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2008年7月21日 (月)

[映] ラストキング・オブ・スコットランド

 70年代ウガンダの独裁者、アミン大統領を描いた作品。フィクションと言うことだが、なかなかリアルである。アミン大統領役のフォレスト・ウィテカーが、2007年アカデミー主演男優賞を受賞して話題になった。

 1970年。めでたく医師となったスコットランドの青年ニコラス・ギャリガンは、軽い気持ちでウガンダの小さな村で、医師として働くことにする。そこで偶然、大統領になったばかりのアミンと会い、ケガの手当をすることに。すっかり大統領に気に入られたニコラスは、大統領の主治医として働くことになる。単なる主治医としてでなく、相談役として、大統領の信頼を得ていたニコラスだが、次第に彼の本性が見え始め…

 ニコラスの父も医者らしい。厳格な父らしく、ニコラスがウガンダ行きを決めたのは、どうもその父親から離れたい、自由に働きたいと言うことかららしい。行き先はどこでもよく、たまたまウガンダになっただけだ。ヨーロッパの人から見ると、アフリカの大地というのはどうも魅力的に映るらしい。

 と言うことで、最初は旅行気分である。バスで知り合った女性と、さっそく一発やっている。どうやら女にだらしない青年のようだ。その後、診療所の医師の妻(ジリアン・アンダーソン、X-ファイルのスカリーだね!)も口説こうとするが、さすがに拒まれる。そんなこともあり、大統領から主治医のオファーがあり、最初は断ったものの、結局引き受けてしまう。この辺り、ニコラスの甘さがよく出ている。信念を持って村の診療所へ来たのならば、大統領の主治医なんて絶対に引き受けないハズだ。

 待遇は抜群にいい。大統領の信頼も得ている。ニコラスも、最初は大統領のいいところしか見えていない。お気楽な生活だ。だが、次第に彼の本性が見え始め、ニコラス自身も意図せず周りの人々を死に追いやっていることに気づくのだが、本当に怖い。大統領は、自分を裏切った(と思いこんだ)相手には容赦しない。そして大統領は、身の危険を感じてからは、次第に周りが信じられなくなる。

 フォレスト・ウィテカーの演技がピカイチだ。時にとても気さくで、フレンドリーな男に見える。だが、ひとたび怒ると豹変する。誰も彼には逆らえない。裏切ったと思われただけで殺されてしまうのだから。

 映画は、ニコラスの視点で描かれている。お気楽なスコットランド青年の、きっつい人生勉強といったところか。アミン大統領が最後にニコラスに言うセリフが、なかなか深い。おそらくは、アフリカを見下してやってきただろうニコラスが、自分の愚かさを思い知った瞬間である。

 フィクションとはいえ、一部事実に基づいているようである。残酷なシーンもあるので、お子さまにはどうかと思うが、中学生以上くらいならば、見ておいてもいいかもしれない。

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