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2008年3月 4日 (火)

[映] バベル

 去年のアカデミー賞で6部門ノミネートされ、話題になった作品。結局受賞は作曲賞のみだったが、助演女優賞ノミネートの菊池凛子が気になっていた。

 モロッコの小さな村。父親は、オオカミから家畜を守るために、友人からライフルを購入。息子たちに使い方を教える。だが彼らが遊びで撃った弾が、観光バスに当たってしまい、アメリカ人女性が重傷を負う。彼らの子供たちを、本国アメリカで子守するメキシコ人女性は、両親が戻ってこられないため、仕事を抜けられず。息子の結婚式に出るため、やむなく子供たちを連れてメキシコ入りするが… そのころ、日本では、聾唖の少女は、銃撃事件のニュースを見ていた…

 モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本。同じ頃の、それぞれの出来事が描かれているのだが、全てがつながっている。いわば、「風が吹けば桶屋が儲かる」式映画である。不思議なところでつながっている系映画で思い出すのが、ロバート・アルトマン監督のショートカッツだが、もっとグローバルだ。

 この映画から何が見えてくるか。ライフルを安易に譲ってしまった日本人。ライフルを子供に持たせてしまった父。遊びで発砲してしまった兄弟。危険な地域に旅行に来てしまった夫婦。不法入国なのに、幼い子(しかも他人の)を連れて帰国してしまった乳母。みなそれぞれに大なり小なり不注意な感じだが、子供とは言え、ライフル発砲の兄弟のしたこと、乳母の行動は不注意度合いが高く、代償も大きい。
 だが、これは彼らだけが悪いのか? 弱者が一番大きな代償を払った気がしてならない。 

 菊池凛子の役だけは、この事件と直接の関係はない。だが彼女の存在感は強烈で、一度見たら忘れられないだろう。同様に、乳母役のアドリアナ・バラーザも熱演だ。この2人が助演女優賞ノミネートというのは納得だ。受賞できなかったのが残念。

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