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2011年1月17日 (月)

[映] 新しい人生のはじめかた

 ダスティン・ホフマンとエマ・トンプソンという、ちょっと異色の顔合わせによる、大人のロマンス。とはいえ、エレジーとは対称的に、いたってプラトニックな物語である。

 NYのCM作曲家、ハーヴェイ・シャイン。一人娘の結婚式へ出席するため、ロンドンへ。離婚した妻たち家族との再会を楽しみにしていたハーヴェイだったが、ホテルに宿泊したのは彼一人。結婚式の準備は、妻と再婚相手ブライアンらによって完璧に計画され、ハーヴェイは完全に蚊帳の外。おまけに、娘からはヴァージンロードはブライアンと歩きたいと言われ、すっかり居場所を失ったハーヴェイ。披露宴には出席せずに帰国しようとするが、仕事をクビになってしまった挙げ句、飛行機に乗り遅れ… やむなく入った空港のコーヒーショップで、一人静かに読書をする女性ケイトと知り合い、意気投合。ケイトから、披露宴に出席すべきだと説得され…

 この、居場所がない感じ、すごく良くわかるので、妙に共感してしまった。ハーヴェイと妻ジーンの離婚の原因は詳しく語られていないが、想像はつく。全てに完璧を求めるジーンに対して、ハーヴェイはどう見ても野暮ったい感じだ。それは、前日のディナーに出席した際の服装によく表れている。ちょっと場違いな感じ。昔気質の作曲家、才能もあるのだろうが、本当にやりたかったのはCM曲の作曲ではない。なんとなく全てに自信が持てないでいることが、行動にも表れる。

 一方、ケイトも、ダブルデートで居場所のなさを感じる。婚期を逃してしまった感じのアラフォー。結婚する機会が無かったわけではないようだが、一歩踏み出す勇気というか気力がなかった感じだ。なんだかんだ理由をつけてはいるが、つまりは一人でいるのが一番ラクだから。恋愛を面倒と感じている。だが気づいてみれば、独身は若者ばかりで、居場所がない感じを味わっている。

 そんな二人が出逢う。妙に意気投合。居場所の無かった二人が、お互いに心地よさを感じるのも無理はない。そして、ケイトと知り合ったことで少し自信を取り戻したハーヴェイは、披露宴で素晴らしいスピーチをする。感動的なシーンだ。

 その後がちょっといただけないと言うか、ありがちなラブコメのラストシーンのようで、少々残念。知り合ってたった1日の彼女のためにロンドンに残る決意をするハーヴェイに、ちょっと疑問を持った。NYに友達はいないのだろうか? それに、昼の12時に同じ場所でまた会おうって(結局会えない)、昔の映画ならアリだけど、現代のイギリスでそれはかなり違和感。二人とも携帯持ってるだろうが。

 ジーン役にキャシー・ベイカー(ピケット・フェンスのジル・ブロック、ボストン・パブリックのMrs.ピータースなど)。優しい母の感じと、冷たい妻の感じが絶妙。ハーヴェイの仕事仲間マーヴィン役に、リチャード・シフ(ホワイト・ハウスのトビー・ジーグラー)。

 結末にはちょっと疑問が残るが、なかなか感動的な作品だ。

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