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2016年2月20日 (土)

[映] 6才のボクが、大人になるまで

 去年のアカデミー賞では6部門ノミネート、パトリシア・アークエットが助演女優賞を受賞した作品。この作品のすごいところは、実際に12年間という時間をかけて撮影したところだろう。少年が実際に成長し、大人たちが年を重ねる様子が描かれている。

Boyhood
 テキサスに住むシングルマザーのオリヴィアと娘サマンサ、息子メイソン。オリヴィアは、より高収入の仕事に就くため、大学で再び学び直すことを決意し、3人はヒューストンへ移住。そこで大学教授のビルと恋に落ちたオリヴィアは再婚。彼の連れ子2人と共にリッチな生活が始まるが、ビルはDV男だった…

 メイソン役にエラー・コルトレーン。オリヴィア役にパトリシア・アークエット。元夫メイソン役にイーサン・ホーク。サマンサ役にローレライ・リンクレイター。

 いやはや、これは本当にすごいと思う。12年間かけて1つの作品を撮影するって… 少年少女は少しずつ成長し、やがて大人になる。といってもまだ大学生、人生これからだ。

 それに対し、パトリシア・アークエットやイーサン・ホークはほとんど変化がなく、別の意味ですごいと思う。パトリシアなんて若返ってるんじゃないか? 痩せたし。

 再婚したオリヴィアは、その後順風満帆んとはいかず、再び離婚を決意。その後知り合った男性ともやっぱりうまくいかず… と失敗続きだが、生活は次第に安定。子供たちは順調に成長。オタク少年は、立派なオタク青年になる。

 いろんな事があった人生模様ではあるが、特別波瀾万丈というわけでもなく、アメリカにはありがちな一家だろう。メイソンも、やや内向的なオタク少年だが、義理の父親にいじめられたり、恋をしたり、失恋したりという、ありがちな成長記だ。だが、この架空の一家の12年間を、実際に12年間かけて撮影した膨大な映像を、166分という長いけど短い時間に収めたのはすごいと思う。

 その後があってもいいかななんて…

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2016年2月17日 (水)

[映] ウォーリアー

 戦争物か? 兵士の物語か? などと想像、甘く見ていたのだが、全く違った。総合格闘技選手兄弟の物語。試合シーンには思わず力が入ってしまう。

Warrior
 かつてアルコール依存症だったバディ。家族に見限られ、現在一人暮らしの彼の前に、長らく疎遠だった次男トミーが現れる。総合格闘技の選手に復帰するのでコーチをして欲しいと言ってバディの家に転がり込むが、決して心を開こうとしないトミー。
 一方、バディの長男ブレンダンは、結婚し、高校教師として働いているものの、子供の医療費や住宅ローンがかさみ、金銭苦に。やむなく闇格闘技で稼いでいたが、そのことが学校にバレ、停職処分に。ローン返済のため、彼は一大決心をする…

 ブレンダン役にジョエル・エドガートン。トミー役にトム・ハーディ。バディ役にニック・ノルティ。ブレンダンの妻テス役にジェニファー・モリソン(ワンス・アポン・ア・タイムのエマ)。ブレンダンの旧友でコーチのフランク役にフランク・グリロ。ブレンダンの勤める高校の校長役にケヴィン・ダン。

 バディはアルコール依存症で、家族に相当迷惑をかけていたのだろう。妻は子供たちと家を出る決意をするが、すでにこの地での人間関係を築いていた長男ブレンダンはそれを拒み、残ることを決意したらしい。妻と次男トミーのみ家出。その後、軍に入隊したが、何かがあって除隊、街に戻ってバディのところへ転がり込む。元々格闘技の経験があったトミーは練習を復活、総合格闘技の大会スパルタに出場することに。

 残ったブレンダンも、父を思って残ったわけではないので、早々に自立、結婚して家を出て依頼、父とは疎遠に。「ブレイキング・バッド」でも問題になっていたが、高校の教師ってそんなにお給料少ないんだろうか。住宅ローンと娘の医療費で金銭苦のブレンダンは、夜な夜な闇格闘技でバイト。というのも、かつてはUFC(総合格闘技の団体)に所属していた選手らしく、腕っ節には自身がある。だがそれが学校にバレて停職処分に。なんとしても金を作らないと、家を取られてしまうブレンダンは、崖っぷち。旧友でもあるコーチに頼み込んで練習を復活、そしてスパルタに出場できることになる。優勝賞金は500万ドルだ。

 ここまでが結構長いのだが、彼らの関係がとても重要だ。そしてここからも結構長いが、見応えがある。

 前半、何が起こるのか全くわからないまま、バディ、トミー、ブレンダンの現状が延々と描かれるので、ちょっとだらけるのだが、次第に方向性がわかると盛り上がる。彼らの背景が丁寧に描かれているからこその感動が最後に待っている。試合シーンには思わず力が入ってしまう。すばらしい。

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2016年2月13日 (土)

[映] マッド・ガンズ

 邦題の意味がわからん。砂漠化した近未来で、荒野に暮らす3人の男の物語?

Young_ones
 干ばつが続き、水が基調となった近未来。荒野に作物を育てて暮らすアーネストと息子ジェローム、娘メアリー。井戸が涸れ果て、生活のために政府の配給物資の運搬をするが、頼みの綱のロバが死んでしまい、やむなく大枚をはたいて四足歩行型ロボットを購入。だがそれが盗まれてしまい…

 アーネスト役にマイケル・シャノン(ボードウォーク・エンパイアのヴァン・オルデン)。その息子ジェローム役にコディ・スミット=マクフィ。娘メアリー役にエル・ファニング。近所に住む男フレム役にニコラス・ホルト。

 近未来ということで、ハイテク装置もあるのだが、干ばつで砂漠化した荒野が舞台。マッドマックスみたいなストーリーかと思ったが、雰囲気は西部劇だ。その地にこだわって住み続ける男アーネストは、自分の土地を守っている。だが水がないので作物は育たず、生活のために政府の配給物資の運搬で金を得る。ロバが死んでしまったので、やむなくロボットを購入するのだが、これがなんともレトロな感じの四足歩行ロボット。でも実はハイテクだ。

 どんな展開になるのか全く想像がつかず、最初の方で見るのやめようかとも思ったが、途中から面白くなる。

 アーネストの妻が病院に入院しているのだが、彼女に何があったのかがよくわからず。現代医学ではおそらく寝たきりという状態なのだろうが、未来の装置があれば少し動ける。この辺がストーリーにうまく絡んでいない気がしてちょっと残念だ。

 内容も西部劇かな。前半だらだら進行していてわかりにくかった。もうちょっとテンポよく見せたら面白いんじゃないかと思うなー。

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[映] きっと、星のせいじゃない。

 末期がんの少女と、患者会で知り合った青年の恋の物語。さえない邦題に、ずっと録画したまま見ないでいたのだが、とても素敵な物語。原題は"The Fault in Our Stars"。

The_fault_in_our_stars
 末期がんで酸素ボンベが手放せない少女ヘイゼル。病状は落ち着いているものの、学校へ行かれず、孤独な日々を送っていたが、母の勧めで酸化した患者会で知り合ったガスと親しくなり、日常に光が差す。ヘイゼルの愛読書を薦められたガスは、その本の結末が中途半端なことが気にかかり、作者ピーター・ヴァン・ホーテンにメールを送る。その返事が来たことから、2人は話の続きを聞こうとヴァン・ホーテンに会いにオランダへ行くことにするが…

 ヘイゼル役にシェイリーン・ウッドリー。「ダイバージェント」の時とはまた違った雰囲気だ。OCのケイトリン役(マリッサの妹)をやっていたこともあるらしい(たぶん最初の方の6話のみ。あとはウィラ・ホランド) ガス役にアンセル・エルゴート。「ダイバージェント」ではシェイリーン・ウッドリーの兄役だった人かな? ヘイゼルの母役にローラ・ダーン。 ヴァン・ホーテン役にウィレム・デフォー。彼の恋人?役にロッテ・ファービーク(ボルジア家のジュリア・ファルネーゼ、アウトランダーのゲイリス)。ガスの親友アイザック役にナット・ウルフ。

 ヘイゼルは、13歳で甲状腺がんを発症、その後、肺に転移し、一時は危篤となったが、奇跡的に回復。酸素ボンベが必要で、時々呼吸困難になるが、家族の支えもありなんとか日常生活が送れる状態だ。だが、学校へ行かれないので、同性代の友達がいない。そんな彼女のために、患者会への参加を勧める母。しぶしぶ行くことにしたヘイゼルは、そこでガスと知り合う。

 ガス自身も骨肉腫で、右足を失っている。だが妙に明るい。まだどこか子供っぽさも残るガスだが、すぐに惹かれ合う2人。余命が長くないことから、友達以上の関係になることを避けているヘイゼルだったが、そんなこと全くお構いなしのガス。

 憧れの作家ヴァン・ホーテンに会いに行ったエピソードも興味深い。期待に胸膨らませ、いくつもの苦労を乗り越えてやっと実現した旅なのだが、期待したような感動は得られない。このあたり、とても現実的というか、ありそうな話だ。それだけに、その後の出来事がより感動的。そして悲しい出来事。

 若くして末期がんということでとても悲しいストーリーだが、あまり悲壮感はない。余命は長くないことを自覚しているヘイゼルは、その短い時間を精一杯長く楽しもうと、常に前向きだ。彼らのひたむきに心打たれる。日々を大切に生きなくちゃね。

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2016年2月11日 (木)

[映] あと1センチの恋

 幼なじみ男女の恋を描いたラブコメ。とても素敵なストーリーだ。

Love_rosie
 イギリスの田舎町。幼なじみでいつも一緒のロージーとアレックス。ロージー18歳の誕生日、パーティでしこたま飲んだロージーにキスするアレックスだったが、直後に意識を失い、そのことを全く覚えていないロージー。そのまま友達としての関係が続き、お互いに別の人とつきあうように。それでも、高校卒業後は共にアメリカの大学を受験し、一緒にボストンへ行く予定だったが…

 ロージー役にリリー・コリンズ。アレックス役にサム・クラフリン。ロージーの彼氏グレッグ役にクリスチャン・クック。ロージーの親友ルビー役にジェイミー・ウィンストン。アレックスの彼女ベサニー役にスーキー・ウォーターハウス。

 男女の幼なじみってどんな感じかなー。経験がないので想像するしかないが、子供の頃は親友として過ごしていたのに、思春期に入ってお互いを意識するようになると、見方も変わってくるのだろう。そのまま恋に発展する系としては、ドラマ「ドーソンズ・クリーク」や、「アリー・マクビール」なんかを思い出すが、一番の親友で一番大切な存在ながら、タイミングが合わなくて恋に発展せず… という系では映画「恋人たちの予感」を思い出す。

 冒頭はアレックスの結婚パーティでスピーチをするロージー。喜んでいるように振る舞っているが、実際はすごくショックを受けているというところで、二人の関係がだいたい想像がつく。ちょっとしたすれ違いから、別々の人生を歩むことになった二人。その間12年。そんな二人の物語は、甘く切なく感動的だ。

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2016年2月10日 (水)

[映] フォックスキャッチャー

 去年のアカデミー賞で5部門ノミネートされていたが、受賞できなかった作品。アメリカで実際に起こった事件とのこと。

Foxcatcher
 1984年のロサンゼルスオリンピックでは、金メダルをとったレスリング選手マーク・シュルツ。兄デイヴもかつては金メダル選手であり、デイヴを練習相手にしていたマークだったが、収入はほとんどなく、金銭的に苦しい生活を送っていた。そんなある日、大富豪のジョン・デュポンから突然連絡を受け呼び出されたマークは、彼のレスリングチーム、フォックスキャッチャーに入って欲しいとオファーされる。ジョンの考え方に共感したマークは、広大な敷地内のゲストハウスに住み、大邸宅の敷地内にある立派な練習場で練習できることに。だが、兄デイヴもフォックスキャッチャーにやってくることになってから、ジョンとの関係に不穏な空気が…

 ジョン・デュポン役にスティーヴ・カレル。マーク役にチャニング・テイタム。デイヴ役にマーク・ラファロ。デイヴの妻ナンシー役にシエナ・ミラー。ジョンの母役にヴァネッサ・レッドグレーヴ。ジョンの部下役にアンソニー・マイケル・ホール(デッドゾーンのジョニー・スミス)。

 この作品を見る限りでは、無骨な感じのマーク。金銭的には困っているようで、そんなところへ大富豪ジョンからオファーを受けて二つ返事でフォックスキャッチャーに参加。ジョンの言うことを何でも真に受け、彼に言われたとおりにしていた。兄デイヴも誘うように言われ、誘ってみるが、引っ越しするのをいやがり断られてしまう。そのときジョンは、今まで兄の影になっていたマークが独り立ちするときだ、というようあ事を言ってマークを励ます。

 だが、どうやらどうしてもデイヴが欲しかった様子のジョンは、どんなオファーをしたのか不明だがデイヴ一家を呼び寄せる。ちやほやする。そんな様子を見て、話が違うと感じた様子のマークは、ジョンに不信感を持つようになり… という展開なのだが、結末にはビックリだ。

 ジョンは不思議な感じの男だ。レスリング好きが高じて練習場を作ってしまったようで、自らコーチとして指導しているものの、あまり指導力があるようには見えない。それどころか、男性とふれあいたいからレスリング??と思わせるようなシーンあり。そういう人だったの??

 どうも実際の出来事とは違う部分が多々あるようなので、その辺は脚色なのかもしれないが、スティーヴ・カレルとチャニング・テイタムのメイクがすごい。普段の顔を知っているだけに、怖い。話題作だし、興味深い話で驚きの結末ではあったが、受賞できなかった理由もなんとなくわかった気が。やっぱスティーヴ・カレルはコミカルな演技がいいな。

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2016年2月 8日 (月)

[映] バルフィ! 人生に唄えば

 聾唖者バルフィと、2人の美女の物語。151分とかなり長いが、感動的。

Barfi
 バルフィ危篤の連絡を受けたシュルティは、彼のいる「ほほえみの家」へと向かう。彼と知り合ったのは1972年のことだった…
 1972年。結婚を3ヶ月後に控えた美女シュルティは、耳が聞こえず、口がきけない青年バルフィと偶然知り合う。楽しいひとときを過ごした2人だったが、親が決めた婚約者との結婚をやめる勇気はなかったシュルティは、彼の元を去る。
 シュルティの結婚を知ったバルフィは2人を祝福し、身を引く。その頃、幼なじみで自閉症のジルミルが施設に預けられることになり、寂しい日々を過ごしていることを知る。さらに、父が病に倒れ、医療費が必要になったバルフィはある計画を思いつくが…

 バルフィ役にランビール・カプール。シュルティ役にイリヤーナ・デクルーズ。ジルミル役にプリヤンカー・チョープラ。ダッタ警部役にサウラブ・シュクラ。

 現在から1978年に話がさかのぼり、さらに1972年にさかのぼる。話があっちゃこっちゃ行くのでちょっとわかりにくいが、最後までじっくり見るととても感動的だ。長いので途中でインターミッションが入ったり、陽気な歌がたくさん挿入されているあたり、いかにもインドの作品。

 バルフィは生まれつき耳が聞こえず、口がきけない。だがとても純真で、明るい青年だ。彼の動きはまるでチャップリンのサイレント映画を見ているようでとても楽しい。シュルティに一目惚れしたバルフィは、彼女に猛アタック。楽しいひとときを過ごすが、彼女は結婚を控えている身。やがて彼の元を去ってしまう。

 シュルティは、身分の高い出のようで、同じ身分の男性と婚約。バルフィに惹かれつつも、母に諭され、決められた結婚をするが、そのことを後々まで後悔する。

 ジルミルは自閉症だ。富豪の孫娘なのだが、両親には疎まれ、施設に預けられてしまう。その頃、バルフィの父が病に倒れ、多額の医療費が必要になり、ジルミルを誘拐して身代金を奪おうと目論むが、誘拐しようと行ってみるともうすでに誘拐されていて… という、なかなか複雑なストーリーだ。

 金持ちの男性と結婚し、何不自由ない生活をしているように見えるシュルティは、幸せではない。貧乏で障害もあるが、バルフィは幸せを感じている。幸せってなんだろうと思う。いろいろな愛の形がある。1人の男性と2人の美女の物語。三角関係なのだろうが、実にピュアなストーリーだ。

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2016年2月 7日 (日)

[映] オデッセイ

 火星に1人取り残されてしまった男のサバイバル物語。ゴールデングローブ賞では、なぜかミュージカル・コメディ部門の作品賞、主演男優賞を受賞。確かにちょっとコミカルなシーンもあるし、音楽もいいけど、この部門分けはどうかと思うぞ。もしかして大人の事情?

The_martian
 火星有人探査計画アレス3のメンバー6人は、火星での任務中、大砂嵐に襲われてしまう。任務を放棄して即刻火星を脱出することになるが、その途中、折れたアンテナがマークを直撃。救助に行くべきかの判断を迫られた指揮官メリッサは、彼が死んだものと考え、5人で脱出を決行。その後、母船ヘルメス号に乗り込むことに成功する。連絡を受けた地球では、マークは死亡したものとして葬儀も行われるが、マークは火星で生き延びていた…
 意識を取り戻したマークは、基地に戻って傷の手当てをし、次の探査任務アレス4が来るまでの4年間をどう生き延びるかを考える。

 マーク役にマット・デイモン。アレス3の指揮官メリッサ役にジェシカ・チャステイン。そのほかのメンバーに、ケイト・マーラ、マイケル・ペーニャ、セバスチャン・スタン、アクセル・ヘニー。NASA長官役にジェフ・ダニエルズ(ニュースルームのウィル・マカヴォイ)。NASAの広報アニー役にクリステン・ウィグ。アレス3ミッションの飛行主任ヘンダーソン役にショーン・ビーン。火星探査の責任者カプーア役にキウェテル・イジョフォー。

 「ゼロ・グラビティ」の火星版みたいな感じかなと想像していたのだが、まさにそういう感じ。ゴールデングローブ賞ではミュージカル・コメディ部門だったので、ミュージカルではないだろうからコメディなのかと疑問に思いつつ見たが、コメディではないね。

 とはいえ、マークは、火星に1人取り残され、しかも怪我まで負っているという、絶望的な状況にもかかわらず、常に前向き。たった1人で取り残された上に地球と交信もできないってだけでも気分が落ち込んでしまうと思うのだが、音楽をかけて気分を盛り上げる。食料を得るために彼が考えた方法はすばらしい。

 映像的にもすばらしいが、音楽もすごくいい。昔のドラマ「Happy Days」を見ているのでそのテーマ曲も流れるのだが、1人火星で見るドラマって哀愁漂う。ドナ・サマーの「Hot Stuff」なんて気分を盛り上げるには最高だ。そして絶妙のタイミングでデヴィッド・ボウイの「Starman」が流れてジーンと来てしまう。「Waterloo」が流れている時、マークはノリノリ。最後は「I will survive」だ。

 原題は"The Martian"、火星人ね。アカデミー賞では7部門ノミネート。果たして何部門受賞できるか。

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2016年2月 6日 (土)

[映] マーダー・オブ・キャット

 愛猫を殺された青年が犯人捜しをするお話。サム・ライミ製作、ジリアン・グリーン(サム・ライミの奥さんらしい)監督とのことだが…

Murderofacat
 実家で母親と暮らし、フィギュアなどを作って自宅前で売っている青年クリントン。ある日、飼っていた猫マウサーがクロスボウの矢で殺されてしまい、犯人捜しを始めるが…

 クリントン役にフラン・クランツ(ドール・ハウスのトファー)。近所に住むグレタ役にニッキー・リード。ホイル保安官役にJ.K.シモンズ(OZのシリンガー、クローサーのポープなど)。クリントンの母役にブライス・ダナー(Huffのイジーなど グウィネス・パルトロウの母だね)。大型雑貨店の経営者フォード役にグレッグ・キニア。

 クリントンはマザコンだ。自宅前で自作の物を売っているが、はっきり言って無職というべきだろう。車の免許も持っていないらしく、いい年して母の世話になっている。愛猫マウサーを殺されてしまったことで、犯人捜しに奮起するのだが、マウサーは実はグレタという女性の飼い猫でもある。そんな縁で、2人は一緒に犯人捜しを始めるが、その過程で意外な事実を探り当ててしまい… という展開だ。

 コメディなので、あまり突っ込んではいけないのだとは思うが… 猫とは言え、クロスボウの矢で殺されたとなれば、警察が捜査してもおかしくないだろう。そういう犯罪が、ゆくゆくは連続殺人に発展することもある。だが、警察は全く相手にしない。捜査をするつもりはなく、クリントンを変人扱いする。実際、変人なのでしょうがないのか…

 マザコンで幼稚なクリントンの暴走ぶりを笑う作品なのだと思うが、猫が殺されたのに笑えないよ。

 ムダに豪華キャストな気がする。サスペンスコメディということだが、ちょっと幼稚か。

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2016年2月 5日 (金)

[映] クリーンスキン 許されざる敵

 "Cleanskin"ってどういう意味だろうと思ったら、「焼き印を押していない家畜」という意味らしい。なるほど。イギリスの諜報機関で働く男と、イスラム系テロリストの物語。

Cleanskin
 イギリスの諜報機関で働く男ユアンは、ある要人の警護中、何者かに襲撃され、爆弾の材料が入ったブリーフケースを奪われる。その後、自爆テロが起こり、一般人が犠牲になってしまう。
 数年前、大学生だったイスラム教徒の青年アッシュは、弁護士を目指して勉強していたが、人種の壁を痛感。過激派組織のナビルに目をつけられ、組織の仕事をするようになる。やがて仕事はエスカレートし…

 ユアン役にショーン・ビーン。ユアンの上司シャーロット役にシャーロット・ランプリング。その上司スコット役にジェームズ・フォックス。アッシュ役にアブヒン・ガレヤ。アッシュの元カノ、ケイト役にタペンス・ミドルトン。犠牲になった女性役にミシェル・ライアン(バイオニック・ウーマンのジェイミー)。

 ユアンが主人公だと思って見ていると、途中でアッシュの過去が描かれていて、アッシュ目線になってしまう。これ、双方の視点から描いているようだ。

 イギリスの諜報部員とイスラム系テロリストの闘いかと思って見ていると、そう単純な話でもない。クリーンスキンはユアンかな。

 ショーン・ビーン格好いいし、テロリストとの闘いを描いた作品ということで見応えもありそうなのだが、ストーリーがちょっと物足りないか。上司に言われるがまま働くユアンも、過激派組織に入ってしまって上に言われるままテロ活動をするアッシュ。どちらも結局は操り人形なわけで、ただのコマに過ぎない。どちらも苦悩し、葛藤があるのだが、その辺の掘り下げはあまり深くない。双方を描くというのはいいと思うが、少し中途半端か。

 もう少しうまい脚本ならばいい作品になったのかもと思うと、ちょっと残念だ。

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2016年2月 4日 (木)

[映] フェイス・オブ・ラブ

 亡くなった夫とうり二つの男性を偶然見つけてしまった女性を描く。気持ちわからなくもないが、少々違和感が。

The_face_of_love
 結婚30周年を祝って出かけたメキシコ旅行で、夫ギャレットが事故死してしまったニッキー。5年経っても夫を忘れられず、悲しみに暮れていた。ある日、美術館で偶然、夫そっくりの男性を見つける。彼が気になって仕方が無いニッキーは、彼が大学の美術講師トムであることを調べ上げ、偶然を装って近づく。やがて2人は恋に落ちるが…

 ニッキー役にアネット・ベニング。ギャレットとトム役にエド・ハリス。ニッキーのご近所さんロジャー役にロビン・ウィリアムス。ニッキーの娘サマー役にジェス・ワイクスラー(グッド・ワイフのロビン)。ニッキーの仕事仲間(不動産屋)の女性役にリンダ・パーク(スタートレック/エンタープライズのホシ・サトウ)。トムの元妻アン役にエイミー・ブレネマン(プライベート・プラクティスのヴァイオレット)。寿司屋のシェフ役にクライド草津。

 ニッキーとギャレットは熟年カップルだが、らぶらぶだ。旅行中にギャレットの溺死ということで、なかなか立ち直れないニッキー。5年も経っているのに、未だ、似た後ろ姿(というかハゲ方)の男性を見かけると、ドキッとしてしまう。そんな彼女の前に、ギャレットとうり二つの男性が現れたらどうなるか。

 自分だったらどうするかなと考えてみたのだが(想像でしかないが)、近づくにしても、まず最初に、
「亡き夫とあまりに似ているので、もしかしたらご親戚かなにかかと思って…」
とでも言って近づくのが一番無難というか、怪しくないのではないかと思う。だがニッキーは違う。彼のことを調べて近づくが、なぜ近づいたか、本当の事は隠し通す。これ、最初から、似ている男性に興味を持ったというよりは、夫の代わりが欲しかったと考えるしかない。

 そう考えると、ニッキーの行動は自分勝手としか思えないなー。何も知らずにニッキーと恋に落ちたトムが気の毒で仕方がない。さらに、ご近所さんのロジャーもちょっと気の毒だな。いい人そうなのに。

 アネット・ベニングもエド・ハリスもシワシワだなぁと見てしまったが、お直ししていないということかな。自然な年の重ね方でよかった。この作品のタイトルでもある"The face of love"とは、トムの描いた作品のタイトルなのだが、この作品がなんとも美しく悲しい。エド・ハリス、シワシワだけど素敵だな。あんな人が夫だったら、確かに忘れられそうにない。

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2016年2月 3日 (水)

[映] ブルー・リベンジ

 両親を殺された男が、復讐をする話。一見気の弱そうな感じの男が、捨て身の闘い。

Blue_ruin
 廃車同然の車に寝泊まりし、残飯をあさって生活している男ドワイト。ある日、顔なじみの警官から、ある囚人が釈放になるという話を聞く。その囚人とは、ドワイトの両親を殺した犯人。釈放される日、刑務所前で待ち伏せしたドワイトは、釈放された男の後をつけ、立ち寄ったバーのトイレで男を殺害するが…

 ドワイト役にメイコン・ブレア。彼の友人ベン役にデヴィン・ラトレイ。ドワイトの姉役にイヴ・プラム。

 かなり強烈だ。ドワイトは、両親を殺されてから精神を病み、ホームレス状態で暮らしていたらしい。犯人の釈放を聞き、復讐することに。もしかしたら長年計画していたのかもしれない。後をつけ、立ち寄ったバーのトイレで待ち伏せし、ナイフで切りつける。もみ合いになるが殺害に成功。裏口から出て逃走に成功すれば問題はなかったのだろうが、もみ合った際、車のカギを落としてしまったことで、車を捨てて、復讐した相手の車で逃走。残した車の登録住所が姉の住所だったことから居場所がバレて、一家に狙われる。

 どうやら相手の一家とは因縁があるらしいことが次第にわかる。ドワイトはひ弱な感じの青年なのだが、先を読んで準備したり、頼れる友人がいたりで、かなり好戦。

 セリフはとても少なく、ドワイトが何を考え、どう行動するかが予測できないだけに、スリリング。

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2016年2月 2日 (火)

[映] 次は、心臓を狙う

 フランスで実際に起こった連続殺人事件を元に、脚色したストーリーとのこと。実話を参考にはしているが、フィクションという断り書きがあった。

La_prochaine_fois_je_viserai_le_coe
 1978年、ある冬の夜。バイクに乗っていた女性が車に追突される。銃でとどめを刺そうとするドライバーだったが、追っ手が現れ逃走。女性は一命を取り留める。このドライバーは憲兵フランク。殺人事件の捜査をする一方で、非番のたびに女性を殺害していた…

 フランク役にギヨーム・カネ。恋人ソフィー役にアナ・ジラルド。

 憲兵隊というのがよくわからないのだが、警察とは違う組織のようで、ライバル意識を持っているらしい。警察の方が上なのか、身分を偽って警官だよと言うこともあるフランク。バイクに乗っていた女性をはね、銃でとどめをさそうとするが失敗。一命を取り留めた女性に、証言を求めに憲兵として病院へ行ったりするあたり、かなり図太い神経をしているように見える。

 自分の車は持っておらず、盗んだ車を使ってヒッチハイクの女性を次々と殺害する。普通に話していたかと思うと、突然銃で殺害し、その場に遺体を捨て、車も捨てて逃げる。

 恋人もいるのだが、なかなか踏み込んだ関係にはならない。恋人の毛がついた櫛にも触れないフランクは、潔癖症のようでもある。そして、夜な夜な車で男娼をじっと見ている。もしかして彼はゲイなのか? 見た後は決まって自分を痛めつけているあたり、その衝動を抑えようと必死なのか。

 連続殺人犯が主人公で捜査する側の人間というのはドラマ「デクスター」に似ているが、そうなった理由、心理描写がたくみなデクスターとは大きく違い、フランクがなぜそうなったのか、何をしたいのかがよくわからない。

 殺害方法もあまり練られた感じはなく、殺すことに快感を覚えるというより、女性が嫌いで抹殺したいと思っているように見える。

 ショッキングなストーリーだとは思うが、面白さはなかった。どうもフランスの作品とは相性が悪い。

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2016年2月 1日 (月)

[映] フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ

 これは… ウワサには聞いていたが、これ、まるでアダルトムービーだ。ストーリー的には納得いかないが、ベストセラー小説の映画化ということで話題作。

Fifty_shades_of_grey
 大学生のアナは、ルームメイトの代わりに大学新聞の取材で、有名企業の若きCEOクリスチャン・グレイにインタビューすることに。これまで恋愛経験の全くなかったアナだったが、魅惑的なクリスチャンに強く惹かれる。クリスチャンも彼女に興味を持ち、お茶に誘われるが…

 アナ役にダコタ・ジョンソン(「ベン&ケイト」のケイト)。彼女、綺麗だなとは思っていたが、ドン/ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘さんだったとは。クリスチャン役にジェイミー・ドーナン(「The Fall ステラ・ギブソン」のポール・スペクター)。クリスチャンの兄エリオット役にルーク・グライムス(ブラザーズ&シスターズのライアン)。クリスチャンの母役にマーシャ・ゲイ・ハーデン。クリスチャンの運転手テイラー役にマックス・マーティーニ(「The Unit」のゲルハルト)。アナの義理の父レイ役にカラム・キース・レニー(バトルスター・ギャラクティカのレオーベン)。

 アナは純情そのものの大学生。服装もかなり野暮ったく、洒落っ気ゼロ。風邪で寝込んだルームメイトの代わりに取材に出かける。相手は若きCEOクリスチャン。ハンサムで、どこか謎めいているクリスチャンに見とれてしまうアナ。彼女の周りにはいなかったタイプの人間だろう。

 クリスチャンの方も、アナの美しさと聡明さに惹かれる。そしてデートに誘う。この辺まではありがちなストーリーなのだが、この男、実は秘密がある。アナに契約書を渡すクリスチャン。性の奴隷になってくれという契約書だ。主従関係を求めている。

 予想外の展開に困惑するアナ。契約書を読んでしばらく考える。クリスチャンには惹かれている。一緒に過ごせるのもセックスできるのもうれしい。だがこの関係はちょっと違う… と戸惑いながらも… という展開。

 クリスチャンには過去に何か問題があり、そのせいで変わったセックスを求めるようになったらしいのだが、あまり詳しくは語らない。この作品のウリは官能的なシーンだろう。

 ダコタ・ジョンソン、綺麗だとは思うが、いきなりの大抜擢な気がしてならなかったのだが、この役、アンジェリーナ・ジョリーにオファーして断られているらしい。そりゃそうよね… ダコタは、この作品がきっかけで出演作も増えているようなので、出世作になるのかな?

 アナが働く店に、ロープやら結束バンドやらを買いに来たクリスチャン。アナが、
「まるで殺人鬼みたい」と言うシーンにウケた。(クリスチャン役ジェイミー・ドーナンは、「The Fall」では連続殺人犯の役なのだ)

 まるでアダルトムービーのようで、どうして人気が出るのかわからないが、唯一、結末だけはよかったと思う。続き、作らないでよね。

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