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2016年1月13日 (水)

[映] チャッピー

 人工知能を持つロボットが警察で警官と共に闘う近未来で、一台のロボットが強盗団に利用されてしまうという物語。善悪の基準が単純ではなく、なかなか奥深い。

Chappie
 ヨハネスブルクでは、ある兵器メイカーが開発した人工知能を持つ人型ロボット、スカウトを、警察隊として使用。警察官の殉職が減り、犯罪撲滅にもつながると、他の国でも導入が進んでいた。このスカウトを開発したディオンは、さらなる研究を続け、心を持つ人工知能ソフトの開発に成功。廃棄予定のロボットに組み込んでテストしようとするが、社長からはストップがかかる。こっそり自宅に持ち帰ってテストを試みようとしたディオンだったが、ロボットを利用しようとしていた強盗団につかまってしまい、ロボットを奪われてしまう。彼らに言われるがまま、人工知能ソフトを組み込んだロボットは、チャッピーと名付けられるが、まるで赤ちゃんのような行動に、強盗団も戸惑ってしまう。

 ディオン役にデヴ・パテル(スラムドッグ・ミリオネアのジャマル、ニュースルームのニール)。それ以前にムースという、人が操縦するタイプの大型ロボットを開発した男ムーア役にヒュー・ジャックマン。兵器メイカーの社長役にシガニー・ウィーヴァー。チャッピーの声や動きはシャールト・コプリー(第9地区のヴィカス)。強盗団のニンジャ役にニンジャ、ヨーランディー役にヨーランディー・ヴィッサー(この二人はラップグループらしい)、アメリカ役にホセ・パブロ・カンティージョ。

 ディオンが開発したロボットはすごい。人工知能搭載なので、自分で考えて行動する。銃撃戦などでは最前線に出て行き、攻撃するのはもちろん、警官の盾ともなる。人間よりも力はあるし、多少の銃撃を受けても大丈夫、壊れた箇所は修理すればいい。ディオンの前途は洋々だが、さらなる研究を続けていた。それは心を持つ人工知能の開発。そしてついに成功する。さっそく試してみようとするが、社長からは断固反対される。警察隊は言わば兵士であり、心は必要ないのだ。

 それでも試してみたいディオンはこっそり実行しようとするが、強盗団に捕まり、利用されてしまう。

 おんぼろロボットに最新の人工知能を搭載。それを強盗に利用しようと目論む強盗団。まだ情報が白紙なので、赤ちゃんのような状態のこのロボットをチャッピーと名付け、いろいろ教え込む。だが、自分の子供のような気になっているディオンは、悪いことはさせたくない。双方からいろいろな情報を部分的に与えられたチャッピーは、混乱しながらも成長していく。そこに、ディオンに嫉妬しているムースの開発者が絡み…

 実に深いストーリーだと思う。どんなに素晴らしいロボットができても、使う人間次第で変わってしまう。善悪の判断は、得た情報の中から導き出すしかないので、偏ったものになる。皮肉なのは、悪人によって愛を教えられ、ディオンの同僚の行動によって憎しみを教わるところだ。

 チャッピーの頭についている部品が触覚のようで、昆虫のよう。赤ちゃんのように無垢なチャッピーが、教わったことを正確に身につけていくさまはほほえましいし、いじめられるシーンは痛々しい。

 そういえば高校の時、チャッピーというあだ名の数学の先生がいたことを思い出した。

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