっているところで、1人「こんなのおかしい!」とホンネを言うあたり、実に自然体。嵐のメンバーだと言うことを、初めて知った(^o^;。

 戦争映画を見るたびにむなしくなる。戦争って不毛だ。そんなことで命をムダにしてはならない。

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[映] ワールド・トレード・センター

 最近になって、ドラマや映画に911関係がずいぶんと描かれるようになってきた気がする。直後よりもむしろ、ここ数年の気がするのだ。やっと彼らも描くことができるようになったと言うことか。ニコラス・ケイジ主演ということなので、私はてっきり、彼らがビル内部の人たちを救出する物語なのだと思っていたのだが、逆だった。

 ワールド・トレード・センターに飛行機が衝突。ビル内部の人たちを救助するため、湾岸警察官たちがかり出された。マクローリンは、ヒメノたちをつれて、酸素ボンベなど道具をかき集めた。そしていざ救助へ向かうと、突然ビルは崩壊。とっさにエレベータシャフトに飛び込んだ彼らは、がれきの下敷きに…

 がれきの下敷きで身動きがとれないマクローリンとヒメノ、彼らの捜索にあたる人々、夫の無事を祈る家族の物語だ。当然のことだが、実話である。

 最初の崩壊では、数名いた生存者が、相次ぐ崩壊で、ついにマクローリンとヒメノの2人だけとなってしまう。彼らは、それまで特に親しかったワケではないが、励まし合い、救助を待つ。お互いの家族の話をするうちに、絆ができる。

 一方、夫ががれきの下敷きになっているらしいことを知った、それぞれの家族は、ひたすら無事を祈る。何もできることはない。ただ信じるだけだ。そんな妻たちを、マギー・ギレンホール(ジェイク・ギレンホールのお姉さんだね)と、マリア・ペロ(ERのDr.デル・アミコ)が熱演している。

 現場では、救助活動が難航。1人の海兵隊員が、自ら志願して救援活動に参加。がれきの中から、2人の居場所を突き止める。

 実際のマクローリン氏、ヒメノ氏も脚本に関わっている上、ヒメノ氏は、警官役で出演もしている。

 なかなか迫力ある映像だし、経験した人にとってはかなり生々しいものだろう。オリバー・ストーンらしい映画だ。だが、映画でなくても、再現ドラマとかで十分だった気がしないでもない。

 911事件は、テロだけではなく、実はアメリカ人実業家が爆弾を仕込んで(テロに便乗して?)ビルを崩壊させたと言う噂もあることを知った。実際、航空機が衝突しても崩壊しない設計になっていたにも関わらず、骨組みがバラバラになっていたと言うのは、確かにおかしいとは思う。お荷物だったビルを手っ取り早く取り壊したいと言う金持ちの発想も、わからないでもない。真相はうやむやのままだ。だが、どんな理由があれ、こんなことがあっていいはずはない。

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2008年1月12日 (土)

ネギの話

 私はネギ類が大嫌いだった。カレーやスープの中に入っているような、よく火の通った玉ねぎなら、なんとか食べられたが、生はダメ。長ネギに至っては、煮ようが焼こうが、当然の事だが生なんて、とんでもなかった。味、食感、におい、とにかく嫌いで、ネギだけ抜いて食べていた。

 だが父は、大のネギ好きだった。そばのタレには当然のようにネギ。それもたっぷり。鍋にもネギ。いつも、もっともっとと言っていた。父は、ネギ嫌いの私を見て、こう言った。
「パパも実は昔はネギが大嫌いだった。けど、今は大好きだし、ネギがないと物足りない。マイキーも、いつかネギが好きになる日が必ず来るよ。」

 そんなハズはない。こんなに嫌いなものが、好きになるハズがない。嫌いなモノは嫌い。ずっとそう思っていた。大人になってもそう思っていた。

 父が亡くなってしばらくした後、その時はやってきた。ネギが好きになったのだ。それはもう、自分でも信じられない変化である。いつも食べに行く、美味しいうどん屋さんで、絶品の味噌煮込みうどんを食べていた時だ。そこの味噌煮込みうどんには、ネギがたっぷり入っている。普通の長ネギではなく、もうちょっと細いタイプのネギなのだが、これを食べたとき、初めて美味しいと感じた。
 それ以来、ネギを買うようになったし、料理にもたくさん使うようになった。いつでも冷蔵庫にネギは必ず入っている。

 実家でその話をすると、母はシラ~っと
「あら、ネギ嫌いだったっけ?」などと言ってくれる。忘却の彼方か。

 先日、夕飯の支度をしている時に、帰宅した上の子が鼻をクンクンさせながらキッチンにやってきた。作っていた、ネギたっぷりのみそ汁をのぞき込み、小さくガッツポーズして頷いた。上の子曰く、
「みそ汁にネギ入ってると、香りがいいんだよね、美味しい(^o^)」
そう、味噌とネギは相性がいい。それに子供たちはネギ好きだ。

 大人になって好みが変わったと言う話を良く聞くが、そのたびに、ネギの話を思い出す。本当だったね、と父に報告できなかったことが心残りだ。

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2008年1月11日 (金)

[映] ラッキーナンバー7

 おもしろい。脚本がすばらしい。久々に楽しんだ気がする。豪華キャストな上に、前半と後半のギャップがすごい。ものすごく贅沢な映画だ。

 不運続きで、友達ニックの家に転がり込むことになったスレヴン。だがニックは不在。しかも、謎の男たちが現れ、彼をニックと勘違いして誘拐。ボスと呼ばれる男の元へ連行されてしまう。どうやらニックには多額の借金があるらしく、それを返すかわりに、ラビの息子を殺せと言われる。突然の事にわけもわからぬまま、アパートに戻ったスレヴンは、すぐに今度はラビの手下に誘拐され、ラビの元へ連れて行かれる…

 前半は、不運の男スレヴンのお話だ。ジョッシュ・ハートネット演ずるスレヴンは、どう見ても頼りない男だ。訳もわからぬまま、ボスとラビの抗争に巻き込まれてしまう。

 だが、話はそう単純ではない。ボスとラビ、両方の陰に謎の殺し屋がいる。そして、この殺し屋が語る、冒頭のもう一つのストーリーが重要なのだ。それは後半にわかるのだが、後半はガラリと雰囲気が変わる。次々にわかる意外な真相。本当によくできた脚本だと思う。

 ボスにモーガン・フリーマン、ラビにベン・キングスレー、殺し屋にブルース・ウィリス。ボスとラビを見張っていて、スレヴンの関わりを捜査することになった刑事役が、スタンリー・トゥッチとピーター・アウターブリッジ(リ・ジェネシスのサンドストローム博士)。そして、スレヴンのいるアパートのお向かいさん役がルーシー・リュー。キュートな検死官を演じているのだが、彼女の役がなかなかおもしろい。

 残酷なシーンがかなり出てくるので、大人向けの映画だが、とにかくこのおもしろさは見ないとわからない。前半は、何がなんだかワケがわからないが、とにかくしっかりと見て欲しい。前半いかにしっかり見ていたかが、後半のおもしろさに関わってくるからだ。

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2008年1月10日 (木)

10の質問

 ここ数日、BS2でアクターズ・スタジオ・インタビューを放送していた。今回はたまたま見たのだが、いつもは映画で見る俳優さんたちが、ホンネを語ってくれるし、人間性が出ていてなかなかおもしろい。好きな番組である。

 この番組の終わりの方に、毎回決まってする質問がある。10の質問だ。B.ピボーが考えた(?)というこの質問、簡単なものだが、興味深い。この答えを聞くと、その人物がどんな人物か、だいたい想像できる。

1.好きな言葉は?
2.嫌いな言葉は?
3.心躍ることは?
4.幻滅することは?
5.好きな音は?
6.嫌いな音は?
7.好きな悪態は?
8.他にやってみたい仕事は?
9.絶対にやりたくない仕事は?
10.(もし天国があるとして)天国に着いたとき、言って欲しいことは?

 おもしろいのは、司会のジェームズ・リプトン氏は、いつも7番の質問の前に
「さてお待ちかねの質問です」と言う。素の俳優さんが悪態をつくのは、
確かに見物だ。ミシェル・ファイファーなんて、悪態ついてても綺麗だ…

 さて、10の質問である。自分だったらなんて答えるだろう、と思った。
「1絆、2常識、3バンド、4事務処理、5ベースの音、6黒板を爪でひっかく音、
7なめんじゃねぇばかやろう、8ミュージシャン、9セールスマン、10お疲れ~」
だろうか。周りの人にも聞いてみよう。ちょっとした話題づくりになりそうだ。
そして、来年もう一度、これを見ずに考えてみよう。変わっているかも。
いや、本質的な質問だから、変わらないのかな。

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2008年1月 9日 (水)

ラーメン取材裏話

 インスタントラーメン(詳しくはこちら)で、下の子がなんとテレビ出演することになってしまった。ローカル放送だし、3分くらいの出演ではあるが、友達に自慢しまくりである。今まで何度か、ローカル局やケーブルTVにチラッと登場させてもらったことはあるのだが、友達にきた話に参加させてもらっただけなので、ディレクターさんと打ち合わせするのは初めて。ワケもわからず、バタバタの一日だったのだが、テレビには映らなかった裏話などを少し書いてみようと思う。

・ディレクターさん道に迷う

 撮影1週間前。事前打ち合わせのために、マイキー宅へ1人でやって来ることになったディレクターさん。地図ありますから大丈夫ですっ!と自信満々だったのだが、当日、近所のスーパー(自転車で5分足らず)から家までの道で迷子。右と左を間違えたらしく、30分遅れて到着。先行き不安に。

・企画は変わるもの…

 自宅キッチンで調理シーンを撮影して、アナウンサー氏に試食してもらい、少々インタビューをする、あとは友達と将棋を指しているシーンでも撮ろうか、くらいだった当初の企画。直前になり、有名中華料理店のシェフに試食していただくと言う大それた企画に変更された。必死でしたキッチンの掃除はムダになり(ってこともないか)、食材の準備状況も微妙に変わる。「1人しか呼んではいけない」と言われた友達も、前日になって「たくさん呼んで来て」に変わり、夜までかかって友達に電話しまくり。テレビには出たくないと言うお友達が多く、意外と苦戦。もうちょっと早く言って欲しかった…

・ラーメンはのびのび

 撮影当日。軽くうち合わせしたのち、ラーメンを作るよう指示が出た。その後いろいろなシーンを撮影。麺がのびる… さて、食べるシーンを撮影と思いきや、な にやらモメている。どういうシーンを撮るべきか、話し合っている様子。それって今やることか? すっかりのびのびのラーメンをとても残念に思う。

・スタッフのみなさん雑学披露

 静岡のお店まで行く車の中で、気を遣っていろいろ話しかけてくださるスタッフの方々。緊張で口の重い下の子。そんな中、彼らの雑学披露が始まった。スカジャン、アンデスメロン、タラバガニの名前の由来、夕張メロンのお話などなど。

・撮影開始でハイテンション

 行きの車の中で車酔いした下の子だが、撮影が始まるとそれどころではなくなった様子。だがそれ以上に驚いたのはアナウンサー氏のテンションだ。午前中の別の取材でみなさんとてもお疲れのようだったのだが、カメラが回るとスイッチが入るのだろうか、ものすごいハイテンションである。さすがプロ。さらにビックリだったのは、シェフ氏のテンション。いつもと同じなのだがハイテンションなのだ… さすがテレビ慣れしてらっしゃる。

 だが、撮影現場ではこちらが引くようなテンションも、テレビで見てみると意外と普通。そんなもんか。

・将来の夢はシェフ?

 中華料理店の、本物の厨房に入れていただき、緊張の私たち親子。だけれど、とても気さくなシェフは、いろいろと下の子の手伝いをしてくれて、ホッとした。ちっちゃい子(実際には小5なのだが、チビなので幼く見える)が料理をしている姿がうれしいらしく、下の子を褒めちぎる。そんな~、インスタントラーメンですよ~と思わずツッコミを入れたくなってしまった。下の子は、恐竜好きなので、将来の夢は古生物学者と言う話を、車の中でしていたのだが、そんなことは知らないシェフ。将来は料理人と決めてかかっている様子に、「夢は古生物学者とは言えなかったです…」とアナウンサー氏。

・指サックがポロリ…

 指先が荒れているので、指サックをはめていた下の子。お料理の時は、はずそうねと言っていたのだが、すっかりそんなことを忘れたまま撮影開始。そ して、麺をゆでている時に、お鍋の中にサックがポロリ… 慌てて菜箸で取り出すシェフ氏。何事もなかったかのように、調理続行。

・火傷

 大会では、子供たちにケガがないようにと言うことにとても気を遣っていて、ちょっとでも危なそうなことは、アシスタントのお姉さん方が全てやってくれていた。だが、そんなことは何も知らないスタッフの方々。下の子も、シェフ氏におだてられて、すっかり自信満々の動き。私は、シェフ氏のむちゃむちゃよく切れる包丁が気がかりだったのだが、手を切ることもなくホッとした。ところが、チンチンに沸いたお湯を計る作業(家では、ポットのお湯を使用)で、指に火傷をしたらしい。でも、たいしたことなくて良かった。

・帰りは爆睡

 帰りの車中は、みなさん爆睡(運転手以外)。午前中の取材の話も少し聞かせていただいたのだが、いろいろハプニングがあった様子。(ディレクターさん、久能山の取材でハデにコケたらしい) お疲れさまでした&ありがとうございました>スタッフの方々、そして、シェフ&ご家族のみなさま

 アナウンサーのお兄さんは、とても優しい笑顔の男性だった。

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2008年1月 8日 (火)

[映] トゥー・フォー・ザ・マネー

 アル・パチーノとマシュー・マコノヒーが、フットボールの予想屋を演じている。アル・パチーノが出ていればそれだけで満足なのだが…

 学生時代、フットボール選手として活躍してきたブランドン。だがケガが原因でプロ入りの夢を未だ果たせずにいた。仕事は電話メッセージの録音。だが、選手としての経験をいかして、軽い気持ちでしたフットボールの勝敗予想が見事的中。それをきっかけに、試合の勝敗予想情報を流す仕事も、細々としていた。ある日、彼の的中率に目をつけた大手予想屋のウォルターは、彼を好条件で引き抜き、大物予想屋にしたてるが…

 前半はなかなかおもしろい。念願のフットボール選手としての夢は果たせなかったが、その経験をいかせる仕事、フットボール試合の勝敗予想屋として、ブランドンは成功する。ウォルターの目的は、自分の余命が短いことを感じ、信頼できる後継者を育てることだ。そして、見事成功する。若く美しい妻も、彼に託そうとしているようにさえ見える。

 ブランドンも、彼の期待に応え、ウォルターとの絆が築けたと感じる。だが、その辺りから少々歯車が狂ってくる。ブランドンが思っているほど、ウォルターは自分を信頼してくれていないことに気づく。試合の予想と言う仕事に、打ち込めなくなる。そして予想は当たらなくなり…

 ウォルターはギャンブル依存症らしい。全てを賭けにしてしまう。何もかも賭け、失うかもしれないところにスリルを感じる。そこがこの映画の見所なのだろう。

 だがどうも、このウォルターの考えていることが、今ひとつわからない。ブランドンに対する気持ちが、イマイチ読めないのだ。はじめはブランドンを息子のように扱う。頼もしい息子ができたと喜ぶ。だが、実は彼を試していたことが、あとでわかるのだ。ウォルターがやりたかったことは、何なのか。後継者を育てたかったのではないのか。ただ賭けをしたかっただけなのか。ウォルターの真意が見えない。

 もしかしたら、最初は後継者を育てようと純粋に考えていたのかもしれない。会社を任せられる者を、そして、妻を任せられる者を。だがおそらくある時、ブランドンが自分を超える人間になりうると気づく。そして嫉妬する。息子のように思っていた男だが、息子ではない。その気持ちの揺れが、ウォルターの一貫性のない行動に出ているのかもしれないと思った。

 もう一つよくわからないことがある。ブランドンの予想だ。的中率が高かったのは偶然ではないはず。元選手としての経験に基づいた予想だったはずだ。それが、ある時を境に、予想すること自体に興味を失ってしまう。それはなぜか。ウォルターを見ていて、予想屋という仕事自体に、興味を失ってしまったと言うことなのか。絶好調を境に、予想が全く当たらなくなったのはなぜか。予想はそんなにたやすいことではないと言うことか。

 アル・パチーノの妻役に、レネ・ルッソ。ブランドンの同僚セールスマンとして、ジェレミーピヴン。大物顧客として、アーマンド・アサンテが怖いおっちゃんを演じている。

 後半の展開、特にウォルターの心理が読みにくいが、なかなかおもしろい映画だ。

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2008年1月 5日 (土)

[映] プラダを着た悪魔

 これ、ドラマ「アグリー・ベティ」とそっくりの設定なので驚いた。ベティでエンディングに使われている"Suddenly I See"(日本だけかな?)が、映画ではオープニングに使われていて、まさにそのまんまの雰囲気。

 ジャーナリストを目指すアンディ。キャリアアップのため、軽い気持ちで受けたファッション誌「RUNWAY」の面接。ファッションとは無縁のアンディ、なぜか面接を通ってしまうが、そこは、おしゃれに気を遣う人たちばかりの職場。ボスは業界でかなりの影響力を持つ女性。意地悪な先輩にこき使われる毎日…

 前半はまさにベティの世界。ダニエル・ミードこそいないが、編集長ミランダは、まさにウィルミナだ。そんな中で、ファッション音痴のアンディが四苦八苦すると言う物語なのだが、大きく違うのは、アン・ハサウェイは元々綺麗だし、ファッションセンスもそれほど酷くないと言うこと。

 後半は、アンディの成長が見られる。仕事も覚え、うまくこなすようになる。ボスの信頼も次第に得られる。元々頭はいいのだ。だが、仕事中心の生活のため、今までの友達や恋人との間に溝ができる。そして彼女自身、自分でも気づかないうちに変わっていく。
 ある時、ボスの知らない一面を見る。仕事では成功しているが、私生活は違う。成功には犠牲が付き物だ。そして、アンディは自分の本来の夢を思い出す。

 アンディ役のアン・ハサウェイはとても綺麗だ。元々綺麗なのに、ブランドの服を着こなし、メイクも髪もバッチリなのだから、本当に美しい。ミランダ役のメリル・ストリープも、悪魔とは言え、上品で洗練された美しさだ。みなモデルのように美しい。華やかな世界。

 アンディの相手役に、ドラマ、ニック・フォーリン役でお馴染みサイモン・ベイカー。ベティで言うところの、マーク(オネェキャラ)とクリスティーナ(衣装係)を足して2で割ったような役回りに、スタンリー・トゥッチ。アンディの親友役で、コールドケースでお馴染みトレイシー・トムス。

 ベティを知らなければ、もっと楽しめたのにと思うと少々残念だが、華やかな世界や、美しい人たち、そこで成長する女性を見るのはなかなか楽しいものだ。

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[映] もしも昨日が選べたら

 他の映画を見に行ったとき、隣の映画館で上映して気になった作品。でもその時お金払って見なくて良かったと、心底思った。

 2人の子供たちと妻のいるマイケル。家族との時間を過ごしたいと思いつつも、仕事に追われる毎日。家の中にころがる各種リモコンを、なんとか1つにできないものかとホームセンターへ。そこで謎の男から、万能リモコンを手渡された…

 ズバリ、これはドラえもんから新しい道具をもらったのび太くんのお話である。「もしも昨日が選べたら」と言うよりは、「万能リモコン~(ドラえもん風に)」とか、原題をいかして「クリック!」とかの方が良いのではないか。だって、昨日は選べないのだから。

 このリモコンは、過去を見ることはできても、やり直すことはできない。そのくせ、早送りはしっかりできる。この設定では、話の結末は見えているだろう。実際、万能リモコンが出てきた段階でオチまでわかってしまった。各自の持ち時間は限りがある。それを浪費するなんて、なんてもったいない。この男のしていることには、まったく共感できない。

 だが、そんな彼が、最後には改心する。それが唯一の救いか。ドラえもんにも似たような話があったなと、ふと思った。

 アダム・サンドラーは大好きだ。妻役はケイト・ベッキンセールだし、謎の男はクリストファー・ウォーケン。上司はデヴィッド・ハッセルホフだし、妻の再婚相手はショーン・アスティン(ロード・オブ・ザ・リングのサム!)、妻の友達役で、「ジョーイ」のエージェント、ボビーことジェニファー・クーリッジも出ている。それなのに、なんだかな~。

 とはいえ、おもしろいシーンはたくさんある。なにせ、夢のリモコンである。騒音のボリュームを下げたり、嫌なことは早送りしたり、過去をもう一度再生したり。自分が生まれるところを自分の目で見るなんて、普通じゃできないし。嫌な上司を目の前で一時停止しておいて、平手打ちするなんて、やってみたい人多いだろうな。

 かといって、ファミリー向けかと言うと、そうでもない。お子さまにはちょっとお勧めできない。実は、子供と楽しめるコメディだと思って、下の子と一緒に見ていたのだが、下ネタ連発で、意味を聞かれて少々困った。笑えるし、楽しめる映画だとは思うが、斬新さはない。

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2008年1月 4日 (金)

[映] 世界最速のインディアン

 バイクでスピード世界記録を出したバート・マンロー氏を描いた作品。アンソニー・ホプキンスが初老のマンロー氏を熱演している。ちなみに、インディアンというのはバイクのことで、ネイティブアメリカンのことでも、インド人のことでもない。(勘違いは私だけか)

 60年代、ニュージーランドの小さな街、インバカーギル。スピード好きの初老の男性バート・マンローは、若い頃に出会ったバイク、インディアン・スカウトを改良し続けていた。いつの日か、このインディアンに乗り、ボンヌヴィルで行われる競技会に出場することを夢見て…

 実話を元に、彼が世界記録を出すまでを描いた作品だ。それだけ聞くと、あまりおもしろそうではないが、とても感動的なお話である。ストーリーのすばらしさはもとより、アンソニー・ホプキンス演ずるバートという男性の魅力があふれる物語だ。

 彼は少々変わり者のようだ。人の目を気にしないし、気ままに生きている。庭のレモンの木の根本に毎朝おしっこをする。芝刈りをするよう隣人に言われると、面倒なので火をつけて燃やしてしまう。隣人はそんな彼を少々疎ましく思っているようだが、なかなか愛すべき人物である。実際、仲間もたくさんいて、人気者でもある。隣人の息子とはとても仲がいい。2人の世代を越えた友情は、見ていてほほえましい。

 彼には夢があった。見渡す限り一面の塩平原ボンヌヴィルを駆け抜けたい。スピード世界記録を出したい。いつか行こうと思っている。いつかお金が貯まったら。だが、狭心症の発作を起こし、今年行かねば、来年はもうこの世にいないかもしれないと言う思いがよぎる。今行かねば。そう、人は何かきっかけがないと、その一歩が踏み出せないものだ。

 ボンヌヴィルへの旅は決してラクではなかった。ニュージーランドの片田舎から、船でアメリカへ渡ったものの、物価の違いに驚き、車の多さに驚く。なんとかボンヌヴィルに着いたものの、事前の登録がなければ出場できないことがわかる。だがバートは決して諦めない。地球の反対側から来たのだから、こんなことで帰るわけにはいかない。そして彼の熱意が周りを動かす。

 とある酒場で、イギリス人かと聞かれ、とんでもないと言う顔でニュージーランドから来たんだと自慢げに言うシーンがおもしろい。また、彼が語る人生哲学もおもしろい。

 彼はいつでもマイペースだ。殺伐とした都会で、無愛想になっていた人たちも、彼と関わることで優しい気持ちになる。彼のオープンな人柄が、人の心を開くのだろう。出会ったあらゆる人たちが、彼に温かい手をさしのべる。見ている者を優しい気持ちにする映画だ。そしていくつになっても、夢を持ち続けることの大切さを見せてくれる。

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2008年1月 3日 (木)

[映] ダイハード4.0

 はっきり言って、全く期待していなかった。だって4作目。ダイハードはなんたって1作目が最高だった。それだけに、回を重ねるごとにスケールはデカくなっているけれど、面白みは減っている気がしていた。それにブルース・ウィリスも相当年とった…

 ジョン・マクレーンは、娘の様子を見に来ただけだった。それがたまたま、警護する相手に近かったため、仕事が回ってきた。それはマット・ファレル。ネットオタクの青年だ。彼を連れてFBIへ連れて行くだけのはずが、彼を狙う一味に襲われるハメに。なんとかその場を逃げ出した2人は、サイバーテロが始まっていることに気づく…

 ブルース・ウィリスのアクションがウリのダイハードだが、現代ならではのストーリーだ。それがこの映画を格段におもしろくしている。サイバーテロ。全てコンピュータ化されている時代。ハッカーには、全てをコントロールすることができるらしい。

 とはいえ、ジョン・マクレーンはアナログ人間だ。ハイテクには縁がない。彼1人では戦えなかっただろう。彼のパートナーとなったのが、マット・ファレル。このオタク青年を、ジャスティン・ロング(「エド」のウォーレンや、映画「ジーパーズ・クリーパーズ」でお馴染み)が演じている。

 敵役もいい。ティモシー・オリファント。日本ではあまり馴染みがないかもしれないが、「デッドウッド」のセス・ブロックだ。あまり感情を表に出さず、抑えた演技の彼だが、今回も目に怖いものを感じた。「マイ・ネーム・イズ・アール」にもゲスト出演している。
 またチョイ役だが、ヴォイジャーのトゥボックこと、ティム・ラスも出ていた。

 派手なアクションも健在。ブルース・ウィリスは、おじさまなりのアクションを見せてくれた。若い頃とは違うけど、まだまだイケるぜといった感じか。マッチョなアナログ人間と、ひ弱なデジタル人間の対比もおもしろいし、2人の友情もおもしろい。気の強いジョンの娘も、ありそうな設定だし、親子の絆も見せてくれる。

 前半は、同じくブルース・ウィリス主演の「16ブロック」ととても似ている。そして後半は、ダイハード+24といった感じか。少々長いが、最後まで目が離せない。見応えのある映画だ。

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2008年1月 2日 (水)

[ド] ヒーローズ #13

 世界各地に次々に現れた、特殊能力の持ち主たち。彼らは次第に自分たちの使命に気づき始める。どうやらNYが大爆発するらしい。止めなければ。

 自分たちの使命に一番忠実なのは、ヒロである。このドラマの中で、唯一コメディ部門担当という感じだが、彼は、自分はヒーローと早くから信じていた。けれど、なかなか物事うまく進まない。それすら、自分たちに与えられた試練だと信じている。そして彼らは何者かによって拉致されてしまう。拉致したのは、どうやらヒロの父親らしい。何者?? ヒロの父親役は、スタートレックのミスター・カトー(本当はスールー)でお馴染みの、ジョージ・タケイ。SFファンにはうれしいキャスティング。

 ヒロ同様、自分の能力に早くから気づき、使命があるはずだと感じていたピーター。彼は、自分こそが爆発の原因だと知ってしまう。なんとか力をコントロールしなくては。そして師匠として選んだのが、透明人間だ。この透明人間役は、新Dr.フーの初代Dr.フーこと、クリストファー・エクルストンだ。少々肥えたような気がするし、ヒゲのせいで彼と気づかなかった。果たしてピーターは力をコントロールできるようになるのか。

 サイラーの動きも怖い。クレアも心配だ。モヒンダーとネイサンは、ピーターを救えるのか。ヒロの父親の目的は? ニキたち家族に平和は来るのか。まだまだ謎の多いヒーローズ。目が離せない。

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[映] ナチョ・リブレ 覆面の神様

 サボテン・ブラザースがコッテコテなら、こちらは、くっさ~いコメディだ。ジャック・ブラックが、メタボな体型をいかして(?)メキシコレスラーを熱演している。

 修道院で育ったナチョ。彼は、修道院の料理係として子供たちの面倒をみる生活。ある日、人気の覆面レスラー、ラムセスの颯爽とした姿を街で見かけたナチョは、レスラーに憧れるようになる。偶然知り合った(?)やせっぽちの男をパートナーに、メキシコプロレスのルチャ・リブレに出場することになるが…

 確かメキシコに、レスラーとして活躍する神父様が実在したと思う。彼は、レスリングで得たお金を貧しい子供たちのために使っていた。彼のお話を、コメディにしたのではないかと思う。

 ナチョがレスラーに憧れた理由は、単純だ。ヒーローになりたいから。周りからチヤホヤされるラムセスの姿を見て、これはイケると考えた。相棒も見つけ、怪しげな練習を重ね、ついにリングデビュー。だが、そう簡単に勝てるはずもなく、惨敗。それでも金がもらえる事に気づく。そしてその金で(自分の物も買うのだが)、子供たちの食料を買う。

 だが、彼の目標は、子供たちのためにお金を稼ぐことから、勝つことに変わっていく。何度試合をしても、勝てないのだ。純粋に強くなりたい、勝ちたいと願う。そして、目標としていたレスラー、ラムセスが、人間的に尊敬できない人物だと気づく。彼に勝ちたいと思うようになる。

 子供たちのために… と言う名目ではあるが、実際は格好良くなって認められたいと言う感じのナチョ。少々自分勝手でもある。格好をつけているが、なんたってあの体型である。それでも、闘う姿は勇ましいし、負けても負けてもくじけないひたむきさがいい。金のあるラムセスが高価な衣装を身につけているのに対し、手作り衣装のいかにもチープな感じもいい。プロレス好きとしては、闘うシーンもいい。ジャック・ブラックは、メタボ体型の割には身軽だ。

 これも、正月向きの映画かどうかは疑問だが、難しいこと考えずに笑えると言う意味ではいいのかもしれない。がんばれ、ジャック・ブラック!

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[映] サボテン・ブラザース

 チェビー・チェイス、スティーブ・マーティン、マーティン・ショートの3人組が、メキシコで大暴れという感じの映画。3強コメディアンとも言える3人なのであるが、実は3人とも苦手系。なんとなく見ずにいたのだが、友達がおもしろいと勧めてくれていたのを思い出し、がんばって見てみた。

 20世紀初頭のメキシコ。貧しい村サンタ・ポコは、悪党エル・ワポたちの被害にあっていた。村の美女カルメンは、助けを求めて村を出る。とある村で、たまたま見た映画のヒーロー、「スリー・アミーゴス」を、本物のヒーローと信じ込んだ彼女は、彼らに助けを求める電報を打つ。
 一方、映画がヒットしてスターだったスリー・アミーゴスの3人組は、調子に乗ってわがままを言ったために、クビになってしまう。そんなところへもらった電報を、映画の出演依頼と勘違いして、サンタ・ポコへ向かうのだが…

 役者である彼らは、勘違いから村を救うことになってしまうのだが、撮影ではないとわかった途端に逃げ出してしまう。それでも、カルメンがさらわれたと聞き、奮起して村を救うと言うお話だ。コメディではあるが、「七人の侍」のようなお話である。なので、タイトルは、サボテン・ブラザースではなく、是非原題の「スリー・アミーゴス」で通して欲しかった。

 コッテコテのコメディである。しかもストーリーは単純明快。結末までだいたい想像できる。この映画の良さは、3人の芸につきる。歌あり踊りあり、アクションありだ。メキシコの全体として茶色い景色の中で、ひときわ輝く彼らの豪華(すぎる)衣装だけを見ても笑える。最初に入った酒場で、誰にも頼まれてないのに、やる気満々で歌と踊りを披露する3人。完全に場違いだし、完全に勘違いモード。
 彼らは決して格好良くはない。ドジだし、特別ハンサムというワケでもない。強いワケでもない。それでも、3人仲良く協力し、いつも胸を張って、颯爽と馬に乗る。決してくよくよしない。相手をバカにしないし、誇りを持っている。なんたっていつも笑顔だ。そんな彼らは、なぜか格好良く見える。最初は守ってもらおうと思っていた村人たちも、彼らの姿を見て、自分たちも闘う気になる。

 悪党一味の1人役として、「アグリー・ベティ」の父ちゃん役、トニー・プラナが出ていた。映画会社の社長(?)役はジョー・マンティーニャ。個人的には、もうちょっと出番があっても良かったな。

 なんともバカバカしい話ではあるが、元気をもらえる映画でもある。だが、正月早々、これを放送してしまうWOWOWってどうよ。

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2008年1月 1日 (火)

[ド] アグリー・ベティ #13

 謎の女性は、確かに気になっていた。なんで顔が出てこないのか。きっと事故にあったから入院中なのだとか、これはきっと死んだと思われているフェイなる女性なのではとか。いろいろ考えてはいた。

 レベッカ・ローミンが出ることも知っていた。だが、まさかこの謎の女性が彼女だとは思ってもみなかった。しかも、それがダニエルの兄アレックスだなんて… レベッカ・ローミン、確かに背は高いし、ガッチリ体型だけれど、性転換した元男性役とは…

 ショックは大きいが、期待度も高い。だってだって、ヴァネッサ・ウィリアムスとレベッカ・ローミン(ペッパー・デニス参照)! 好きな女優さんが2人でタッグ組んで悪役なんて、こんなおもしろいシーンはない。今まで、比較的単純なストーリー(「ファッション業界の美女たちが、こぞってベティをいじめる」系)だったけれど、俄然おもしろくなる。みんなでベティを見よう!!

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[映] マリー・アントワネット

 どうもあまり良い印象のないマリー・アントワネット。彼女の印象アップのきっかけとなった映画ではないかな。美しく、キュートなマリー・アントワネットを、キルスティン・ダンストが演じている。

 政略結婚で、オーストリアから14歳で単身フランス入りし、ルイ16世の妻となったマリー。だが、宮殿での暮らしはまったく自由がなく、夫は彼女に見向きもせず。おまけに周りの風当たりも強く、孤独な日々。彼女は次第にファッションやギャンブルにおぼれるようになり…

 華やかな生活を送る、タカビーな女というイメージのマリー・アントワネット。実際の彼女がどうだったのかなんてわからないが、この映画を見ていると、彼女をとても気の毒に思う。政治の道具として、14歳で売られてしまったようなもの。確かに王妃であり、何不自由のない生活のようではあるけれど、自由のない生活である。彼女の地位と美貌があれば、もっと違った人生も送れたかもしれない。

 そんな境遇の中でも、精一杯楽しもうとする前向きさに好感を持った。子供を作れというプレッシャーと闘いつつ、相手にしてくれない夫には決して冷たい態度を取らない彼女は、本当に健気だ。

 ソフィア・コッポラの映画は、どうもこういう感じらしい。だからどうした、と言う気がしないでもないが、「微妙な感じ」を伝えるのがうまいのかもしれない。見終わって、キルスティン・ダンストのキュートな笑顔しか印象に残っていないのだが、マリー・アントワネットのイメージアップは間違いない。

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[映] ウェザーマン

 ウェザーマン、つまりお天気キャスターの物語だ。ニコラス・ケイジがウェザーマン。

 シカゴのローカル局のお天気キャスター、デイヴィッド。年収もなかなかいい。だが妻とは離婚、時々子供に会うだけの生活だ。家族でやり直したいと考えた彼は、全国ネットのお天気キャスターを目指す。合格すればきっとやり直せる、そう信じて。そんなある日、父の病気が発覚し…

 あるお天気キャスターの私生活を描いた映画だ。デイヴィッドは、とにかく間が悪い。何をやってもタイミングが悪いのだ。そんな彼に愛想を尽かせた妻は、もうすでに新しい恋人との生活を準備している。だが、どうしてもそのことを受け入れられないデイヴィッドは、なんとか妻とやり直したいと考える。全国ネットに移れば、きっとうまくいくと信じ込む。

 彼の仕事は、グリーンスクリーンの前で天気予報のカンペを読むだけ。予報の資格は持っていない。それに対して彼の父は、まさに理想的な父だ。若くして才能を開花させた彼は、ピューリッツァー賞まで受賞した人物。その上、良き父親でもあったらしい。父であるデイヴィッドよりも、孫の事をよく見ている。そんな父を愛しつつ、コンプレックスを持っている。何をやっても父を超えられない。

 私生活では全く良いところのないデイヴィッドだが、仕事の才能はある。実際、全国ネットのお天気キャスターに選ばれるのだ。年収もぐっと増える。だが、彼は満たされない。

 結果的に、彼はおそらく満たされないままだ。妻との復縁はかなわず、子供たちと会うこともままならなくなるのだろう。だが、全く良いところのないデイヴィッドにも、少しずつ変化が現れる。人との接し方、子供との接し方に変化が見られるのだ。その変化は、ちょっとしたことがきっかけで起こる。キーワードはアーチェリーだ。

 デイヴィッドの父演ずるマイケル・ケインが、良い味を出している。また、母親役でサンタバーバラのソフィア・キャプウェルこと、ジュディス・マコネル(懐かしい!)が、怪しいカウンセラー役でアリー・マクビールのビリーこと、ギル・ベローズが出ている。最近格好良い役ばかりのニコラス・ケイジが、さえない男役というのもおもしろい。

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[映] ザ・センチネル/陰謀の星条旗

 まず、マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド主演と聞いたら、見ずにはいられまい。映画館で予告を見たときから、チェックを入れていたのだが、なかなかWOWOWで放送してくれない。最初の放送は、他の局のドラマとかぶっていて見られなかった。あまり宣伝もしていない。この扱いはなんなのか… と言うのは、見てわかった。

 かつて、レーガン大統領暗殺未遂事件の際、レーガンを救った伝説の男、ピート・ギャリソン。彼は現在もシークレットサービスとして大統領の警護にあたっていた。だが、彼には秘密もあった。大統領夫人と関係があったのだ。そしてある日、同僚が自宅前で何者かによって殺され、大統領の専用ヘリが撃墜される。そして、ギャリソンが疑われ…

 ストーリーの設定としては、なかなかスリリングだし、おもしろい題材だとは思う。だが、ちょっと待てよ… とツッコミを入れたくなる設定が多い。まず、主役のギャリソン。かなりのお歳である。なんたってマイケル・ダグラスだ。(公開当時62歳かな) 彼と、キーファー・サザーランドが同僚というのがどうも嘘くさい。いや、同僚というだけならまだわかるのだが、彼の妻を寝取ったと言うのだから、本当に嘘くさい。だがまぁ、その辺までなら、なんとか許そう。なんたって、マイケル・ダグラスなんだ。そういうのもアリかもしれない。

 ギャリソンは、どうやら女たらしのようだ。かつて同僚の妻を寝取っただけでなく、今は大統領の妻まで寝取っている。しかも、彼を警護すべきシークレットサービスである。さらに伝説の男なのに、である。この辺はもう、ちょっと許せない気がするのだ。そんな女にだらしないような人間が、大統領の警護をできるのか?

 なんたって主役がマイケル・ダグラス、キム・ベイシンガーが大統領夫人だし、キーファーが同僚。そのためか、映画の中での一番の大物であるはず大統領(デヴィッド・ラッシュ)が、妙に小者に見える。また、キーファーが悪役ではないと言うのも、ちょっと期待はずれな気がする。(彼がこういう出方をする場合、悪役であることが多く、ファンとしては期待してしまうのだ)

 全てが、マイケルを格好良く見せるための配慮に見える。だがその配慮のせいで、かえって嘘くさく見えてしまうのだ。マイケル・ダグラスも、キーファー・サザーランドも大好きな俳優さんだけに、両方の魅力が生かし切れていない脚本に落胆。残念な気がする。

 シークレットサービスの新人役で、デス妻のガブリエルこと、エヴァ・ロンゴリアが出演。格好良いエージェントを演じているが、仕事が仕事だけに、あの悩殺コスチュームにはムリがある気がする。一応スーツだけど、あんなに胸を強調して、ハイヒールはいて、髪振り乱してたら警護なんてできないと思うよ。綺麗だけどね。

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