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2009年11月23日 (月)

[映] イングロリアス・バスターズ

 さすがタランティーノという感じの作品。第二次大戦中、ユダヤ人とヒトラーを描いた作品ながら、なんとも不思議な明るい雰囲気の漂う映画だ。

 ドイツ占領下のフランス。のどかな牧場に、ドイツ軍の車がやってくる。近所に住んでいたユダヤ人を捜しに来たのだった。床下にかくまっていた家族を見つけ、銃殺するが、1人なんとかその場を逃げ出した少女ショーシャナ。数年後、彼女は美しい女性に成長し、小さな映画館を経営していた。彼女に一目惚れしてしまったドイツ兵の英雄が、彼女の映画館でナチスのプロパガンダ映画をプレミア上映したいと言い出す。ドイツ軍の幹部が大勢集まるのを利用し、彼女はある計画を思いつく…
 一方、密かにナチ殺しをしているレイン中尉率いるバスターズ。彼らは、プレミア上映会に潜り込み、映画館を爆破しようと計画するが…

 ショーシャナがらみの話だけで一つの作品になりうる。彼女のストーリーは、家族を目の前で惨殺され、命からがら脱出、後にドイツ兵に惚れられ… と、かなり悲しげなストーリーだ。プレミア上映が決まり、家族を殺した憎き男と対面するシーンなど、こちらまでドキドキしてしまう。
 それに対し、ブラピ率いるバスターズのストーリーは、どこか滑稽だ。彼らは次々ナチを殺し、頭の皮をはいだり、バットでメッタメタに撲殺したりするわけで、ナチを悪者と考えるならスカッとする話ではあるが、かなり残酷である。だが、レイン中尉はキモの座った男で、なんだかいつもお気楽な感じ。

 この二つの、いまひとつテンションの違う物語が、最後に一つの舞台で交差するのだが、だがやっぱり融合はしていない。なんとも不思議な作品だ。

 ブラピが主演なのかもしれないが、この映画で一番インパクトがあるのは、やはりショーシャナを演じたメラニー・ロランだろう。また、ユダヤ人を執拗に追い続けるランダを演じたクリストフ・ヴァルツも素晴らしい。彼がユダヤ人を追うのは、国のためでもドイツ軍のためでもない。おそらく自分自身の出世のため。そのため、最後はああいう行動に出るのだ。やりそうな気はしたが、なぜレイン中尉を信じたのかは疑問。もっと用心深い気がする。

 ゲッベルス役の人、見たことあると思ったら、「我が教え子ヒトラー」でもゲッベルス役だった!

 史実とは違う結末だし、悲しい結末とも言えるが、なかなか痛快である。惨殺シーンも多いので、苦手な方にはおすすめしないが、タランティーノファンは必見!

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