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2010年12月28日 (火)

[映] 正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官

 アメリカを舞台に、移民という問題を軸に、さまざまな人たちのできごとを描いた作品。一応ハリソン・フォードが主演なので、その物語が中心なのだが、それぞれの出来事が深く考えさせるので、なかなか見応えのある作品だ。

 舞台はロサンゼルス。移民税関捜査局(I.C.E.)のベテラン捜査官マックス・ブローガンは、不法滞在の移民たちを取り締まる身ながら、彼らに同情し、その後を気遣ったりしていた。ある日、メキシコからの不法入国者ミレヤを拘束するが、彼女に頼まれ、幼い息子の様子を見に行く。ミレヤが強制送還されたと聞き、息子をメキシコまで送り届けるのだが… そんなある日、同僚ハミドの妹が殺害される事件が発生。独自に捜査を始めるマックスだったが…
 女優志望のオーストラリア人クレアは、グリーンカードを手に入れるため、偶然知り合った移民判定官コールと関係を持つ。クレアの恋人ギャビンは、グリーンカードを手に入れるため、ユダヤ教のラビだと嘘をつく。パレスチナ人のタスリマは、高校の授業で911のテロ犯の主張を擁護したため、FBIの家宅捜索を受けた上に拘束。強制送還を余儀なくされる。韓国人の青年ヨン・キムは、市民権を得る直前にもかかわらず、不良仲間に誘われてコンビニ強盗に参加。たまたま居合わせたハミドに追いつめられ…


 登場人物達が、みんなそれぞれどこかちょっとだけつながっているタイプの物語だ。共通点は移民に関係していると言う点。グリーンカード取得のため、躍起になる者、とにかくアメリカで働いて稼ぎたい者、特にグリーンカードに魅力を感じていない者、彼らを取り締まる者など、それぞれの立場で描かれている。運良くグリーンカードを手に入れられた者もいれば、悲惨な結果になった者、グリーンカードの重みを始めて実感した者もいる。不条理と言えばそうなのだが、いかにもアメリカの現実という感じがする。

 マックス役にハリソン・フォード。移民判定官コール役にレイ・リオッタ。彼の妻デニース役にアシュレイ・ジャド。

 同じ家族でも、市民権を持たぬ両親・長女と、アメリカで生まれたため市民権がある妹弟とで立場が全く変わってしまう。この一家がバラバラになる姿、メキシコから息子のために舞い戻ったミレヤの末路は、本当にいたたまれないし、運良くラビとして認められてしまったギャビンは調子良いとしか思えない。だが、デニースが養女に迎えた少女には、幸せになって欲しいと思うし、韓国人青年ヨン・キムには二度と道を踏み外さないで欲しい。いろいろな想いが交差する作品だ。

 

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