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2016年5月 1日 (日)

[映] ロシアン・スナイパー

 第二次世界大戦中、309人を射殺したという伝説の女性スナイパーの半生を描いた作品。ロシア、ウクライナの作品。

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 1957年、モスクワに招かれた元アメリカ大統領夫人エレノア・ルーズベルト。彼女は、ソ連の伝説的女性スナイパー、リュドミラ・パヴリチェンコとの出会いについて語り始めた…
 1942年、アメリカで開かれた国際学生会議に出席していたリュドミラ。戦場で309人のファシストを射殺したと発言して聴衆を驚かせた彼女は、苦難の人生を振り返る…
 大学に合格したリュドミラは、友人とたまたま行った射撃場で才能を発揮。それに気づいた指導員が軍に報告。軍はすぐにリュドミラに、射撃訓練に参加するよう命ずる。数ヶ月の訓練で、類い希なる射撃の才能を発揮するリュドミラ。戦争が始まると、すぐに前線へ駆り出される。

 リュドミラ役にユリア・ペレシルド。エレノア・ルーズベルト役にジョーン・ブラッカム。リュドミラと行動を共にする隊長役にオレグ・ヴァシルコフ。彼の後任の隊長レオニード役にエフゲニー・ツィガノフ。

 波乱の人生だ。リュドミラの父は軍人。厳しい人だったようで、彼女の活躍をあまり喜んでいるふうでもなく、特別褒めるようなこともない。父としては息子が欲しかったのだろうか。そんな父に認めてもらいたいと思っていたのだろうか、友人とどこへ遊びに行くかという話になったとき、映画より射撃を選ぶ。そこで彼女の人生が変わる。

 大学で勉強したいのに、半ば強制的に射撃訓練に行かされる。軍としては、戦争が近づいているので、優秀なスナイパーを育てたい。本人の希望なんてお構いなしだ。訓練でも優秀さを発揮したリュドミラは、戦争が始まるとすぐに前線へ送り込まれる。

 前線は修羅場だ。無我夢中で敵を撃つ。若い彼女にとっては、ゲームのようなものだったのかもしれない。数を増やすことに意欲を燃やす。だが、恋に落ち、身近な大切な人を次々に失い、自らも何度も怪我を負ううちに、殺すということの意味に気づき始める。敵と思っていた相手にだって、家族があり、彼らにとっては大切な存在なのだ。

 たまたまスナイパーとしての才能があったために、人を殺すことに半生を捧げることになった1人の女性。素顔は普通のかわいらしい女性だ。そんな彼女と出会い、彼女の心に寄り添うエレノアの心遣いもいい。

 そして忘れてはいけないのが、彼女を愛した男たち。リュドミラを守るために身を捧げた彼らを、リュドミラも忘れてはいない。戦争に翻弄された人々の悲しき物語。

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