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2008年3月12日 (水)

[映] 善き人のためのソナタ

 以前、新聞に講評が載っていたのを読んで、気になっていた映画だ。ドイツの作品で、ベルリンの壁が崩壊する数年前の東ドイツが舞台。去年のアカデミー賞では、外国語映画賞を受賞している。

 1984年東ドイツ。国家保安省のヴィースラー大尉は、劇作家ドライマンが反体制思想を持っていないか否か、監視をすることに。盗聴器を取り付け、連日彼らの行動を監視。だが、ドライマンと恋人クリスタの日常を盗聴し続けるうちに、ヴィースラーはドライマンの思想に影響されはじめ…

 ヴィースラーは尋問のプロだ。これまで、何の疑問の抱かず、反体制思想の疑いのあるものを監視し、尋問してきた。それは国家のためであり、そうすることがいいことだと信じてきたに違いない。だが、ドライマンの日常に接しているうちに、彼の気持ちが変わっていく。彼の家にこっそり忍び込み、彼の読んでいる本を読んでみる。そして彼の弾く、「善き人のためのソナタ」に心うたれる。

 ドライマンの投稿が問題となり、立場が危なくなる。その辺りはとてもスリリングだ。またヴィースラーの心の動きが興味深い。今まで信じていたものが崩れ去る。そんなもののために自分は忠誠をつくしていたのかと愕然とする。そして、自分を犠牲にしてまでもドライマンを守るのだ。

 ベルリンの壁崩壊後、ドライマンは自分を救ってくれた者の存在を知る。自分が助かったのは偶然ではなかったと知るのだ。最後はなかなか感動的だ。

 残念なことに、ヴィースラー大尉役のウルリッヒ・ミューエ氏は、2007年7月に、胃ガンで亡くなったらしい。ご冥福をお祈りする。

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