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2013年3月10日 (日)

[映] BIUTIFUL ビューティフル

 スペインを舞台に、余命宣告を受けた、裏社会で生きる男の生き様を描いた物語。タイトルとは裏腹に、とてもダークな世界が描かれている。

Biutiful
 スペイン、バルセロナ。麻薬の取引や、中国系移民の不法労働斡旋など、非合法の仕事をしながら二人の子供を育てる中年男ウスバル。ある日、体調不良から病院で検査をした結果、末期癌で余命2ヶ月とわかる。子供達のために働き続けるウスバルだったが…

 全編暗く、「ビューティフル」という言葉とは対称的に汚らしい映像が続くので、見ていると気持ちが滅入る。

 ウスバルの暮らしはまさにダーティ。仕事もダーティなら、暮らしもダーティだ。麻薬の取引をしている輩を、警察に摘発されないよう、汚職警官に賄賂を払っておく。中国系移民を、不法労働させている輩に仕事を斡旋する。そんな汚い仕事をしつつも、不法労働者たちに親身になるウスバルは、良き父でもある。暮らしぶりは最低レベルだし、病から来る不安で、時々子供達に当たり散らすこともあるが、彼らを心から愛し、彼らのことを一番に考えている。

 ジャンキーで子育てを放棄した妻マランブラとは別れたものの、子供達のために家庭を再生しようと努力もする。結局はうまく行かないのだが、最後まで、子供達のために、生きる。

 ウスバル役にハヴィエル・バルデム。別れた妻マランブラ役にマルセル・アルバレス。兄ティト役にエドゥアルド・フェルナンデス。アフリカ系移民イヘ役にディアリァトゥ・ダフ。中国系移民ハイ役にチェン・ツァイシェン。

 若くして亡くなった父の墓を売ると言うことで、中身を取り出し火葬するシーンがある。墓と言ってもカプセルホテルみたいなもので、それぞれに棺が収められており、その場所を売ると言うことなのだろう。防腐処置された遺体は40年以上経つにも関わらず、眠っているかのよう。いつの間にか、父よりも年を取ってしまったウスバルが、青年の姿の父を見て、何を思ったのか。

 2時間28分と長く、陰鬱な話ではあるが、生きる姿が強烈に描かれており、見応えがある。

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コメント

セレンディピティさん
そうでしたか(^o^;。私はダメですね、全編汚らしい映像に閉口しました。熱演はわかりますが、そこまで寄って撮らなくても… って何度も思いました(^o^;。

投稿: マイキー | 2013年3月12日 (火) 12:09

こんにちは。
この映画、暗くて、悲惨で、救いがなくて
かなり気が滅入るので、人には勧められませんが…
私は意外と嫌いじゃなかったです。
ハビエル・バルデム、よかったですね。

投稿: セレンディピティ | 2013年3月12日 (火) 11:41

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