« 2013年2月 | トップページ | 2013年4月 »

2013年3月31日 (日)

[映] TIME/タイム

 時間が通貨という未来を描いたSF。あり得ないだろうとは思うが、でもここで描かれているスラムゾーンと富裕ゾーン、現実世界と変わらない。金が時間に置き換わっただけだ。

In_time
 全ての人間の成長は25歳で止まり、余命が通貨代わりになっている近未来。スラムゾーンに住む青年ウィルは、母レイチェルとの2人暮らし。日々の重労働で稼いだ時間をやりくりし、ギリギリの生活をしていた。そんなある日、ウィルは、富裕ゾーンからやってきた男ハミルトンを救ったことで、116年という時間を譲り受ける。そして、ハミルトンから、富裕ゾーンで少数の人間が永遠の命を得るために、スラムゾーンでは圧倒的多数の人間がギリギリの生活をしていることを聞かされる。そしてその直後、母の時間がついに尽きてしまう。この世界の仕組みに納得がいかないウィルは、富裕ゾーンに乗り込むが…

 なかなか面白い設定だと思う。金が「時間」に置き換わったことで、「余命」が財産となる。だが、一部の者が贅沢をする代償として、多くの者が貧困にあえぐと言う構図は、現代社会と全く同じだ。

 25歳で成長が止まり、それ以上老けないと言うことで、出演者は全員若者。なかなかないと思うよ、こういう作品は。あ、「ダウンタウン物語"Bugsy Malone"」があるか。とにかく、みんな若いので、親子なんだか兄弟なんだかわからない(^o^;。娼婦が、「10分で1時間よ」ってなことを言っていたのが、なんだか妙にウケた。

 ウィル役にジャスティン・ティンバーレイク。ウィルの母役にオリヴィア・ワイルド。ウィルと一緒に逃避行するシルヴィア役にアマンダ・セイフライド。彼女の父役にヴィンセント・カーシザー(「MAD MEN」のピート・キャンベル)。ウィルの親友役にジョニー・ガレッキ(ビッグ・バン・セオリーのレナード)。ウィルに時間をくれた富豪役にマット・ボマー(ホワイトカラーのニール)。スラムゾーンのギャング役にアレックス・ペティファー(アレックス・ライダーだね!!)。ウィルとシルヴィアを追い回すタイムキーパー役にキリアン・マーフィー。

 社会の仕組みに納得のいかないウィルは、単身で富裕ゾーンに乗り込むワケだが、彼に特に何かヴィジョンがあったわけではなさそう。とりあえず、富裕ゾーンってのがどんなところか見てやろう的な行動だ。スラムゾーンでは、時間の奪い合いもあるが、庶民はみな時間を融通しあい、譲り合いの精神で健気に生活している。それに対し、ほぼ永遠の命を手にしている富裕ゾーンの人々は、何事にも意欲が無く、自己中心的で、豪勢ではあるが怠惰な生活を送っている。そこに暮らすシルヴィアと出会い、逃避行しながら、時間を奪って貧民に配る彼ら。ロビンフッドか。

 設定は面白いのだが、展開がちょっと物足りないかなぁ。タイムキーパーも、富裕層のために仕事しながら、自分は1日分の余命を日当としてもらうだけと言う、かなり悲しい現実。結局、この社会構造はちょっとしたことでは変わりようがなく、彼らは地道に強盗をするしかないのかなぁ。なんとなく煮え切らないと言うか、消化不良というか、もうちょっとスカッとした終わりにして欲しかった気もする。でもまぁ、しょうがないのか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月30日 (土)

[映] ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女

 久しぶりに映画見たな。でも、映画というより、どうやらイギリスのTVムービーらしい。「ヒッチコック」という、そのものズバリの映画も上映間近で、今、何かと話題のヒッチコック監督。これは、彼の作品「鳥」の主演女優、ティッピ・ヘドレンを中心に、ヒッチコック監督との関係を描いた作品だ。

The_girl
 1961年、新作映画「鳥」の主演女優を探していたヒッチコック監督。ある日、たまたまCMで見かけたブロンド美女モデル、ティッピ・ヘドレンに一目惚れ。彼女を呼び出し、主役に抜擢。突然の幸運に喜ぶティッピ。だが、ティッピに異様な執着心を見せ、肉体関係をも迫る監督。彼の要求を拒みつつ、撮影を続けたティッピだったが…

 このティッピ・ヘドレンという女優さんは、メラニー・グリフィスの母。作品中にもまだ少女のメラニーが出てくる。どうやら、シングルマザーとして彼女を育てていたらしい。そしてヒッチコック監督に気に入られて大抜擢されたものの、異様に執着されて肉体的、精神的に被害を受けたと言う話は、聞いたことがあった。

 実際のティッピ・ヘドレンも、確かにかなりの美女である。彼が執着する気持ちもわからないでもない。が、これは明らかなセクハラ、パワハラであり、要求を受け入れてくれないからと撮影で酷い扱いをするなんて、大人のイジメである。

 ティッピ役にシエナ・ミラー。ヒッチコック役にトビー・ジョーンズ。妻役にイメルダ・スタウントン(ハリー・ポッターシリーズのアンブリッジ)。

 それにしても、強い女性だと思う。途中で投げ出して逃げることも出来ただろう。逆に、仕事と割り切って関係を持ってしまうと言う手もある。そういう女優もいたかもしれない。だが、そこはどうしてもゆずれないティッピ。精神的に追い詰められながらも、なんとか自分を奮い立たせ、笑顔で撮影に挑む。彼女の強さに拍手。

 ヒッチコック監督の作品は好きでたくさん見てきた。その監督が、こんな人だったと思うと、かなりショックではある。妻との関係も、かなり変わっている。天才と呼ばれた人の、闇の部分を描いた作品だ。映画「ヒッチコック」も気になるね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月29日 (金)

おかたづけ ~書物・写真編~

 実家の片付けをしていたら、古い書物や写真もたくさん出てきた。写真は本当に好きだったようで、おそらくアルバムなどにきちんと貼った物は伯父一家が持って行ったのだろうが、貼らなかった「はみ出し写真」が大量に残っていた。

Photo                    古い写真の、ほんの一部

 こういうものって、ついつい見入ってしまう(^o^;。写真撮影好きの祖父の被写体は主に第一子である伯父。かなりハイカラな人だったようで、素敵な服装でシャレたポーズを撮った写真がたくさん残っていた。伯父や伯母の子供の時の写真は初めて見る。面影があって楽しい。家族写真もあったので、父の写真も多少はあったが、子どもの頃の写真は皆無。最初の子はたくさん写真撮るけど、末っ子は… ってのは、時代が変わっても同じなのね… 昔の街並みがわかる写真も貴重だなぁ。

 履歴書や採用願いなどの下書きもたくさん見つかった。かなりの達筆だった祖父。それも今回初めて知った。

Photo_2                      履歴書の一部分

Photo_3                      教員の採用願

 家族で塾をやっていたり、高校の教師をしていたり、はたまた学校を立ち上げたりと、いろいろやっていたようで、かなりのチャレンジャー。祖父は高校の社会の教師、祖母は音楽の教師(または自宅でピアノ講師)と言うのは聞いていたけれど、これ、日本語教師としての採用願い。その他、数学の教師としての採用願いというのもあり、なんでもできたの?? そういう時代だったの??

 祖父、祖母、伯父、伯母の履歴書の下書き(祖父が書いた物と思われる)が見つかったのだが、父のものは一枚も無かった。

 昭和2年発行の、早稲田大学の写真集?(卒業アルバムかと思ったが、生徒の写真は一枚も無く、建物の写真のみ)らしき物も発見。確か聞いた話では、祖父が入学した当時は専門学校だったのが、卒業するときには大学になっていたとのこと。なんともラッキーは話である。

Photo_5               早稲田大学の写真集? おそらく2冊で1組

 これらの書物や写真を見て、今まで知らなかった、父の家族、父が育った環境が少し見えた気がする。父からよく武勇伝(走り出した電車から飛び降りたとか、電車で喧嘩売られて殴り合いになりそうだったとか)を聞かされたが、子どもの頃の話はあまり聞いた記憶がない。長男としてかわいがられた兄、娘としてかわいがられた姉に対し、末っ子で偏屈な父は一家のはみ出し者だったのか。しばらく想像の世界を楽しんだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月28日 (木)

おかたづけ ~道具編~

 実家を、ついに建て直すことになり、片付けを手伝いに行った。この家、祖父と伯父が建てた家だそうで、築50年くらい。祖父母と伯父一家が長らく住んでいたところなので、彼らの物がたくさん残っている。と言うか、そんなにたくさん残っていたと言うことを、今回初めて知った。

 どうやら祖父は新しい物好きだったようで、8mmカメラやカメラ、その関連グッズがたくさん出てきた。

Photo                       普通に古いカメラ

Photo_2                       かなり古いカメラ

Photo_3                       ライトボックス

Mm_2                    8mmフィルムのエディター

 父が60年代に海外視察旅行へ行った際の8mmフィルムがあったので、映写機を使って見てみようとしたのだが、マニュアルがない。が、すぐにネットでマニュアルを見つけてくれる上の子。それを見ながら、なんとか動かすことに成功。でも、映像がボケボケで何が映っているのやら… よくよく見ると、レンズが曇りガラス状態に。このせい??
Photo_4                    8mmフィルムの映写機

 8mmカメラや映写機はともかく、カメラはその使い方すらわからないような古いものもある。ってか、多分カメラだと思うのだが…??

Photo_5                  多分カメラとその道具

Photo_6                  カメラの道具なのか??

 オープンリールのテープレコーダーも発見。私が小さい頃、ピアノの発表会を録音してくれたテープがあり、長いこと聞けずにいたのだが、なんと、自宅にあったとは!! さっそく聞いてみる… なんとまぁ、へたくそなこと…(^o^;

Photo_7                オープンリールのテープレコーダー

 これまた謎の道具があったのだが、どうやら、テープを複製するための道具らしい。テープレコーダーに取り付けるようだ。

Photo_8              レコーダーに取り付けて複製する道具らしい

 火鉢も、丸いタイプと四角いタイプ、それぞれ2個ずつ。灰入り、火かき棒つき。古いレコードもたくさん。聞き込んだらしく、かなり汚い。表紙が厚く、まさにアルバムと言った感じの造り。古美術商の兄ちゃんに聞いたら、こういう物は売れないんだって。ちっ。

480x640                         四角い火鉢

640x480                   分厚い表紙のレコードアルバム

 何に使うのか、想像するしか無い物たち。

Photo_9                 謎の道具:多分、自作のタイマー

Photo_10          謎の道具2:ダイヤルが謎だけど、延長コードみたいな感じ?

 50年前にしては少々洋風の建物で、レコードを聞いたり、テープを聞いたりしていたのかなぁ。写真を撮って、8mmを撮って… 当時の暮らしを想像してみる…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月22日 (金)

[映] キリング・ショット

 途中までは結構面白かったのだが、後半なんだかなの展開、そして結局なんだったの?の結末で、残念な作品だ。

Catch44
 テス、ドーン、カラは、麻薬取引などをする美女3人組。ラスベガス郊外の寂れたダイナーで深夜に話す3人。ボスから、シマを荒らす不届き者の動向を探るよう指示され、やってきたのだった。取引があると言われた2:30をとっくに過ぎても何も起こらず、店主から話を聞こうと行動を起こした3人。強盗さながらに店主に銃をつきつけるが…

 ダイナーで深夜に美女3人が何をやっているのかなと思う。突然、店主に銃を向け、まるで強盗でもするかのよう。だが、店主にいきなり撃たれてしまうカラ。それをきっかけに銃撃戦になってしまう。

 そこから話は過去にさかのぼる。少しずつ過去の映像が出てくることで、事情がわかってくる仕組みだ。なかなか面白い。

 彼女たちの話と平行して、謎の男ロニーが描かれる。車の故障を装い、道路脇に車を停める男。保安官が修理を手伝おうとするが、男は保安官を射殺。保安官の制服とパトカーを奪って逃走。そして、ダイナーに向かう美女3人の乗る車を呼び止める。さて何が起こるのか。期待していたのだが、この男の行動とその動機が、なんだかちょっと残念。

 テス役にマリン・アッカーマン。カラ役にニッキー・リード。ドーン役にデボラ・アン・ウォール。ロニー役にフォレスト・ウィテカー。ボスのメル役にブルース・ウィリス。ダイナーのビリー役にシェー・ウィガム(ボードウォーク・エンパイアのイーライ・トンプソン)。テスが働いていたストリップクラブ(?)の客役にマイケル・ローゼンバウム(ヤング・スーパーマンのレックス)。

 なんだかポスター見た感じだと、ブルース・ウィリスが主役みたいだけど、彼は完全に脇。マリン・アッカーマンに、フォレスト・ウィテカーが絡んでいて、ほぼ2人の見せ場のみ。ストーリーが次第にわかってくる見せ方や、意外な展開は楽しめるが、最後の詰めが今ひとつ。ちょっと残念だな。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月21日 (木)

[映] 360

 世界各地で、様々な人々が、様々な騒動に巻き込まれる様子が、同時進行で描かれている。

360
 ウィーン。ある女性が、妹に反対されつつも、金のためにエスコートクラブで働くことに。初仕事で客になるはずだった男マイケル・デイリーは、商談相手にそのことを知られ、取引を不利にしてしまう。
 パリ。アルジェリア系男性は、妻を亡くした後、ある既婚女性に好意を持つ。
 ロンドン。不倫していたことを知られ、恋人ローラに出ていかれてしまった男。不倫相手のローズはマイケルの妻。
 コロラド。刑務所を出所した男タイラー。空港に行ったものの、不安になり… 飛行機に乗ったローラの隣の席には、失踪した娘を探す父ジョン。娘の失踪の原因は自分の浮気だった。アメリカでイギリス人女性の遺体が発見され、確認のためにアメリカへ向かう。空港で、タイラーと知り合うローラ。

 マイケル・デイリー役にジュード・ロウ。その商談相手役にモーリッツ・ブライブトロイ。不倫相手ローズ役にレイチェル・ワイズ。刑務所を出所した男タイラー役にベン・フォスター。刑務所の職員?役にマリアンヌ・ジャン=バプティスト(「FBI失踪者を追え」のヴィヴィアン)。ジョン役にアンソニー・ホプキンス。

 不倫をネタに取引を有利に進める者。夫に内緒で不倫する者。宗教と愛、どちらを取るかの葛藤に悩む者。性犯罪を犯し服役した後、出所した者。恋人の不倫を知って家を飛び出し、知らない男と冒険しようとする者。不倫が原因で娘を失った者。みんなどこかで少しずつつながっている。世界は狭いなぁ。共通しているのは、セックス。金儲けのためだったり、愛だったり、不倫だったりそれぞれ形は違うが、みんなセックス絡みだ。

 ちょっと厳しい大人の恋い模様が描かれているのだが、ちょっとしたスリルもある。だからなんだって話でもあるが、なかなか楽しかった。劇場未公開なのはちょっともったいなかったかな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月20日 (水)

[映] バッド・ティーチャー

 感じとしては「ヤング≒アダルト」に似ているだろうか。性悪女が主人公という意味では似ている。だが、こちらは軽いコメディ。

Bad_teacher
 中学校の教師エリザベスは、めでたく結婚退職するハズだった。だが、仕事を辞めた直後、婚約者から婚約破棄を言い渡される。金目当てであることが見破られてしまったのだ。やむなく職場に戻ることに。すぐに次のターゲットを探し始めるエリザベスだったが、そのためには豊胸手術が必要と考え、その資金を稼ぐために考えたのは…

 とにかくヤな女である。相手の気持ちなんかお構いなしで、イケメンや、金持ちに色目を使う。それ以外の人間は眼中に入らない。自己中な女だ。でも、男の前だとやたらと愛想振りまくヤツって、いるよなと、妙に納得。

 とんでもない性悪女なのだが、それが教師というのだからタチが悪い。彼女が働くのは結婚相手を見つけるためであり、生徒なんてお構いなし。授業もろくにせずに、授業中は映画を見せておいて自分は昼寝。豊胸手術代を稼ぐために不正を働く。構内でマリファナを吸う。とんでもない教師なのだが、授業をろくにやらない教師もいたなと、自分の中学校時代を振り返ったりもする。

 エリザベス役にキャメロン・ディアス。彼女が狙った教師スコット役でジャスティン・ティンバーレイク。彼女と張り合う教師役にルーシー・パンチ。なぜかそんな嫌な女に惚れる体育教師ラッセル役にジェイソン・シーゲル。校長役にジョン・マイケル・ヒギンズ。エリザベスの部屋になぜかいる謎の男性役にエリック・ストーンストリート(モダン・ファミリーのキャメロン)。

 あまりの性悪ぶりに唖然としてしまうが、結構面白い。だが、途中で、エリザベスが次第にいい奴になってしまうのがちょっと納得いかない。何が彼女を変えたのか。あの年まで性悪だったってことは、この先もそう簡単には変わらない気がする。それに、そんな性悪の彼女にずっと好意を持ち続けるラッセルも謎。彼女のどこがいいと思ったのか。

 でもまぁ、そこそこ楽しめた。可愛い女はどんなに性悪でもモテるってことだね。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月19日 (火)

[映] アメリ

 2001年、フランスの作品。かなり話題の作品だと思うのだが、これも実は初見。見る機会を逃していたのだが、たまたまFOXムービーで放送していたので見ることができた。

Le_fabuleux_destin_damelie_poulain
 子供の頃、心臓が悪いと誤診されて以来、学校にも通わず家庭学習をしていたアメリ。22歳になった彼女は、アパートで一人暮らしをしながらカフェで働いていた。アパートでたまたま、前の住人の少年が隠した宝箱を発見したアメリは、それを本人に返そうと思いつく。苦労して探し出してこっそり返し、男が喜ぶ姿を密かに見て喜ぶアメリ。それ以来、他人を幸せにするちょっとしたお節介を、人知れずに行うのが楽しみになる。
 ある日、インスタント写真ブースの下に落ちた、捨てられた写真を拾い集める青年ニノと遭遇したアメリ。彼の大切にしているアルバムを拾ったことから、彼に恋するようになるが、内気な彼女は彼と面と向かって話すことができず…

 とっても可愛らしい作品だ。ちょっと変わった少女時代を過ごしたことで、空想好きの、内気な女性に成長。宝箱を見つけて、元の持ち主に返して以来、他人を喜ばせる、ちょっとしたお節介を焼くようになる。それも、面と向かうのではなく、こっそりと。誰がやったのか気づかれずに行う。そして喜ぶ姿を陰からこっそり見て、楽しむ。本当に可愛らしい女性である。

 超内気な女性ではあるが、行動力はある。自分の住むアパートに40年前に住んでいた少年なんて、そう簡単には見つけられないだろうし、箱の渡し方もシャレている。一番楽しいエピソードは、父が大切にしている、庭の小人の人形が旅するエピソード。これ、確か実際にもこういう話があったよね、カエルの置物が旅する話。どっちが先なんだろう??

 アメリ役にオドレイ・トトゥ。ニノ役にマチュー・カソヴィッツ。

 ちょっと変わった、そして可愛らしい恋の物語だ。最後のキスシーンにはキュンとくる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月18日 (月)

[映] ハーフ・ザ・スカイ ハリウッドにできること 後編

 苦難を乗り越えるために闘う女性たち、彼女たちを支える女性たちを取材したドキュメンタリー後編。ニコラスと共に現地を訪問するのは、ダイアン・レイン、アメリカ・フェレーラ(アブリー・ベティのベティね)、オリヴィア・ワイルド。

[ソマリランド] ダイアン・レイン
”妊産婦死亡”

Half_the_sky_diane
この地では、女性性器切断が行われている。そのため、皮膚が萎縮してしまい、妊娠の際にリスクとなる。にもかかわらず、少女のうちに、無理矢理切り取られてしまうらしい。妊産婦死亡率が非常に高いこの地で、助産婦教育に情熱を注ぐ女性を訪問。

[インド] アメリカ・フェレーラ
”世代間で引き継がれる売春”

Half_the_sky_america
カースト制で身分が固定してしまっているインド。売春婦も同様で、その子供達はそこから抜け出すことはできない。その連鎖を断ち切るため、少女たちに教育を受けさせようと奮闘する女性を訪問。

[ケニア] オリヴィア・ワイルド
”経済的エンパワーメント”

Half_the_sky_olivia
マイクロファイナンス制度を活用し、自ら事業を立ち上げ、自立する女性達がいる。彼らを支援する女性を訪問。夫の暴力から逃れるために、女性村を作った女性を紹介。

 前編と比べると、こちらは希望が見える。女性性器切断と聞いたときは耳を疑ったが、ごく普通に行われているとのこと。意味がわからなかったが、なるほど、一応理由はあるらしい。(男性の身勝手な理由だが) 自らも切断されたと言う経験を持つ助産婦は、助産婦を育成し、正しい教育を広めることで、不必要である性器切断を防ごうとする。

 カースト制のために売春婦と言う仕事も引き継がれると言う話には、もう呆れるしかない。そんな人生があって良いはずは無い。娘には同じ道を歩ませたくないと考える母親も居るにはいるが、やはり貧困地域のこと、労働力としか考えていない親もいる。やはり教育が必要なのだろう。まず男性の認識を変えるべきではと思う。買うヤツがいるから商売として成り立つのだ。

 ケニアの自立した女性達の話には、一番元気づけられる。働かないのに暴力だけふるう男たち。そんな男たちには見切りをつけて、自ら力強く生きている女性達に感動。女性村と言っても、男性の襲撃を受けたりして苦労は多いようだ。それでも力を合わせて生き抜く彼女たちの表情は明るい。

 苦難を乗り越えようと必死で闘う女性達。彼女たちを支える女性達。彼らの活動は素晴らしい。だが、犠牲も多い。彼女たちの心に平穏が訪れることを祈る。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月17日 (日)

[映] ハーフ・ザ・スカイ ハリウッドにできること 前編

 世界各地で虐待され、搾取される女性や少女たち。そんな悲惨な状況の女性を応援する女性たちがいる。6人のハリウッド女優が現地を訪れ、彼らを取材したドキュメンタリーだ。

Half_the_sky
 タイトルは、「空の半分は女性が支えている」と言う中国の言葉から来ているらしい。ジャーナリストであるニコラス・クリストフと、妻シェリル・ウーダンが、抑圧されている女性の実情を取材し、「ハーフ・ザ・スカイ」と言う本にしたらしい。多くの著名人が賛同したと言うこの本の、映像版ということになるのかな。ハリウッド女優が出れば、世間の注目をひくだろうと言うことで彼女たちが選ばれたようだ。

 前後編で、前編はエヴァ・メンデス、メグ・ライアン、ガブリエル・ユニオン。ニコラスと共に現地を訪れる。この番組の紹介役にジョージ・クルーニー。

[シエラレオネ] エヴァ・メンデス
”性別に基づく暴力”

レイプ危機センターで働く女性を訪れる。この地では、レイプが日常茶飯事で、それも次第に若年化しているそうで、3歳でレイプ被害にあったと言う少女も。にも関わらず、告発されないケースがほとんど。勇気を出して告発し、相手が逮捕されたケースでも、証拠が見つからずに犯人は釈放されてしまい、歯がゆい思いをする。

[カンボジア] メグ・ライアン
”性人身売買”
Half_the_sky_meg

売春宿に売られてしまう少女達を、救い出す活動をしている女性を訪問。彼女自身も、子供時代に性的奴隷にされた経験を持つ。売春宿に乗り込み、力尽くで奪い返した少女達に教育を受けさせ、社会復帰させることに全力を注いでいる。

[ベトナム] ガブリエル・ユニオン
”教育”

女子教育支援「ルーム・トゥ・リード」を運営する団体を訪問。教育を受ける機会の無い少女たちに、勉強をするチャンスを与える。娘を労働力としか考えていない父親から逃れたい一心で、勉強に打ち込む少女。彼女が、父親の虐待を受けているのではないかと心配するガブリエル。

 どの女性も、この活動に人生を捧げている。中でも、売春宿から少女を連れ戻す活動をしている女性は、危険と隣り合わせだ。だが、救い出された少女たちは、教育を受け、後輩に伝える。その輪はどんどん広がっていく。

 だが、終わりの見えない戦いでもある。レイプ危機センターを作っても、レイプはなくならない。男性の教育も必要だと思う。あまりの悲惨な現状に、悲しくなった。彼女たちの活動が終わる日は来るのだろうか??

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月16日 (土)

[映] 1900年

 1976年、イタリア、フランス、西ドイツ制作。ベルナルド・ベルトリッチ監督作品だ。同じ日に生まれた地主の息子と、小作人の息子の人生を描いたものなのだが、1900年というのは、おそらくこの2人が生まれた年と思われる。

Novecento
 1945年4月、イタリア解放の日。農村地であるエミリア地方に戻ったパルチザンと、農民達がファシストの残党狩りを始めた。銃を手に取った1人の少年が、地主アルフレードに銃を向ける。アルフレードに名前を聞かれた少年は、オルモと名乗る。オルモとの思い出を回想するアルフレード…
 1900年夏。同じ日に、地主の家と、その小作人の家に孫息子が生まれる。アルフレードとオルモと名付けられた2人は、立場の違いがありながら、仲良く成長。だが、第一次大戦が始まり、オルモは出征。数年後、村に戻ったオルモは、アルフレードと再会するが…

 いやはや、長い。本当に長い。長いと思っていた「風と共に去りぬ」だって4時間である。317分、5時間17分って、長すぎだ。途中、インターミッションが入ってはいるが、劇場で見るんだったら2回くらい入れて欲しい。大河ドラマという感じの壮大なストーリーなので、映画と言う形ではなく、テレビシリーズにしても良かったんじゃないかと思う。

 大地主の孫息子と、その小作人の孫息子が、同じ日に生まれ、共に成長するのだが、その立場の違いから、全く違った人生を送る様子が描かれた作品だ。彼らの人生には2度の世界大戦が絡む。ファシストの台頭や、パルチザンの活動など、時代の荒波に翻弄される2人の男たち。

 アルフレード役にロバート・デ・ニーロ。オルモ役にジェラール・ドパルデュー。ファシストとなる男アッティラ役にドナルド・サザーランド。アルフレードの妻となるアダ役にドミニク・サンダ。アルフレードの祖父役にバート・ランカスター。

 76年ということなので、デニーロもドパルデューもサザーランドも、若い若い。その若い彼らが、老け役までやっているのが妙でもある。(現在の姿を知っているからね(^o^;) 老けメイクは全く老けて見えないし、その辺の造りはかなり雑。なぜか全編吹き替えられている(アフレコってこと??もしかして元の原語は違う??)のだが、口と全然合ってないし、いかにも吹き替えという感じであまりうまくない。長い割には話は結構飛んでいる。さすがに今時の大作と比べてしまうと、技術的には見劣りしてしまう。

 だが、見応えは十分だ。激動の時代に生きた男たちの、まさに波瀾万丈の人生だ。同じ地、同じ日に生まれながら、全く境遇の違う彼ら。仲良く育ったにも関わらず、オルモが危機の時、助けられないアルフレード。だが立場が逆転した時、彼の命を救うオルモ。最後はとっくみあいの喧嘩で終わるのだが、年老いてもなお、喧嘩している様子が笑える。

 ジェラール・ドパルデューって、鼻のデカい、太ったおじさんってイメージしかなかったのだが、若い頃の精悍な姿に驚いた。全部見るのにはかなりの時間と忍耐が必要だが、その価値はあると思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月15日 (金)

[映] 最高の人生のはじめ方

 ロブ・ライナー監督の作品で、「最高の人生の見つけ方」と同様、モーガン・フリーマン主演ということで、このタイトルになったのだろう。悪くはないけど、シリーズ物じゃないし、紛らわしいのでやめて欲しい。

The_magic_of_belle_isle
 西部劇小説でかつては人気作家だったモンテ。6年前に愛する妻を失って以来、創作意欲を失い、酒に溺れる日々。そんな彼を見かねた甥ヘンリーは、嫌がるモンテを無理やり避暑地の一軒家で過ごさせる。そこでも酒を飲む日々を送るモンテだったが、隣に住むシングルマザーと娘たち3姉妹と親しくなり、生きる目的を見つける。

 モンテ役にモーガン・フリーマン。シングルマザーのシャーロット役にヴァージニア・マドセン。3姉妹の長女ウィロー役にマデリン・キャロル。次女フィン役にエマ・フールマン。ご近所さんで、知的障害のある息子を持つ母カレン役にジェシカ・ヘクト(ブレイキング・バッドのグレッチェン・シュワルツ)。

 モンテは車椅子生活であり、どうやら左手も不自由のようなのだが、最後の方にやっと自分のことについて話し始める。かつては野球選手だったらしい。事故が原因で障害が残ったが、愛する妻の支えで立ち直ることが出来た上に、小説家として成功することができた。だがその妻を失い、生きる意欲をなくしてしまったということらしい。

 隣家の女4人もワケありである。NYに住んでいたが、離婚でやってきたらしい。思春期の長女としては、友達のいる都会を離れるのは抵抗があっただろう。思春期特有の、いつも不機嫌な子だ。それに対し、まだ純真さの残る次女フィン。空想することが大好きで、好奇心旺盛の彼女は、隣にやってきた謎の人物に早速近づく。彼が作家だと知って、ますます興味を持ち、彼から物語の作り方を伝授してもらおうと考える。

 子供のいない独り身の老人にとって、好奇心旺盛な女の子っていうのは、やっかいな存在だろう。最初は面食らっていたが、次第に心を開き、この家族と親しくなる。その過程が見ていて楽しい作品だ。

 モンテの借りていた家に、もれなくついてきた犬、名前が「リンゴ」。しかも、元は4匹いたんだそうで、それぞれ、ジョン、ポール、ジョージで、今残っているのがリンゴ… と言う設定に苦笑。モンテは、この名前が気に入らず、早々にスポットに変更。勝手に変更しても犬にはわからないと思うぞ… しかもこの犬にスポットないし。

 ありがちなストーリーながら、心温まる展開の、素敵なお話だ。劇場未公開というのはちょっと意外な気もするが、まぁ確かにインパクトはないかもね。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月14日 (木)

[映] ルート・アイリッシュ

 イギリス、ブランス、ベルギー、イタリア、スペイン制作。イラクに派遣された民間兵の死にまつわる話だ。

Routeirish
 2007年、リバプールのとある教会で、イラクで戦死した兵士フランキーの葬儀が行われた。身内にも見せられないほど損傷した遺体に、親友ファーガスを、深い悲しみが襲う。兄弟同然の親友の死を受け入れられないファーガスは、フランキーの死についての関係者の説明に納得できず、独自の調査を始めるが…

 フランキーやファーガスは、民間兵らしい。軍にいたこともあるようなのだが、辞めた後、民間の警備会社(?)で、兵士としてイラクに派遣されたと言うことのようだ。元々ファーガスが、フランキーをこの道に誘ったこともあり、フランキーの死に責任を感じるファーガス。兄弟同然で、一緒に育った親友を失ったファーガスの哀しみは計り知れない。

 遠く離れたイラクでのこと。何が起こったのか、どういう状況だったのか、説明を受けるが詳細がはっきりしない。「悪いときに悪いところにいただけだよ」と、不慮の事故を力説する会社の説明に、どうしても納得できないファーガス。

 そんなファーガスの所へ、隠し撮りされたと思われる携帯の映像が手に入る。イラク人タクシーを襲撃し、無実の人を殺害した民間兵の様子が映っていた。さらにそのことに腹を立てているフランキーの姿も。その少し後にフランキーが死んでいることから、殺されたのではないかと疑い、独自の捜査を始めるファーガス。

 ファーガス役にマーク・ウォーマック。フランキー役にジョン・ビショップ。彼の妻(?恋人?)レイチェル役にアンドレア・ロウ。

 実際に何が起こったのか、どういう状況だったのか、詳しいことはわからずじまいだ。異国の地で起きたことであり、一緒に行動していた者は死んでいたり、行方不明だったりするし、現地の証人とは言葉が通じない。会社は本当の事を隠しているようなのだが、それを暴く術もない。真相に近づいたと思ったファーガスだったが、そうではないと言う証拠が見つかり、最後はなんともスッキリしない終わり方だ。いや、スッキリしているのか?

 金儲けのために戦地に兵士を派遣する会社がある。会社が潤うために、戦地では人々が殺され、兵士も命を落とす。ファーガスの怒り、喪失感が伝わってくる作品だ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2013年3月13日 (水)

[映] ジョイフル♪ノイズ

 ドラマgleeに似てるかな、小さな街の聖歌隊が、全国大会を目指すお話だ。このブログを始めてから、ちょうど1000作品目に鑑賞。

Joyful_noise
 ジョージア州の小さな町パカショー。教会の聖歌隊メンバーたちは、聖歌合唱コンクール「ジョイフル・ノイズ」で全国大会に出場することを夢見ていた。だが、指導者バーナードが急死。急遽選ばれた後任はヴァイだったが、副隊長GGとは犬猿の仲。さらに、GGの元へ転がり込んできた孫のランディが、ヴァイの娘で聖歌隊の主要メンバーオリヴィアに夢中になったことで、ますます関係が悪化。大会出場も危ぶまれるが…

 小さな世界の小さないざこざ。指導者の座を争うヴァイとGGの女のいざこざ、オリヴィアをめぐるランディと地元青年のいざこざなどから、聖歌隊の大会出場が危うくなるが、最後はみんなで頑張って優勝という、ありがちなストーリーだ。

 だが、この作品の見所は、やはり歌だろう。聖歌隊なので、宗教音楽(ここではゴスペル)がメインなのだが、それだけでは大会に勝てないと言うことで、今時の音楽もアレンジして歌う。まさにgleeの世界だ。個人的にはポール・マッカートニーの"Maybe I'm Amazed"を選曲していたのに感激。歌声は本当に素晴らしい。

 ヴァイ役にクイーン・ラティファ。GG役にドリー・パートン。御年66~67歳だと思うのだが、ビックリするほどバッチリ整形してらっしゃる。細身の体に巨大な胸を強調したスタイルは相変わらずで、クイーン・ラティファと対称的。映画の中でも、「いい年して整形して」というセリフが何度か出てくるのだが、「整形するには理由があるの!」と逆ギレ。こういうことを言っちゃえるって、すごいよね… オリヴィア役にキキ・パーマー。ランディ役にジェレミー・ジョーダン。最初の数シーンしか出演していないが、急死してしまう指導者役でクリス・クリストファーソン。

 ストーリーは添え物で、歌を楽しむ作品だと思う。ただ、宗教的な曲が多く、ストーリーも神がどうのと言う部分がかなり多いので、内容的には個人的には好みではないな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月12日 (火)

[映] バトルシップ

 予想に反して面白かった。たいたいこの手の作品は、終わりが見えているし、戦闘シーンがメインだろうし、劇場に行くほどでもないだろうと踏んでいたのだが、良い意味で裏切られた。

Battleship
 地球に似た惑星を発見したNASA。その惑星に、知的生命体がいることを願い、メッセージを発信。その頃、人生の目標を見つけられず、怠惰な生活を送っていたアレックスは、兄ストーンの強い勧めで兄の居る海軍に入隊する。
 米海軍や日本の海上自衛隊などが参加する、環太平洋合同演習が始まる。同じ頃、5つの物体が地球に向かっていることがわかる。その一つが、合同演習が行われているハワイ近海に落ち、そこから謎の物体が姿を現す。レーダーにも映らないその物体を調査すべく近づいたアレックスだったが…

 まず、人物設定がうまいと思う。能力がありながら、その活かし方がわからず、何事もうまくいかないアレックス。それに対し、おそらくいつも優等生であった兄ストーンは、海軍でも中佐として活躍。そんな兄を慕いつつも、常に引け目を感じていたに違いない。

 兄に言われ、おそらく渋々入隊したアレックス。合同演習でも、サッカーの試合中に相手チームの選手と一悶着起こす。それが、自衛隊のナガタである。

 ガッツはあるのに、何をやっても裏目に出てしまうアレックス。演習でも彼のやる気が独りよがりになってしまい、ナガタとの喧嘩騒ぎも災いして、演習後に除隊となる運命に。そんなときに、事件は起こる。

 兄の乗った船が撃沈されてしまう。自分の乗る船も被害を受け、上官が全滅、急遽指揮を執ることに。だが、そこでも独りよがりに走りかけ、部下に引き留められる。同じく襲撃を受け沈没寸前の自衛隊の護衛艦みょうこうの乗員を助けるのだが、ここでナガタと再会。そしてナガタの能力を認め、彼に指揮権を譲る。そう、初めて自分のすべきことをはっきりと認識した瞬間である。

 やってきたエイリアンは、中身は人間そっくりで、ロボットのような宇宙服を着ている。太陽光に弱い辺りは、ヴァンパイアの要素も!? 母星に通信しようとするあたり、ドラマ「EVENT」やE.T.でもお馴染みの展開。

 彼らとの戦いで、戦艦を失ったアレックスたちが次に利用するのがU.S.S.ミズーリ。これ、今や博物館となっている旧型の戦艦。ビックリするほどのローテクなのだ。この展開は、まさに「バトルスター・ギャラクティカ」だ。ローテクが見直される時代だと思う。サイクロン掃除機から紙パック掃除機への回帰、CDからレコードへの回帰、映画界でも、デジタル映像を白黒フィルムで残す時代である。

 アレックス役にテイラー・キッチュ。「ジョン・カーター」の彼である。兄ストーン役にアレキサンダー・スカルスガルド。ステラン・スカルスガルドの長男だそうだ。提督役にリーアム・ニーソン。アレックスの恋人であり、提督の娘役にブルックリン・デッカー。ナガタ役に浅野忠信。国防長官役でピーター・マクニコル。ガッツのある女性兵士役でリアーナ。

 ありがちなストーリー展開ながら、とっても面白くて、見終わった後のスカッと感は大きい。だが、よくよく考えてみると、そもそもエイリアンがやってきたのは、NASAがメッセージを送ったから。身から出たさびというか… そうそう、最後の最後に、お約束とも思える重要なシーンがあるので、お見逃し無く。劇場でエンドロールと同時に席を立った人、損したよ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2013年3月11日 (月)

[映] ブラザーズ・ブルーム

 結構な豪華キャストなのに、劇場未公開だったらしい。スカパーのAXNで放送していたのをたまたま見たのだが、なるほど…

Brothers_bloom
 孤児として里親の家を転々として過ごした兄弟スティーブンとブルーム。彼らは、生きる術として、人を騙すことを覚える。成長した2人は、詐欺師として生活していた。彼らが次のターゲットとして選んだのは、億万長者のペネロペ。だが、彼女は大邸宅に引きこもって生活していた。彼女に近づくため、彼女の運転する車にわざとはねられることになったブルーム。だが、彼女と過ごすうち、彼女に惹かれてしまう。詐欺を辞めたいと考えるブルームだったが…

 まず、この作品のスタンスがよくわからない。途中まではコミカルな感じで、笑えるシーンも多く、詐欺師ということなので、ドラマ「華麗なるペテン師」みたいなノリなのかなと思って見ていたのだが、最後はなんだか悲劇である。ここ統一した方が良かった気がするなぁ。

 ペネロペ役にレイチェル・ワイズ。弟ブルーム役にエイドリアン・ブロディ。兄スティーブン役にマーク・ラファロ。この2人が兄弟って、あり得ないほど似ていない。そして、彼らと行動を共にする謎の日本人役で菊地凛子。彼女のセリフはほとんどなく、言葉?を発するのは1シーンのみ。でも、キャラ的には、「バーン・ノーティス」のフィオナの雰囲気。もうちょっと出番があっても良かったなぁ。詐欺師仲間の役でロビー・コルトレーン(ハリーポッターシリーズのハグリッドでお馴染み)。宿敵ダイアモンド・ドッグ役でマキシミリアン・シェル。ナレーターにリッキー・ジェイ。そして、本のチョイ役だが、ジョゼフ・ゴードン・レヴィットとルーカス・ハースが。

 せっかくのキャストなのに、残念な感じの仕上がり。劇場未公開もやむを得ない感じだ。もうちょっと脚本を練った方が良かった気がするよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月10日 (日)

[映] BIUTIFUL ビューティフル

 スペインを舞台に、余命宣告を受けた、裏社会で生きる男の生き様を描いた物語。タイトルとは裏腹に、とてもダークな世界が描かれている。

Biutiful
 スペイン、バルセロナ。麻薬の取引や、中国系移民の不法労働斡旋など、非合法の仕事をしながら二人の子供を育てる中年男ウスバル。ある日、体調不良から病院で検査をした結果、末期癌で余命2ヶ月とわかる。子供達のために働き続けるウスバルだったが…

 全編暗く、「ビューティフル」という言葉とは対称的に汚らしい映像が続くので、見ていると気持ちが滅入る。

 ウスバルの暮らしはまさにダーティ。仕事もダーティなら、暮らしもダーティだ。麻薬の取引をしている輩を、警察に摘発されないよう、汚職警官に賄賂を払っておく。中国系移民を、不法労働させている輩に仕事を斡旋する。そんな汚い仕事をしつつも、不法労働者たちに親身になるウスバルは、良き父でもある。暮らしぶりは最低レベルだし、病から来る不安で、時々子供達に当たり散らすこともあるが、彼らを心から愛し、彼らのことを一番に考えている。

 ジャンキーで子育てを放棄した妻マランブラとは別れたものの、子供達のために家庭を再生しようと努力もする。結局はうまく行かないのだが、最後まで、子供達のために、生きる。

 ウスバル役にハヴィエル・バルデム。別れた妻マランブラ役にマルセル・アルバレス。兄ティト役にエドゥアルド・フェルナンデス。アフリカ系移民イヘ役にディアリァトゥ・ダフ。中国系移民ハイ役にチェン・ツァイシェン。

 若くして亡くなった父の墓を売ると言うことで、中身を取り出し火葬するシーンがある。墓と言ってもカプセルホテルみたいなもので、それぞれに棺が収められており、その場所を売ると言うことなのだろう。防腐処置された遺体は40年以上経つにも関わらず、眠っているかのよう。いつの間にか、父よりも年を取ってしまったウスバルが、青年の姿の父を見て、何を思ったのか。

 2時間28分と長く、陰鬱な話ではあるが、生きる姿が強烈に描かれており、見応えがある。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2013年3月 9日 (土)

[映] ブリキの太鼓 ディレクターズ・カット版

 かなり有名な作品だと思うが、実は初見。西ドイツ、フランス、ポーランド、ユーゴスラヴィア、1979年の作品。

Die_blechtrommel
 1899年ダンツィヒ。郊外カシュバイの荒野で芋を焼いていたアンナは、警察に追われて逃げてきた放火犯コリャイチェクをかくまう。それがきっかけで女の子アグネスを産む。
 1924年、成長したアグネスは、ドイツ人のマツェラートと結婚するが、従兄ヤンと愛し合い、息子オスカルを産む。3歳になったオスカルは、誕生日にブリキの太鼓をもらう。この日、大人になることを拒んだオスカルは、自ら成長を止めることを決意。そして、奇声を発することでガラスを割ると言う力を身につける。
 アグネスは、ヤンとの逢い引きを続け、妊娠。だが、精神を病んで自殺。母親代わりにやってきた少女マリアとベッドを共にするようになるオスカルだったが…

 ポスターの写真の少年を見て、「マルコム in the middle」のマルコムこと、フランキー・ミューニーズに似ているなぁとずっと思っていた。やっぱり似てるよね??
Malcolm_in_the_middle
 かなりショッキングな内容だ。3歳で自ら成長を止めてしまう子供ってどういうこと?? 産まれる前から自我があったようで、かなり不気味な少年である。彼が、幼くして大人の嫌な部分をたくさん見てしまい、大人になりたくないと思う気持ちはわからないでもない。

 だが、その一方で、否定していたハズの嫌な部分を、自らも望んで経験している。この辺りがよくわからない。成長したくない=いつまでもピュアな心でいたい、と言う意味ではないのだ。好き勝手やりたいけど責任はとりたくないから大人になりたくないってことか。

 オスカル役にダーフィト・ベンネント。産まれた直後の赤ちゃん役から、3歳の姿で20歳を過ぎた青年の役まで一人でこなす。撮影当時12歳前後だと思う。本当にすごい。マツェラート役にマリオ・アドルフ。アグネス役にアンゲラ・ヴィンクラー。マリア役にカタリーナ・タールバッハ。ヤン役にダニエル・オルブリフスキー。

 ストーリーの意味はよくわからないのだが、オスカルの目から見た「戦争」を描いた作品だと言うのはわかった。あちこちで理不尽なことが起こっているけれど、自分にはどうしようもないオスカル。子供でいることで、そういう面倒なことから逃げているようにも思える。

 当時としてはかなり過激と思える映像がたくさんあった。ディレクターズ・カット版だからなのか、元々のシーンなのかはわからない。2時間44分とかなり長かったが、全く先の読めない展開に目が離せなかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 8日 (金)

[映] 空飛ぶペンギン

 劇場未公開らしい。ペンギンが可愛らしく、親子で楽しめる作品だとは思うのだが、ペンギンの生態については少々疑問も残る。

Mr_poppers_penguins
 世界中を旅する冒険家の父と、無線で連絡をとるのが楽しみだった少年トム。30年後、NYで不動産会社に勤務。妻とは離婚、妻子とは別居しているが、仕事ぶりが評価され、パートナー候補に。セントラルパークに唯一残る老舗レストランの買収を成功させることが条件となる。そんなころ、父の訃報が届く。同時に、父から贈り物が届く。開けてみると、それは一羽のペンギンだった…

 送り返そうとしたのに、さらに5羽送られてきてしまい、はじめはペンギンとの暮らしでドタバタとするトムが、次第にペンギンに愛情を持つようになり、同時に家族の愛も取り戻すというお話だ。

 トム役にジム・キャリー。元妻役にカーラ・グギーノ。老舗レストランのオーナー、ガンディ夫人役にアンジェラ・ランズベリー(ジェシカおばさんの事件簿のジェシカ)。最初の買収相手役にジェフリー・タンバー(ブルース一家は大暴走のジョージ・ブルース)。マンションの隣人役でデヴィッド・クラムホルツ(numbersのチャーリー)。

 最初にガンディ夫人と交渉する際、ビートルズの曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンズ」の冒頭のフレーズを引用していて面白い。さらに交渉に失敗すると、「ストロベリー・フィールズにすればよかった」という発言も(^o^;。

 ペンギンについては、リアルに出来ているとは思うが、明らかにCGという感じ。そんな動きをするだろうかというシーンがあるが、そういうことはとりあえず置いとこう。家族を顧みずに離婚に至った男、仕事中心だったトムの生活が、ペンギンの出現によって家族中心へと変わる。家族を大切にせずに仕事一筋でいることに疑問を持ち、家族が再生する物語だ。老舗レストラン買収の話も、トムがうまいことやるのだが、このレストランも、実は彼にとって思い出深い場所だったということで、「本当に大切なものはなにか」というのがテーマだね。楽しい作品だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 7日 (木)

[映] マリリン 7日間の恋

 ミシェル・ウィリアムスがマリリン・モンロー役を演じた作品。このタイトルだと、マリリンの恋を描いた作品のように思えるが、どちらかというと、彼女に恋をした青年の話である。原題は"My Week with Marilyn"なので、そのまま「マリリンとの7日間」みたいなんでよかったんじゃない??

My_week_with_marilyn
 1956年、英国の青年コリンは、独立するために家を出ることに。映画の仕事をしたいと考えた彼は、ローレンス・オリヴィエの映画制作会社に押しかけ、雑用を始める。仕事ぶりが認められ、三番目の助監督として働けることになる。そのころ、オリヴィエは、自身が監督する「王子と踊子」の共演者としてマリリン・モンローを選び、英国へ呼び寄せる。だが、撮影開始当初からうまくいかない2人。気まぐれなマリリンのために、撮影は難航。オリヴィエに責められ、ますます不安定になるマリリン… だが、唯一、コリンにだけは心を開き…

 コリン役にエディ・レッドメイン。マリリン役にミシェル・ウィリアムス。オリヴィエ役にケネス・ブラナー。妻のヴィヴィアン・リー役にジュリア・オーモンド。衣装係(?)のルーシー役にエマ・ワトソン。大人っぽくなって。共演者のシビル・ソーンダイク役にジュディ・デンチ。マリリンの演技指導をするポーラ役にゾーイ・ワナメイカー(ハリーポッターシリーズのマダム・フーチ、ドクター・フーのカサンドラ)。

 コリンは、名家の生まれのようなのだが、親の思うようにしなかったと言うことなのだろう、実家を飛び出して自活を始める。何ができるかわからないが、とりあえず大好きな映画の仕事をしてみようと、オリヴィエのプロダクションに押しかけるのだ。断られても断られても粘り強く居座る。強引に仕事をする。次第に仕事ぶりが認められて、三番目の助監督として、マリリンの作品に関わることができたと言うことらしい。なかなかガッツのある青年である。彼の書いた本が原作だそうなのだが、どうやら彼は2002年に亡くなっているようだ。この作品、見たかっただろうなぁ。

 ミシェル・ウィリアムスは、マリリンに似てないと思うのだが、彼女の醸し出す雰囲気、立ち居振る舞いはずいぶんと似せてきている。そして、精神的に不安定で、常にそばに誰かがいないと不安になると言う一面をうまく演じている。

 マリリンの気まぐれで、利用されているだけとわかりつつも、彼女の虜になってしまうコリン。気持ちはわからないでもないけど、マリリンが米国に帰国してしまったら、さて次とばかりに、ルーシーを再び誘おうとするコリン君、軽すぎるよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 6日 (水)

[映] OSS117 リオデジャネイロ応答なし

 さすがにジャン・デュジャルダンの顔も見飽きた感じだが、再びOSS117シリーズ。こちらは2009年の作品だが、舞台は60年代なので、OSS117も少々生え際が後退している。

Oss117rio_ne_repond_plus
 1967年。フランスの諜報員OSS117、ユベールは、スイスでの任務を終えて戻ると、新たな任務を受ける。ブラジルに潜伏する元ナチスのジンメルが、ナチ協力者リストが記録されたマイクロフィルムをネタにフランス政府を恐喝しており、この男に金を払ってフィルムを買い取るよう支持されるユベール。簡単な仕事だと、観光気分でブラジル入りするが、イスラエルの諜報機関モサドが彼に接触、美人エージェント、ドロレスと行動を共にすることに。

 前作の最初の任務が確か45年だったので、20年以上歳をとっていることになるが、生え際が著しく後退しているくらいで、特別な老けメイクはしていない。スパイは年取らないってか。

 脳天気に観光気分で出かけるユベール。モサドと手を組むことになるのだが、ここでもユダヤ人差別発言連発で大顰蹙。さらに、一緒に組む相手が女性と知って、今度は女性差別発言。本人には全く悪気はなさそうなのだが、無知からくる差別と偏見の塊である。

 ユベール役にジャン・デュジャルダン。笑顔がとってもスケベだ。ドロレス役にルイーズ・モノ。

 相変わらず女性にだらしなく、仕事中でも美女や胸の大きな女性がいると、そちらへ意識が飛んでしまうあたり、ただのスケベなおじさんである。ヒッピーたちとLSDでラリってしまったり、マイクロフィルムが意外なところにあったりと、今回もお馬鹿な騒動で笑わせてくれる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 5日 (火)

[ド] ニュースルーム

 WOWOWでハリーズ・ローの後番組として始まったドラマ。#1の先行放送があった。似たようなシチュエーションのドラマ、「ブレイキング・ニュース」と言うのがあり、あまりパッとしない内容だった。これはどうかなぁと思っていたのだが、緊迫感が全く違う。さすがアーロン・ソーキン、ウェストウィング(邦題はホワイトハウス)のクリエーターである。

Newsroom
 ACNの人気ニュース番組「ニュースナイト」のキャスター、ウィル・マカヴォイ。大学での討論会で、質問した女子学生に厳しい態度をとったことから反感を買ってしまい、3週間の休養。休暇を終えて職場復帰したウィルは、スタッフが一新されていることに激怒。しかも、新しいエグゼクティブ・プロデューサー(EP)は、かつて一緒に組み、恋人でもあったマッケンジーとわかり…

 冒頭の大学での討論会シーンが、まずすごい。退屈になりがちな討論会のシーンでまず見せてくれる。ついつい本音を言ってしまい、周囲の反感を買ってしまうウィルだが、彼の知識もすごければ、言っていることは正しく、鋭い。まさに切れ者のアンカーなのだ。

 アンカーとしての才能はピカイチなのだが、気分屋で、わがままなので、扱いにくいことこの上ない。そんな彼に嫌気がさして、彼が休暇のスキに逃げるように他の部署に移る部下たち。そこへ新たにやってきたのは、ウィルが一番会いたくなかった人物マッケンジー。どうやら彼女はかつての恋人で、何かあった様子。

 マッケンジーは、戦地取材などを経て過酷な体験をしており、ニュースルームに戻りたかったらしい。そして、是非またウィルと組みたいと懇願。戦地でも一緒だった部下と共にやってくる。新参者のチームが、たまたま飛び込んだニュースの情報を元に素晴らしい番組を作り上げる様子が、スリリングに描かれる。

 ウィル役にジェフ・ダニエルズ。マッケンジー役にエミリー・モーティマー。彼女の右腕ジム・ハーパー役にジョン・ギャラガー・Jr.。もともといたアシスタント、マギー役にアリソン・ピル。元々のEPドン役にトーマス・サドスキー。マギーとドンは付き合っている。ブログ担当のニール役にデヴ・パテル。スラムドッグ・ミリオネアの彼である。上司のチャーリー役にサム・ウォーターストン。

 今のところシーズン1が10話、シーズン2もあるらしい。かなり骨太のドラマだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 4日 (月)

[映] OSS117 私を愛したカフェオーレ

 ジャン・デュジャルダンの特集ということで、WOWOWで立て続けに彼の出演作を放送している。これは2006年の作品ながら、007シリーズのパロディらしく、雰囲気はまさに昔のスパイもの。ショーン・コネリーに似てるのも面白い。

Oss117_le_caire_nid_despions
 1945年、フランスの諜報員OSS117は、その日も任務を難なくこなす。10年後、米ソ冷戦下、同僚で親友でもあるジャックが行方不明になり、調査するためにカイロへと飛ぶ。現地の連絡員ラルミナと合流し、独自の調査を始めるが、彼の無神経な発言がイスラム教徒から顰蹙を買い…

 スパイアクションコメディだ。しかも、かなりのお馬鹿コメディである。ストーリーや映像は、まさに昔の007シリーズのようだし、OSS117はショーン・コネリーのジェームズ・ボンドにそっくりだ。女たらしだし、身体能力も抜群。だがこの男、しょうもないアホである。とんでもなく無知なのだ。

 OSS117役にジャン・デュジャルダン。ラルミナ役は、アーティストでも共演しているベラニス・ベニョ。

 彼のドジぶりはコミカルで笑える。女たらしであるが、どうやら男性も好きなようで、ゲイ疑惑もあるらしい。親友ジャックとの思い出のシーンというのが度々挿入されているのだが、これがまたかなり怪しげ。

 スパイアクションコメディといえば、イギリスのジョニー・イングリッシュもある。どちらもドジでちょっと抜けているのは同じだが、ジョニーがあくまでも紳士で誠実であるのに対し、117はチャラ男である。これもお国柄か? 笑えるシーンはたくさんあり、面白い作品ではあったが、お下品でもある。個人的にはジョニーの方が好きだな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 3日 (日)

スカパーHD

 ついにHDにした。スカパーのチューナーである。数年前からハイヴィジョンのチャンネルが続々とできはじめ、いずれ全部HDになってしまうんだろうなぁとは思っていたが、当然のようにHDのチャンネルの方が少々金額が高いので、標準画質で粘っていたのだ。だが、ついに来年の5月で標準画質の放送が終了してしまうそうで、やむなく移行することにした。HD対応のチューナーを無料でくれるというので、それに乗った。

 届いたチューナーは、今まで使っていたチューナーよりだいぶ小さい。だが、番組表で予約ができる(今は当たり前だけどね)というのはとてもありがたい。放送開始時刻が多少ずれても自動で合わせてくれるというのもありがたい。それに、テレビ、ブルーレイレコーダーとたまたま同じメーカーだったので、リモコン操作も同様でこれまたありがたい。

 だが、スカパーを録画しているレコーダーが、実は未だ古いまま。標準画質なのだ… なので、テレビで見ればハイヴィジョンで見られるが、録画すると標準画質になってしまう。なんだかもったいない気もするが、まだ使えるのでもうしばらくこれで我慢しよう。夫はUSB接続でハードディスクをつなごうと張り切っている。そういう手もあるね。

 ただ、ちょっと残念だったのは、番組表は1週間分しか出ないということ。1ヶ月分の番組表があるのだから、1ヶ月分、少なくとも、番組表の分くらいは見られるべきだと思うのだが、そうではないらしい。まぁ、毎週予約にしておけばいいのだから、1週間分で足りるのかもしれないが、月末開始の番組を毎週予約したい場合にちょっと困る。

 さて、これで何が変わるのか。画質が変わったのだろうが、実はあまり気にしていない。女優さんのアップとかって、あまり高画質で見えすぎてしまうと幻滅してしまうことも多い。見えすぎるのって、善し悪しだね。毎月の録画予約が、少し楽になるかもしれない。少し、というのは、チューナーとレコーダー、別々に予約しなくてはならないのは変わらず、チューナーが進化した分だけが楽になるから。おそらくハードディスクをつければもっと楽になるのだろう。

 視聴料は、私の契約内容だと480円上がる。果たして、これを高いと考えるか、安いと考えるか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

[映] プレイヤー

 おバカな男たちの9つのエピソードからなる。一人何役もやっているので、最初意味がわからなくて混乱したが、それぞれ別のストーリーのようだ。

Les_infideles
 パリに住む中年男性フレッドとグレッグ。親友同士の彼らは、お互い家族がありながら、浮気ぐせが抜けない。そして二人は今日も仲良くナンパに出かけ…
 出張でサンテティエンヌにやってきたローラン。退屈なセミナーを終えた彼は、ホテルのフロント係の女性をベッドに誘おうと目論むが失敗。やむなくセミナーの懇親会に出てみたものの、全く相手にされず… そこでなぜか人気を得ていたのは車椅子の営業マン。自室に戻り、コールガールを呼ぼうとするがこれも失敗。やむなく、セミナーで見かけた美女の部屋に押しかけるが、そこには車椅子が…
 歯科医のエリックは、仕事を終えたあと、浮気相手の女子大生イネスと待ち合わせる。だが、そこにはイネスの友達もやってきて、一緒にクラブへ行くことに。だが、二人だけで情事を楽しみたいエリックは、イネスを連れ出しホテルへ直行するが…

 そんなお馬鹿な男たちが受ける「セックス依存症の会」のエピソードもバカバカしくておかしい。

 フレッド、ローランなどにジャン・デュジャルダン。グレッグ、エリックなどにジル・ルルーシュ。

 自分は散々浮気しているのに、妻の浮気を知った途端、激怒する男。男と女は違うんだそうで、男が浮気するのは必要だが女はいけないと言い張る。なんとも都合の良い解釈である。

 フレッドとグレッグにはその後もあり、二人でラスベガスへ行くのだが、そこで散々女遊びをしたあと、驚きの展開が…

 フランスでは大ヒットだったとのことだが、ストーリー的には全く面白くなかった。ただただ、お馬鹿な男たちだなぁと(^o^;。これがフランス男なのか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年3月 2日 (土)

[映] アーティスト

 去年のアカデミー賞で、白黒作品、しかもほぼサイレントムービーながら、作品賞、主演男優賞、監督賞、衣装デザイン賞、作曲賞の5部門を受賞した作品。フランスの作品ってことだったので、フランス語なんだと思っていたら英語。(サイレントなのであんまり関係ないけど) しかも主演男優はフランスの役者さんだが、脇は英米の役者が固めているし、舞台もハリウッドだ。

Artist
 1927年、サイレント映画全盛期のハリウッド。売れっ子映画スターのジョージは、ファンの女性との2ショット写真を撮られ、新聞の一面に載る。そんなモテモテの夫との生活に不満を募らせる妻ドリス。ジョージとの2ショット写真をきっかけに映画界で働くことを決意したペピー。脇役から始め、次第にキャリアを積んでいく。そんな彼女にアドバイスする余裕のあるジョージだったが、時代はサイレントからトーキーへと移り変わり、次第に居場所を失っていき…

 栄枯盛衰というか、新旧交代というか、まぁ、新しい人が出て活躍する一方で、その座を奪われるベテランというのはよくある構図、世の常である。それを、サイレントからトーキーへと移り変わった映画界を舞台に描いた作品だ。しかも、この作品自体も白黒のサイレントというのが粋である。最後の最後にトーキーに変わるという演出も面白い。

 ジョージ役にジャン・デュジャルダン。この作品がきっかけで、アメリカでもとても売れっ子になったようだ。ペピー役にベレニス・ベジョ。アルゼンチン出身の役者さんらしい。プロデューサー?役にジョン・グッドマン。ジョージの運転手役にジェームズ・クロムウェル。ジョージの妻ドリス役にペネロープ・アン・ミラー。ジョージの相手役の女優役にミッシー・パイク。撮影所にいた役者??の役でマルコム・マクダウェル。

 売れっ子でモテモテのジョージは、みんなからチヤホヤされて調子に乗っている。ジョージに憧れて、彼の楽屋で彼の衣装の前でうっとりしていたペピーも、次第に売れっ子になってチヤホヤされるようになると、横柄な態度をとるようになってしまう。そんな彼女を見て、自分の居場所はもうなくなってしまったことを感じるジョージ。いかにもなシーンである。

 長年映画制作に関わってきたアカデミー会員たちにとっては、申し分ない作品だろう。久しぶりに白黒のサイレント映画を見たら、急にチャップリンの作品を見たくなった。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2013年3月 1日 (金)

[映] フライト

 宣伝であらすじは知っていたのだが、イメージしていたお話とは少々違った。奇跡のフライトで乗客を救ったヒーローのお話ではあるが、アルコール依存の危険性を描いた作品でもある。

Flight
 オークランド発アトランタ行きの旅客機に乗り込んだウィトカー機長。離陸早々に乱気流に見舞われるが、見事に切り抜け安定。操縦を副操縦士に任せて眠ってしまう。だが、副操縦士が高度を落とそうとした時、機体は制御不能に。あわや墜落という事態に陥るが、ウィトカーのとっさの判断で難局を乗り切り、草原に不時着することに成功。
 病院で目覚めたウィトカーは、一躍ヒーローとなる。だが、血中からアルコールが検出され…

 ウィトカーは、たまたま酒が残っている時に乗務したのではない。立派なアルコール依存症である。しかも、二日酔いで操縦することは日常茶飯事で、酔いを覚ますためにコカインを使っている。一見まともだが、立派なジャンキーなのだ。しかも、それを全く自覚していないのだからタチが悪い。

 このお話と並行して、ドラッグ中毒の女性ニコールの話が描かれている。ドラッグで瀕死の状態になり、病院に運ばれるのだが、ここで入院中のウィトカーと知り合う。退院後、同居するようになる二人だが、依存症を自覚し立ち直ろうと必死のニコールに対し、全く自覚のないウィトカー。うまくいくはずもなく…

 ウィトカー役にデンゼル・ワシントン。ウィトカーと付き合っていた客室乗務員トリーナ役にナディーン・ヴェラスケス。「マイ・ネーム・イズ・アール」のカタリーナだ。出番は多くないが、とても重要な役で、しかも冒頭のシーンで抜群のナイスバディを披露している。ニコール役にケリー・ライリー(犯罪捜査官アナ・トラヴィスのアナ)。入院中の癌の青年役でジェームズ・バッジ・デール(Rubiconのウィル)。弁護士役にドン・チードル。ウィトカーを助ける元同僚パイロット、チャーリー役にブルース・グリーンウッド。ウィトカーがいつも頼っているドラッグディーラー役にジョン・グッドマン。公聴会でウィトカーを追求するエレン・ブロック役にメリッサ・レオ。

 依存症から抜け出すのがどんなに大変なのかを描いた作品だと思う。飛行機の墜落自体は、機体の整備不良によるものであり、ウィトカーに非は全くない。それどころか、危機的状況を抜け出せたのは、彼だからこそである。酔っていてもちゃんと仕事できたんだからいいじゃんと言えなくもないが(^o^;、でもあんな状態での乗務を続けていたらいつか事故を起こしてもおかしくないだろう。結末は、なかなか感動的だ。

| | コメント (2) | トラックバック (5)

« 2013年2月 | トップページ | 2013年4月 »