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2012年11月18日 (日)

[映] メタルヘッド

 タイトルの意味がよくわからないが、原題は"Hesher"。この作品の要とも言える、お騒がせ人間の名前である。

Hesher
 自動車事故で母親を失った一家。いつまでも妻を失った哀しみから立ち直れないポールは、生きる意欲を無くして薬に頼る毎日。母親の思い出を捨てきれず、売りに出された事故車を取り戻そうと躍起になる少年TJ。そんな二人を、どうしてあげることもできず、ただ見守る祖母。そんな彼らの家に、ある日突然、粗暴な男ヘッシャーがやってくる。強引に家に上がり込んだ彼は、勝手に居候を始める。そして奇妙な同居生活が始まるのだが…

 家族の再生を描いた作品なのだが、全く予測不可能な展開に呆然。まず、このヘッシャーという男が意味不明である。彼は何を考えているのか全くわからない。風貌は、まるでキリストのようなのだが、彼の行動は予測不可能。TJにやたらとつきまとい、彼をいじめるいじめっ子を挑発するようなことをするのだが、決して彼を助けてくれるワケではない。その挑発行為は、車への悪戯書きから始まり、車を燃やしてみたり、襲ってみたりと、かなり突飛な上に完全な犯罪行為。危ない男である。

 ある日突然、家にやってきて、勝手に住み着いてしまう。なぜだかいつも服を脱ぎたがり、人の家でパンツ一丁だったりする。だが、なぜか祖母だけは、そんな彼を歓迎する。

 TJがいじめられている現場をたまたま目撃し、彼を助けてくれた女性ニコール。それ以来、彼女に好意を持つTJだが、彼女まで巻き込んで、お話は変な方向へどんどん進んでいく。

 ヘッシャー役にジョゼフ・ゴードン・レヴィット。ニコール役にナタリー・ポートマン。TJ役にデヴィン・ブロシュー。彼の父ポール役にレイン・ウィルソン(シックス・フィート・アンダーのアーサー)。その母親マデリン役にパイパー・ローリー(ツインピークスのキャサリン・マーテル)。自動車買い取り業者役にジョン・キャロル・リンチ(ボディ・オブ・プルーフのバド・モリス)。

 なんだこの作品はと思っていたのだが、次第に収束していくから面白い。セラピーに通うものの、全く立ち直れないポール。母の思い出に固執し、学校ではいじめられるTJ。そんな二人が、ヘッシャーの騒動に悩まされながらも、次第に強くなり、彼の行動の意味を理解し始める。怒りや哀しみを、表に出すことで発散する。最後の棺を押すシーンは、リトル・ミスサンシャインを思い起こさせる。彼らが立ち直る兆しを見せたとき、ヘッシャーの姿はない。まるでナニー・マクフィーみたいだ。

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