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2011年4月 4日 (月)

[映] ザ・ウォーカー

 これ、このタイトルだと映画の中心はウォーカー、つまりイーライということになるのだが、原題は"The book of Eli" 、つまり、「イーライの本」。この作品の主題はズバリこの本である。ここ大きな違いだと思うし、重要な点だと思うので、このタイトル、ちょっと納得行かない。

 核戦争によって文明が崩壊したアメリカ大陸。ウォーカーと呼ばれる男、イーライは、ある本を持って西へ向かっていた。彼は、とある街に立ち寄る。そこは、カーネギーと言う男が、唯一汚染されていない水を独占して、支配していた。カーネギーは、長年探しているその本を、ウォーカーが持っていることを知り、我が物にしようとするが…

 その本が何の本なのかは、すぐにわかる。カーネギーはその本を利用して、街の人々の心を支配しようとしている。その本に書かれた言葉のみが、人々の心を真に支配することができると、彼は信じているのだ。そのため、彼はずっとその本を探していた。そこへウォーカーの登場。なんとか手に入れようとあの手この手でウォーカーに迫る。

 映画の雰囲気は、想像していたとおりCGアニメの「アフター・ワールド」と似ている。何事か、大変なことが起こって文明が崩壊。今まで普通に使ってきた道具が全く使えなくなってしまったと言う設定だ。そして、西に向かって歩き続ける男、ウォーカーと呼ばれている点など、まさにそっくりである。

 だがこのイーライ、とにかく強い。護身用に大きな剣と弓矢、銃を持っているのだが、銃は弾に限りがあるので滅多に使わない。もっぱら剣と弓矢。剣で大勢の敵と戦うシーンは、まるで座頭市のようでもある。

 そしてカーネギーの支配する街での様子は、まさに西部劇だ。街を牛耳る悪い男がいて、用心棒がいる。馬の代わりにバイク。バイクに乗った無法者たちは、善良な人々を襲って物資を奪う。

 イーライ役にデンゼル・ワシントン。彼を助ける少女ソラーラ役に、ミラ・クニス(70’sショーのジャッキー)。彼女本当に綺麗だ。とくに引き込まれるような目が美しい。彼女の母親役にジェニファー・ビールス。盲目というのがポイントだ。そしてカーネギー役にゲイリー・オールドマン。彼の手下役にレイ・スティーヴンソン(ROMEのプッロ)。また、一軒家でやってきた人々を食べて生活している夫婦役で、マイケル・ガンボンとフランシス・デ・ラ・トゥーア(ハリーポッターシリーズの、ダンブルドアとマダム・マキシム)。アルカトラズ島の管理者ロンバルディ役にマルコム・マクダウェル。

 311の大災害の後だけに、汚染されていない水を奪い合う、とか、追ったら帰りのガソリンが無くなるとか、なかなかリアルに思えた。「文明の崩壊後、無法地帯と化したアメリカを救うのは聖書の教えだ」と言うことなのだろう。確かに、何かの力でみんなの気持ちを善良な方向へ導くことが必要と言う意味では、一理あるのかも知れない。だが、震災後の日本を見て思うのは、宗教がなくても秩序は保てると言うこと。要は人間性、モラルの問題なのだ。

 かつて刑務所だったアルカトラズ島のみ、秩序のある安全な環境が保たれていると言うのは、なんとも皮肉である。しかし、イーライ、30年間歩き続けているらしいが、どこから歩いているのだろう。いくらアメリカ大陸が広いって言ったって、東から歩いてくるだけなら、もっと早くたどり着くと思うのだが。

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