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2012年2月 4日 (土)

[映] イリュージョニスト

 なんだか似たようなタイトルの作品があったなぁと思うのだが(「幻影師アイゼンハイム」の原題が"The Illusionist")、こちらはアニメーション。ベルヴィル・ランデブーの監督による作品らしい。

Illusionist Illusionist2

Illusionist3
 1950年代のパリ。少々時代遅れの老手品師タチシェフは、巡業の仕事でスコットランドの離島へ。そこで、宿の使用人の貧しい少女アリスと知り合う。彼女がボロ靴を履いているのを見た彼は、可愛い靴を見つけプレゼント。ところが、彼を魔法使いだと信じたアリスは、島を立ち去るタチシェフの後を追い、こっそりついてきてしまう。エジンバラに到着した2人は、安アパートで共に暮らし始める。アリスを喜ばせるために、少ない収入の中から欲しがるものを買ってプレゼントしていたが、ついに仕事もなくなり…

 ちょっと切ない物語と、繊細な絵がマッチした素敵なアニメーションだ。私は60年代かと思ったのだが、解説には50年代と書いてあった。とにかく、ロックバンドがもてはやされている時代で、それとは対称的に古い芸人は仕事を失っていく。バンドの次の出番を待って待って、やっと終わったと思ってステージに出たら、お客はほとんど去っていたとか、腹話術師は商売道具の人形を売りに出してしまうとか、自殺しようとしているピエロとか、もう本当に切ない。

 だが、何も知らず、何でも出してもらえる魔法使いのおじさんとでも思っているのだろう、アリスは家出してタチシェフの後をついてくる。そんな彼女の期待を裏切れなくて、ついつい欲しがるものを買ってしまう彼の生真面目さが面白い。金を工面するために夜のバイトをしたりするのだが、なかなかうまくいかない。彼は若くないのだ。

 セリフはほとんどない。必要最小限というか、チャップリンの映画のように、ほとんど身振り手振り、しぐさや表情で物語る。街の風景から着ている服まで、とにかく映像が素敵。ゆったりと楽しみたいアニメーションだ。

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