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2016年1月18日 (月)

[映] ショート・ターム

 少年少女の一時保護施設を舞台に、そこで働く若者を描いた作品。地味な作品ながら、若者たちの優しさが心に残る。

Short_term_12
 すさんだ家庭環境の少年少女を、一時的に預かる保護施設ショート・ターム12。そこで働くグレイスの仕事は、子供たちに日々接し、その小さな変化も見逃さずに彼らを危険から守ること。リーダーとして時に気丈に、そして優しく子供たちを見守っている。同僚のメイソンと同棲中。この施設に、父親から見放された少女ジェイデンがやってくる。自傷行為があり、周りに心を開かないジェイデンに、寄り添うグレイスだったが、彼女自身にも問題があった…

 グレイス役にブリー・ラーソン。ちょうど今年のアカデミー賞主演女優賞に、「ルーム」という作品でノミネートされている。恋人のメイソン役にジョン・ギャラガーJr.(ニュースルームのジム・ハーパー)。新人職員ネイト役にラミ・マレック(ナイト・ミュージアムのアクメンラーなど)。ジェイデン役にケイトリン・デヴァー。サミー役にアレックス・キャロウェイ、マーカス役にキース・スタンフィールド、ルイス役にケヴィン・ヘルナンデス。

 こういう保護施設があることをまず知らなかった。ショート・タームということで、1年未満の短期に限られる。18歳未満の少年少女のみで、18歳になると施設を出なくてはならない。

 ここにいる少年少女たちは、それぞれ心に闇を抱えている。母親に虐待されていたマーカスは、ラップでその苦しみをはき出す。人形が手放せない少年サミーは、時々何かが爆発して施設を飛び出して職員に追いかけられる(ポスターの写真)。そんな彼らの扱いに慣れているグレイスは、若いがベテラン職員だ。新人職員の子供たちへの対応にも気を配る。

 この施設が素晴らしいのは、常に子供たちを見守り、彼らに寄り添っていること。当然だが体罰などはないし、いやなことを無理強いする感じもない。だがルールはしっかりとあり、それを破れば罰もある。ルールを破ったジェイデンは、反省室送りになるが、そこへ閉じ込めて放置するのではなく、一緒に寄り添うグレイス。ジェイデンの心の叫びに耳を傾け、小さな変化も見逃さない。心を閉ざしたジェイデンがグレイスに少しずつ語り始めるのは、グレイスが自身の過去を告白したからだろう。彼女にも、誰にも言っていない過去がある。

 そんなこの施設や、グレイスの様子が淡々と描かれているだけなのだが、心打たれた。誰かに打ち明けること、心から気にかけてくれる相手の存在があることが、いかに重要か。親から見放された子供たちを、温かく見守る彼らの仕事ぶりに感動した。

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