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2008年9月12日 (金)

[映] フリーダム・ライターズ

 これまた新任教師の物語だが、こちらは実話に基づいているらしい。荒廃した公立高校の実体を描いたドラマ「ボストン・パブリック」の映画版のような感じである。ヒラリー・スワンクが、熱意あふれる新任教師を熱演している。

 94年、LA郊外の公立高校へ赴任してきた新任国語教師エリン・グルーウェル。教師としての仕事に希望を抱いてやってきた彼女だったが、受け持った1年生のクラスは、荒廃していた。学ぶ意欲がないばかりか、人種ごとに分裂し、クラスの雰囲気は常に緊張状態。彼らの状況をなんとかしたいと考えたエリンは、毎日日記をつけさせることに。彼らの日記を読み、問題点に気づいた彼女は…

 なんとか彼らに本を読ませたいと考えたエリンは、自腹で本を購入して生徒に与える。そのために、バイトまでする。彼らの置かれた状況を把握するために日記を書かせるのだが、その日記の内容が、この映画のベースになっている。

 彼らの日常は過酷だ。人種間抗争が絶えず、常に緊張状態。いつ背後から撃たれてもおかしくない状況。クラスの中も同様で、人種ごとに固まっている。そんな状況を変えたいと考えたエリンは、人種間抗争がいかにくだらないことかを悟らせるために、ホロコーストの話をする。興味を持たせるために、課外活動に連れ出す(これもエリンの自腹)。彼らはアンネの日記を読んで、感情移入する。当時アンネをかくまった女性が、まだ健在だと知り、募金を集めて学校に呼ぶことにまで話は発展するのだ。そして、いつの間にか、クラスのメンバーは固い絆で結ばれる。学習意欲も湧き、学力も上がる。

 生徒それぞれに様々な事情があるが、みんなの意識が変わっていく。表情が変わっていく。彼らが変わっていく様子は、本当に感動的だ。エリンも手応えを感じただろう。

 ただ残念なことがある。エリンは、生徒のために全力を注いだせいか、夫(婚約者?)に去られてしまうのだ。夫役はグレイズ・アナトミーのDr.デレク・シェパードこと、パトリック・デンプシー。妻が学校に夢中で、自分を構ってくれない寂しい気持ちはわからないでもないが、あんなにイキイキと、バイトを掛け持ちまでして生徒のために働いているのに、家事をする風でもなく、ほったらかしにされたとダダをこねている辺り、器の小さな男だなと思ってしまった。だが、エリンの父親がエリンに協力的だったのは救いだ。

 ベテラン教師役で、イメルダ・スタウントン。ハリー・ポッターのアンブリッジ先生役でお馴染みだが、まさにそういう感じの役柄。エリンの父親役に、スコット・グレン。

 こういう先生が、もっとたくさんいたらいいのにと思うと同時に、こういう先生の犠牲的精神にだけ頼っているようではダメだとも思った。学校が変わらなきゃ!

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