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2009年11月23日 (月)

[映] ウォーリー

 CGアニメながら、なかなか深い内容だと思う。セリフがほとんどないが、それでもこれだけ楽しめるのは素晴らしいと思う。

 29世紀の地球。環境が破壊され、人類が宇宙へ旅立ってしまったあとの地球で、700年間たった1台で街を掃除し続けるゴミ処理ロボット、ウォーリー。彼の友達はゴキブリ。大好きなミュージカル映画を見て、手をつなぐことに憧れる毎日。そんなある日、やってきた巨大宇宙船から、1台の白いロボット、イヴが現れる。彼女となんとか友達になりたいウォーリーだったが…

 ウォーリーには、とてもロボットとは思えないかわいらしさがある。毎日飽きもせず、せっせとゴミを集めてブロックを作り、タワーのように積み上げている様は、どう見てもロボットだが、ビデオを見てうっとりする姿、親友のゴキブリを大切にしている姿は、人間のようだ。それだからこそ、彼が1人で寂しい思いをしていると言うのが伝わってくるのだし、700年ぶりに見た同胞に惹かれる気持ちがわかるのだろう。

 優しいウォーリーに対し、イヴは最初かなり攻撃的だ。彼女の目的は、植物を見つけること。だが、動く物には容赦なく攻撃。周りがどうなってもお構いなしだ。そんな2台が「心」を通わせ、すっかりコンピュータのいいなりになっていた人間達の心を動かすと言うストーリーは、なかなか斬新だ。自分で考えることを忘れ、自分で動くことを忘れている人間たちの、無様で脳天気な姿は滑稽であると共に、妙に現実的で怖くもある。

 子供が楽しめるのはもちろんだが、我が身を振り返る(メタボ~)と言う意味で、大人にも見て欲しい作品である。しかし、700年も宇宙船の中で人間は何食ってたんだろう…

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[映] イングロリアス・バスターズ

 さすがタランティーノという感じの作品。第二次大戦中、ユダヤ人とヒトラーを描いた作品ながら、なんとも不思議な明るい雰囲気の漂う映画だ。

 ドイツ占領下のフランス。のどかな牧場に、ドイツ軍の車がやってくる。近所に住んでいたユダヤ人を捜しに来たのだった。床下にかくまっていた家族を見つけ、銃殺するが、1人なんとかその場を逃げ出した少女ショーシャナ。数年後、彼女は美しい女性に成長し、小さな映画館を経営していた。彼女に一目惚れしてしまったドイツ兵の英雄が、彼女の映画館でナチスのプロパガンダ映画をプレミア上映したいと言い出す。ドイツ軍の幹部が大勢集まるのを利用し、彼女はある計画を思いつく…
 一方、密かにナチ殺しをしているレイン中尉率いるバスターズ。彼らは、プレミア上映会に潜り込み、映画館を爆破しようと計画するが…

 ショーシャナがらみの話だけで一つの作品になりうる。彼女のストーリーは、家族を目の前で惨殺され、命からがら脱出、後にドイツ兵に惚れられ… と、かなり悲しげなストーリーだ。プレミア上映が決まり、家族を殺した憎き男と対面するシーンなど、こちらまでドキドキしてしまう。
 それに対し、ブラピ率いるバスターズのストーリーは、どこか滑稽だ。彼らは次々ナチを殺し、頭の皮をはいだり、バットでメッタメタに撲殺したりするわけで、ナチを悪者と考えるならスカッとする話ではあるが、かなり残酷である。だが、レイン中尉はキモの座った男で、なんだかいつもお気楽な感じ。

 この二つの、いまひとつテンションの違う物語が、最後に一つの舞台で交差するのだが、だがやっぱり融合はしていない。なんとも不思議な作品だ。

 ブラピが主演なのかもしれないが、この映画で一番インパクトがあるのは、やはりショーシャナを演じたメラニー・ロランだろう。また、ユダヤ人を執拗に追い続けるランダを演じたクリストフ・ヴァルツも素晴らしい。彼がユダヤ人を追うのは、国のためでもドイツ軍のためでもない。おそらく自分自身の出世のため。そのため、最後はああいう行動に出るのだ。やりそうな気はしたが、なぜレイン中尉を信じたのかは疑問。もっと用心深い気がする。

 ゲッベルス役の人、見たことあると思ったら、「我が教え子ヒトラー」でもゲッベルス役だった!

 史実とは違う結末だし、悲しい結末とも言えるが、なかなか痛快である。惨殺シーンも多いので、苦手な方にはおすすめしないが、タランティーノファンは必見!

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2009年11月17日 (火)

[ド] デッドウッド3

 春秋は、番組改編の時期である。スカパーでも、かなりの新作ドラマが一斉にはじまる。なので、番組表をくまなくチェックしていて、偶然見つけた。シーズン3、しかもFOXムービーで放送である。FOXは、どうも系列チャンネルでドラマをたらい回しにする傾向があるので、注意していたのだが、まさかFOXクライムで放送していたこのドラマ(しかも、シーズン2を放送したあと、しばらく忘れられていた)を、FOXムービーで放送するとは、予想していなかった。チェックしてよかった。

 保安官に立候補することになったブロック、市長に立候補することになったスター。ハーストから営業妨害をされ、警戒するアル。ハーストは、ブロックとアルマの関係を利用しようとしたため、ブロックは激怒。妊娠中のアルマは具合が悪くなり中絶することになるが、もしものことを考え、全財産をソフィアに残すよう伝え、財産管理をブロックに任せると言ったため、機嫌を悪くする夫… ソフィアを預かり、心中複雑なマーサ…

 保安官に立候補しているにもかかわらず、現市長のファーナムを怒りから殴り倒すあたり、ブロックは相変わらず正義のヒーローではない。いつも無表情だし、ちょっと怖い感じだが、なんか好感を持ってしまう。アルも相変わらずしたたかだが、とにかく頭がいい。回転が早く、立ち回りもうまい。ハーストと敵対関係にあるが、きっとうまく対処するだろう。そういうヤツだ。

 ジェーンは相変わらずだし、トリクシーはスターといい感じ。だが、ジョアニーがちょっと心配だ。娼婦の管理能力抜群なのだが、どうやらそういう仕事に嫌気がさしている様子。精神的に参っているようなので、心の支えになる何かを、早く見つけて欲しい。

 またしばらくデッドウッドのドロドロ人間模様が楽しめそうだ。

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[ド] ヒーローズ3 #25

 さすがに25話というのはちょっと長かった気がするが、またしても気になる終わり方だった。と言うか、それでいいのか?

 ネイサン・ペトレリが、能力者の存在を明らかにしたことで、大きく変わってしまった未来。それをなんとか元の世界に戻そうと、未来からやってきたピーター。彼の行動で、能力者達が敵味方に分かれて戦うことになってしまったシーズン3。
 サイラーを味方に付けて利用しようとしたアンジェラのたくらみは、失敗に終わる。ネイサンは実は生きていた父と組んで悪の道へ。ヒロやピーターは能力を奪われ、逆に能力を得てしまったモヒンダーやアンドウ。

 どうなってしまうんだと言う展開だったが、一応は収束。だが、なんとも悲しい結末に。それでいいのか? いや、良いはずはない。きっと何かが今後起こるのだろう。

 先日、英会話の先生と、ヒーローズの話で盛り上がり、どのキャラクターが一番のお気に入りかと聞かれ、返答につまった。ううむ… もちろんヒロはお気に入りだが、あとは誰だろう? とっさに思いつかず、ついピーターと言ってしまったのだが、よくよく考えてみるとマット・パークマンに好意を持っていることに気づいた。いいよマット。ああいう人が好きだ。あと、意外とお気に入りなのが、ノア・ベネット。奥さんからは愛想尽かされてしまったが、娘を命がけで守る姿は素敵だ…

 などと、あれこれ考えてしまった。そう、みんなそれぞれ持ち味があり、魅力的。それもこのドラマの魅力だろう。しばらくはお休みで寂しくなるが、期待しているよ、シーズン4。

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[ド] ビッグバン★セオリー

 こちらも男2人と美女1人のシットコムだが、アメリカの作品。男2人が超オタク、美女は正反対のミーハー女という組み合わせ。

 2人合わせたIQが360というレナードとシェルドン。2人はカリフォルニア工科大学の物理学者で、ルームメイト。ある日、アパートの向かいの部屋に、美女が越してきた! さっそく勇気を出して話しかけてみる2人。全くかみ合わない彼らだが、次第に仲良くなり…

 オタク青年と美女という組み合わせがいい。レナードとシェルドンは物理学者というだけあって、日常会話にも宇宙の話が普通に出てくる。スターウォーズやスーパーマンなどSFにやたらと詳しい。スーパーマンのストーリーについて、マジモードで論争を始めてしまう辺り、まさにオタクである。かなり常識からはずれている典型的オタク、しかも天才型シェルドンに対し、多少常識があり、世間との橋渡し的役目を担っているレナードの組み合わせが絶妙だ。

 それに対し、美女役ペニーは、ルックスは完璧だが、教養はない。だが、持ち前の明るさと、人柄の良さで、会話が全くかみ合わないにもかかわらず、レナードたちと親しくなる。それはあくまで友達としての感情だと思うのだが、いつか彼女と男女の関係になることを、密かに期待しているレナード。

 また、レナードたちのオタク仲間がまた強烈。インド出身のラージは、超シャイで女性と話せない。キザの塊ハワードは、何カ国語も話せるところをアピールするのだが、誰も気にしてくれない。

 ペニー役は、「パパにはヒミツ」のブリジット役でお馴染み、ケイリー・クオコ。

 ハーパーボーイズにはちょっとハズされたので、これもどうかなと思っていたのだが、こちらは楽しめそうだ。

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[ド] Yes? No? ワケあり男女のルームシェア

 スケッチショーでお馴染み、リー・マックとティム・ヴァイン主演のイギリス版シットコム。二人の男と1人の女のコミカルな三角関係を描いたドラマだ。

 リーとケイトはルームメイト。ある日、ケイトから紹介された相手ルーシーとデートすることになったリー。だが、作家であるルーシーは自分の暗い過去について延々と話し続ける自殺願望の女性。一方、リーの親友ティムは、元カノのケイトに未練タラタラ。なんとか彼女と仲直りしようとするが…

 リーとティムの、スケッチショーでの持ち味がそのまま活かされている感じで面白い。3人ともかなりシニカルで、早口で飛び交うブラックジョークがすごい。字幕を読んでも意味が通じないところもあり、じっくり聞いていないとついていかれない。リーの、延々としゃべり続ける芸風も健在で、ティムとの息もピッタリだ。

 イギリスでは現在シーズン3まで放送済み。シーズン1が全6話。シーズン2が全8話、シーズン3が全7話。リーは脚本も担当している様子。久々にレベルの高いコメディを見た。今後が楽しみだ。

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2009年11月16日 (月)

[映] トワイライト ~初恋~

 所詮若者向けの作品だろうと思い、映画館へは行かなかったのだが、WOWOWで放送されたので、とりあえず見てみることに。なるほど、なかなか面白い。女性にウケたと言うのも納得。

 母親が再婚するため、父と暮らすためアリゾナからワシントン州へやってきた高校生ベラ。転入先の高校で、妖しい雰囲気の生徒たちに会う。彼らはみな医師カーライルの養子とわかるが、その1人エドワードに惹かれるベラ。だが、彼がヴァンパイアとわかり…

 ヴァンパイアものではあるが、ありがちなヴァンパイアの恐ろしいシーンは多くない。そしてなにより、主役の青白い二人が妙に魅力的である。特にエドワードは、ヴァンパイアでこそあるが、女性から見て理想の王子様に違いない。いつも危険な時にさっと現れて、身を挺して守ってくれる。彼女の前で、真の紳士である。女性ファンに支持されたのも頷ける。宝塚の男役同様、実在しないが、女性から見た理想的な男性像なのだ。

 二人は、会った途端に猛烈に惹かれ合う。血のにおいなのか、ホルモンの関係なのか、何がそこまでお互いを惹きつけ合うのかわからないが、そういうことってあるんだろうな、とちょっと遠い目モードに。完全にプラトニックな関係というのも好感が持てる。(高校生だもんね)

 まぁやっぱり若者向け、そして女性向け作品だとは思う。どうやら原作のシリーズが素晴らしいようなので、機会があったらそちらも読んでみたいと思う。続編も、WOWOWで放送したら見てみよう。

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2009年11月 2日 (月)

[映] 11:14

 FOXムービーで放送していたのを、たまたま見はじめたら、ついつい最後まで見てしまった。何がなんだかわからない状態で始まり、最後には全てが一つにつながる展開が絶妙だ。

 夜、酒を飲んで車を運転していた男ジャック。突然飛び出してきた男がフロントガラスに激突。突然の事に取り乱したジャックの前に、親切な女性が現れ、シカをはねたと思いこみ、警察に連絡を入れてしまう。なんとか遺体を処分して逃げようと考えたジャックだったが、警察に見つかってしまう。パトカーに乗せられると、そこには先客が…
 同じ頃、車で走りながら火のついた本や、瓶を投げてイタズラしていた若者3人。1人が窓からおしっこをしていたその時、突然飛び出してきた女性がフロントガラスに激突。とっさに逃げる若者達。女性の恋人らしき男が発砲。おしっこをしていた若者はペニスを挟まれ…

 11:14に同時に起こった複数の事件が、みんなどこかでつながっていると言うお話だ。裏庭で、娘のボーイフレンドの遺体を見つけて遺体を処分しようとする父親、同僚からコンビニ強盗に見せかけて金を横領しようと持ちかけられる店員などが登場。

 ジャック役に、ヘンリー・トーマス(ETのエリオット少年)。コンビニ店員役にヒラリー・スワンク。遺体を処分する父役にパトリック・スウェイジ。その妻役にバーバラー・ハーシー。若者運転手役でコリン・ハンクス。ペニスを無くした若者役にベン・フォスター(シックス・フィート・アンダーのラッセル)。救急隊員の役でリック・ゴメス(恋するブライアンのデイヴ)。

 最後の最後に、全てがつながり、もしかして諸悪の根元はコイツ? と思える人物が。全ての出来事に関係しているのだ。つながりが少しずつわかっていく過程が楽しい。

 そういえば、今年9月にパトリック・スウェイジが亡くなった。全然知らなかったのが情けないが、膵臓ガンだったとのこと。ご冥福をお祈りする。

 

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[映] 最後の初恋

 リチャード・ギアとダイアン・レインによる、大人の恋の物語だ。

 別居中の夫に娘と息子を預け、親友ジーンの代わりに海辺の小さなホテルを切り盛りするために田舎町ロダンテへやってきたエイドリアン。客はたった1人、有名な外科医フラナー。彼と話をするようになったエイドリアンは、彼が街にやってきた理由を知り…

 小さなホテルで、男と女が一緒にいれば、何か起きても不思議ではない。そこに、お互いの境遇や、嵐などが重なり、二人は親密な関係になる。彼らはお互いにとって、掛け替えのない存在となる。お互いが、相手のすばらしさを引き出す、最適な相手。二人は、若者のように恋に浮かれるのだが、その恋は長く続かない。

 短いながら、切ない作品だ。そして、そんな相手にもっとお互い早く出逢えていたら良かったのにね、と思わずにいられない。それでも、出逢えないよりはいいのか。

 ポール・フラナー役にリチャード・ギア。エイドリアン役にダイアン・レイン。彼女は年を取るごとに大人の色気を増してるね。妻を亡くした夫役でスコット・グレン。ポールの息子役に、ジェイムズ・フランコ(スパイダーマンシリーズのハリー・オズボーン)。エイドリアンの夫役にクリストファー・マローニ(OZのクリス・ケラー、law&orderのステイブラー刑事)。ジーン役に、ヴィオラ・デイヴィス(2009年のアカデミー賞では、「ダウト」で助演女優賞にノミネートされたね)。

 大人の恋の物語な訳だが、二人のお話がメインであとはあっさりとまとめられている。思春期で母親に敵意を持って反抗していた娘が、突然母想いの娘に変身したあたりは、できすぎな気もするが、その辺りは添え物? 「マディソン郡の橋」をちょっと思わせるような、切ないお話だ。

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[映] ハンコック

 ちょっと変わったヒーローの物語。ヒーローもつらいよ的な、Mr.インクレディブルのようなお話なのかと思ったら、途中から予想もしない展開で、違った意味で楽しめた。監督はピーター・バーグ(シカゴ・ホープのビリー・クロンクでお馴染み)。

 超人的な力を持ち、空をも飛べる男ハンコック。彼はその力を使って、強盗犯を捕まえ、事故に遭った人々を助けるが、そのやり方があまりに荒っぽく、そのたびに街を破壊してしまうため、人々からは非難の的。ある時、業績の上がらないPRマン、レイの命を救うが、またもや人々から避難を浴びてしまうハンコックを見て、彼のPRを申し出るレイ。彼の作戦とは… 二人の様子を、心配げに見ていた、レイの妻メアリー。彼女には秘密があった…

 ハンコック役にウィル・スミス。レイ役にジェイソン・ベイトマン。彼の妻役にシャーリズ・セロン。「ブルース一家は大暴走」でも奇妙な共演をしているジェイソンとシャーリズ、こちらは夫婦なのだが、ブルース一家を思いだして笑えた。

 ハンコックは、なぜか自暴自棄なのだが、ある時以前の記憶が無いと言う。そしてその理由が次第にわかり、物語は意外な方向へ進む。単なるヒーロー物ではないところが見所か。愛を選ぶか、永遠の命と超人的な力を選ぶか。究極の選択。

 とはいえ、短いし、お話的にはあっけない。ヒーロー物を期待して見たお子さまは、ハズされたと思うだろう。もう少し大人向けの作品だ。

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