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2008年7月27日 (日)

[映] ルワンダの涙

 たくさんあるルワンダ虐殺ものの1つのようだが、BBC製作で、実際に現場にいた人たちが製作していると言うだけあって、とても興味深い。原題の「Shooting Dogs」と言うのは、映画を見ればわかるのだが、国連治安維持軍に対する皮肉である。

 イギリスの青年ジョーは、ルワンダでクリストファー神父(ジョン・ハート)の運営する公立技術専門学校へ派遣され、英語教師として働いていた。地元の人々とも親しくなり、信頼されていたジョー。ある日、フツ族とツチ族の対立が激しくなったことを知る。ツチ族虐殺が始まり、彼らのいる学校には、国連治安維持軍が駐留していたため、ツチ族の人々が避難してきたのだが…

 ルワンダ虐殺の映画はいくつもあるようだが、本当に怖い話である。同じ国の人々が、殺し合うのだ。それまでのんきに暮らしていたジョーは、フツ族の青年と一緒にドライブしていた際、武装したフツ族の集団に包囲され、ちょっと怖い目に遭う。だが、彼がフツ族だったため、なんなくスルー。その信頼していた青年は、翌日、そのメンバーの一員となってツチ族を虐殺しているのだ。

 この映画のテーマは、もちろんルワンダの虐殺事件なのだが、彼らが特に言いたいのは
国連治安維持軍の、まるで人ごとのような対応についてだ。目の前で人がたくさん虐殺されているのに、命令を受けていないので助けることはできないと言い張る。そのくせ、町にあふれる死体を、犬が食い散らかしているので、犬を撃ち殺すと言う。神父が、「それなら、犬を撃ち殺せという命令は出ているのか?」と怒りをぶつけるシーンが印象的だ。

 やってきたフランス軍は、フランス人だけ脱出させると言う。そして、国連軍は、最後に白人だけ連れて帰ってしまうのだ。学校に残された人々は、フツ族によってナタで惨殺されることとなる。それがわかっていながら、どうすることもできないジョー。目をかけていた生徒マリーのその後の運命が、泣かせる。神父の英断がまた泣かせる。

 残虐なシーンは確かに出てくるが、実際にあった出来事に基づいているもの。中学生以上くらいなら見ておくべきかもしれない。

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