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2012年9月16日 (日)

[映] キル・ザ・ギャング

 マフィアの物語だが、主役はイタリア系マフィアではなく、アイリッシュ。実話を元にしたお話らしい。70年代の話だからか、2011年の作品ではあるが70年代っぽい造りになっている。原題は"Kill The Irishman"。

Kill_the_irishman
 1975年、クリーブランド。車を運転中の男ダニーは、カセットテープの具合がおかしいことに気づくやいなや、車から飛び降りる。直後に車は爆発。危ういところで命拾いする。
 1960年。港湾労働者ダニーは、その酷い労働条件を改善するために、組合長を追い出し、自分がその座に就く。だが、汚職が発覚し、逮捕。組合から去ることを条件に釈放されるが、その後つきあいのあった高利貸しションドーとのトラブルが元で、命を狙われるようになり…

 ダニーの生涯は、まさに危険と隣り合わせ。暴力沙汰で生傷が絶えない子ども時代を過ごし、そのためか、腕っ節の強い、たくましい男性へと成長。まともな教育を受けていないが、頭は悪くないように思う。

 女性には優しい。誠実な人には親切だ。だが、もめ事は全て暴力や金で解決しようとする。組合長になったのも、かなり強引な方法だ。汚職を重ねていたようだが、それも全て、労働者である仲間のため。仲間思いで、仁義を守る男だ。

 トラブルの発端は、ションドーとの関係か。高利貸しである彼の元で、金の取り立てをする。得意の暴力が活かせる(!?)仕事である。それも、ただ無慈悲に取り立てるワケでは無い辺り、彼の人柄がわかる。だが、自分の店を作ろうと計画し、ションドーに資金提供を頼んだものの、その金を何者かに奪われてしまったことから、歯車は狂い出す。金を取り戻すために働けとションドーから言われたダニーだが、まだ受け取ってもいない金を、なんでオレが?と反論したことから命を狙われてしまうのだ。これ、実に当たり前の反論だと思うのだが、ションドーの逆鱗に触れてしまう。やられる前にやっちまえと言うことで、ションドーを殺すのだが、これをきっかけに、ますます命を狙われるように。

 ダニー役にレイ・スティーヴンソン(ROMEのプッロ)。後に相棒となるジョン役にヴィンセント・ドノフリオ。語り部の刑事役にヴァル・キルマー。すんごい太ったね。ションドー役にクリストファー・ウォーケン。ナタリー・ウッド溺死の真相究明のために、最近また事情聴取を受けたと報道されていたけれど、どうなったのかなぁ。ダニーの妻役にリンダ・カーデリーニ(ERのサム)。殺し屋役にロバート・ダヴィ。ご近所のおばちゃん役にフィオヌラ・フラナガン(ブラザーフッドのママ、ローズ・カフィ)。最初の組合長役にボブ・ガントン。ダニーの同僚役にジェイソン・バトラー・ハーナー(アルカトラズの副所長)。ダニーの仲間キース役にヴィニー・ジョーンズ(ザ・ケープのスケイルズ)。気の良いゴミ回収業者役にスティーヴ・シリッパ(ソプラノズのバカラ)。イタリアマフィアの親玉役にポール・ソルヴィノ(ミラ・ソルヴィノのパパだね、ザッツ・ライフのフランク・デルッカ)。イタリアマフィアのチョイボス役にマイク・スター(Edのケニー)。

 70年代のアメリカは、車爆弾が流行ったらしい。ダニーも、何度も仕掛けられているし、彼自身も使っている。仲間を次々殺されたダニーは、次第に孤立。最後は彼も車爆弾で命を落とす。

 酷い時代だったようだが、これがきっかけでマフィアの一斉検挙となったようでもある。ダニーの暴力性は歓迎できないが、仲間想いのいい一面もある。ションドーを殺すために仕掛けた車爆弾の巻き添えをくわないよう、通りかかった老婦人を避難させるあたり、彼の人柄が出ている。もっと健全な子ども時代を過ごしていたら、素晴らしい指導者になったかもしれないなと、ふと想った。

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