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2009年1月14日 (水)

[映] 潜水服は蝶の夢を見る

 2008年のアカデミー賞で、受賞は逃したものの、話題になっていた作品だ。不思議なタイトルで、どういう意味だろうと思っていたが、見ていて納得。ロックトイン・シンドローム(閉じこめ症候群)に陥った男性が書いた自伝の映画化だ。

 1996年、フランスの人気雑誌ELLEの編集長ジャン・ドミニクは、突然脳梗塞に。病院で意識を取り戻したジャンは、自分が左目だけしか動かせないことを知る。それはまるで潜水服を着せられたよう… ゆいいつ動かせる左目で意志の疎通ができるようになった彼は、自伝を執筆。だがそれは忍耐のいる仕事だった…

 ジャンの視点で描かれている前半が興味深い。首も動かないので、人が動かしてくれない限り視野は変わらない。瞼を動かせない右目は、角膜の損傷を防ぐために、縫いつけられてしまう。鼻にハエがとまっても追い払うことすらできない。全く体の自由がきかないが、頭脳だけは明晰。彼が自由になるのは、空想をするとき。蝶となって羽ばたく夢を見るのだ。ホーキング博士も同じ状況だが、彼は研究を続けることが生き甲斐になっているのだろう。

 そんな中で、自伝を執筆するのは、本当に大変な作業であったろう。辛抱強く彼のことばをつづった女性も、すばらしい。

 彼は自伝が完成した直後に亡くなってしまったらしい。やり遂げたと言うことなのか。まだ40代なのに、さぞ悔いが残っただろう。映画の後に放送された、彼のドキュメンタリー映像も合わせて見たが、役者が本人になっただけと言う感じ。それだけこの映画がリアルだと言うことだろう。ご冥福をお祈りする。

 

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