« [ド] THE BEAST | トップページ | [映] コッポラの胡蝶の夢 »

2010年1月10日 (日)

[映] ブーリン家の姉妹

 イギリスのヘンリー8世の二番目の妻となった、アン・ブーリンの物語である。ドラマ・TUDORSでも彼女がらみの話がちょうど放送中だ。邦題だと姉妹の話のように思えるがそうではなく、原題は「The Other Boleyn Girl」。この言い方が、彼女たちが道具としていかに軽く扱われたかを物語っていて、実にうまいと思う。話の流れはだいたい知っているのだが、なかなか見応えあった。

 

16世紀のイングランド。王のヘンリー8世は、妻キャサリンとの間に男子ができず、夫婦仲がうまく行っていなかった。それを知った新興貴族のトーマス・ブーリン郷は、一家の繁栄のため、娘のアンを愛人にと考える。だが、ヘンリー王が見初めたのは、結婚したばかりの妹メアリーの方だった。一家は宮中に移り住むことになり、メアリーは王の子を身ごもるが、ヘンリー王はすぐに彼女への興味を失ってしまう。
 一方、妹に手柄を横取りされた気分のアンは、フランスへ追放されるが、そこで洗練された作法を身につけて戻る。すっかり変わったアンに夢中になるヘンリー王。彼の妻の座を手に入れるため、画策するアンだったが…

 昇進の道具として利用されてしまった女性の悲しい物語である。ヘンリー8世役にエリック・バナ。あまり良いイメージのないヘンリー8世役は、エリック・バナにはちょっと合わない気がした。アン役にナタリー・ポートマン。メアリー役にスカーレット・ヨハンソン。

 ドラマの方では、アンの方が妹となっているし、そういう文献の方が多いように思うが、この映画の中ではアンの方が姉となっている。欧米で姉妹といった場合、姉の方が意地悪でずるがしこいイメージが強いのだろうか。(私の感覚では、のんびり屋の姉とちゃっかり者の妹というイメージが強いのだが。) だが、どちらが姉か妹かは、はっきりとしていないらしい。
 その他にも、ドラマとはかなり細かい部分が違っていた。ドラマの方が実際の出来事に忠実なようなので、映画用にかなり脚色したのだろうか。

 叔父であるノーフォーク公爵や、父であるトーマス・ブーリンが、自分たちの出世のためにアンやメアリーを利用。拒めずに利用されてしまったメアリーと、自らも利用しようとして破滅したアン。2人ともヘンリーの子を産むが、対称的な結末。唯一の救いは、アンの娘エリザベスが、英国の偉大な女王になったと言うこと。この映画の次に続けて「エリザベス」を見るといいかもしれない。

|

« [ド] THE BEAST | トップページ | [映] コッポラの胡蝶の夢 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [映] ブーリン家の姉妹:

« [ド] THE BEAST | トップページ | [映] コッポラの胡蝶の夢 »