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2013年7月 9日 (火)

[映] 少年は残酷な弓を射る

 原題は"We Need to Talk About Kevin"。どういう意味かは、見ればわかるのだが、邦題はなかなかいいかもね。原作の小説があるらしい。ショッキングな内容である。

We_need_to_talk_about_kevin
 恋人フランクリンと家庭を気づいたエヴァ。妊娠し、息子ケヴィンを出産。だが、何をしても泣き止まないケヴィンの扱いに困り、育児に疲れはてるエヴァ。成長してからも、母エヴァに決して心を開こうとしないケヴィン。その後エヴァは再び妊娠、セリアを出産。だが、ある日、事件は起きる…

 現在のエヴァと並行する形で、フランクリンと知り合ってケヴィンを出産する過去のエヴァ、そして事件前後のエヴァのシーンが描かれている。彼女の表情、髪型から、それがどの時期のエヴァなのかを注意深く見る必要がある。

 描き方は少々わかりにくいが、とてもショッキングな内容だ。生まれた直後から、ケヴィンはちょっと変わった赤ちゃんだった。何をしても泣き止まない。とにかく母エヴァを困らせ続ける。言葉が話せるようになってもおむつが外れない。言葉は話せるが、普通の子供のようなコミュニケーションが全くとれない。だが、決して知的障害があるわけではない。ケヴィンは、どうやらものすごく頭がいい。そして彼の行動は、母エヴァを困らせるためにやっているとしか思えない。邪悪な心を持つ少年である。

 ケヴィンはなぜそういう子になったのか。育て方に問題があったのか。確かにエヴァは、赤ん坊のケヴィンを決して抱こうとしなかった。仕事で成功していると思われるエヴァだが、どうも赤ん坊の扱いは向いていない様子。だが、問題はそこなのか?? 先天的なものなのか?? 愛情の裏返しなのか?

 エヴァ役にティルダ・スウィントン。ケヴィン役にエズラ・ミラー(救命医ハンクにゲスト出演したタッカー)。夫フランクリン役にジョン・C・ライリー。

 ケヴィン役のエズラ・ミラーが怖い。何を考えているのか全くわからない、冷たい美しさ。彼をどう扱っていいのかわからないエヴァの苦悩。事件のショックと、それを乗り越え、それでも息子を愛すエヴァの母性。この時、初めて息子を抱きしめたように思う。そして、初めて人の心を持ったような表情になったケヴィン。

 なぜ?という疑問は残るが、見ごたえある作品だ。

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